招待を受けたものの、小生を呼んだ理由がどうも不明。
中国独特の「権威付け」に利用されたのかも知れないが・・・
まぁ、それでもいい。
小生としては、この機会を逃さず、各所の工場見学を行った。
年産 数十万トンのプラントから、数百トンのプラントまで、数箇所の工場を回ってみた。
これは 平羅県のはずれ、砂漠にできた工業区の会社を見学/視察したとき撮ったデジタル映像。

寧夏回族自治区の北半分は西を賀蘭山脈が走り、東には黄河が北上している。
賀蘭山に降った雨や雪は伏流水となり地下を流れる。
飲料水は井戸から、農業用水は黄河から、工業用水は井戸から取っているようだ。
黄河と賀蘭山に囲まれたこの地区は豊かな地帯である。
一直線に植えられた並木を見ていると、
ドイツの田舎の村を、車で走り抜けているような感覚を覚えた。
鉱物資源にも恵まれ、労働者の賃金は沿岸部の発達した地域とほぼ同額の高水準、
大阪万博の頃の給与水準まで上がっているように感じた。
沿岸部に比べ、物価は30%から50%ほど安いように感じる。
住宅の取得費に至っては4分の1くらいではないだろうか。

黄河をわたり、賀蘭山の裾野を目指す。

やがて車は砂漠地帯へと入っていく。
道路は アメリカのハイウエーに似る。
あたりは、ユタ州の砂漠を走っているような風景に変わっていた。

工業区のひとつの工場に到着。

砂漠でも賀蘭山の伏流水は豊富。井戸を掘れば水は出てくる。
工場内は緑地化することが義務づけられているようだ。
植林が始まっていた。

大きなプラントでは、内部の重要な部分の撮影は(礼儀として)控えたが、
小さなプラントでは、面白いと思ったら、デジタルカメラで記録していた。
フィルム・エバポレーター装置が3セット設置されていた。
生産している製品には不似合いなほど高性能/そして高価な装置を使っていた。
違う形式のもっと安い設備でも対応できるのに~~
装置の価格を聞いたが、日本の同等機種の4分の1の価格だった。
これも驚き。

寧夏は石炭などの鉱物資源は豊富で、発電は盛ん。
電力と水と地下資源、それに特化した工業製品は、世界規模で競争力を発揮できる。

寧夏砂漠の地下に眠る水と鉱物資源を利用してこの工業区は成り立っている。
その砂漠に満月が昇ていた。
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会社を卒業し14年以上の月日が流れている。
だいぶ頭はもうろくしたが、まだ、おそらく この分野では一番の知識と見識を持っていると・・・自惚れている。
彼らがほしいのは、その知見だろう。
小生の年齢を考えたら、
楽しく遊べる時間は、もうそんなに残っていない。
好奇心に駆られ中国の工場視察をしているだけなのだが・・・・
小生の知識、見識 どこまで生かせるだろうか?と考えてしまう。
せいぜい頭が働くのは あと5年だろうと、帰国して妻に言ったら、
あなたは元気だから(中国に行ってみたら)・・・・・と励ましてくれた。
10日間の不在で、「亭主元気で留守がいい。」に気づいたのかなぁ。
帰国するとき、
通訳からも一言、
「もう一度 来ることになると思いますよ。」
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- 2017/05/19(金) 10:23:43|
- 遥かなる寧夏
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