幹を切られ、横に伸びる枝一本だけになった樹に 異様なものを感じシャッターを切っていた。
現像があがり、改めて写真を見ると、その異様さは、樹そのものでなく、構図にあることに気づいた。

街灯が、監視カメラのように見える。これは近未来の予兆か?
ビッグデーターを扱う世界企業は、数十億人の顔の判別が直ちにできるシステムを完成。各国政府はそのシステムを採用、犯罪の撲滅に成功する。(同時に、警察官の削減につながり、小さい政府の方向に・・・政府を支える税収は、富裕層からが大部分。TAX Payerの声は無視できない。)
20世紀は、先進国と途上国の対立。21世紀後半は、資産を保有する一握りの富裕階級と、それ以外の人の格差社会になっていた。グローバリゼーションの名の下、国境の意味は薄れ地域間格差より、貧富の格差が重要な要素となる。合法の名の下に資産を独占する富裕層は、国を超えて提携、その権益を確固たるものにした社会システムを完成していた。
開放・改革の名のもと経済発展した中国、小生が出張で訪れていた2000年ごろには、15%の共産党員が、GNPの85%を独占していると囁かれていた。世界の億万長者ランキングにも、中国の人が入ってきていると聞く。
米国では1%の富裕層が、約40%の金融資産を独占していると聞く。
社会体制の違いを乗り越え、両国の富裕層は、共通の利害関係を生んでいる。この体制(資産の独占)を守るため、互いに協力し合える関係になっていくだろう。ブラジルの富裕層、インドの富裕層・・・グローバル化すれば企業は一番優位な場所に動き、国家の枠を超えていく。富裕層はそこで連携を図り、彼らのコミュニティを作るようになる。
昔、後進国とよばれた国の富裕層は、資源を、加工が得意な国の富裕層に売る。できた製品は、昔先進国と呼ばれた国の富裕層へ売り、それを世界に張り巡らせた販売網で売りさばく。理想の世界体制が完成する。
この居心地の良い体制を守らねばと考えるのは、利害の一致した世界の富裕層。富は力、政府に働きかけ、巨大なスパーコンピュータでデータ解析、反抗の蕾をすぐに摘み取れる監視世界を構築する。犯罪撲滅が表向きのスローガン「犯罪のない、安心して暮らせる世界」。同時に「富裕クラブの門は常にオープン。メンバーシップをつかむのは、努力、才覚、本人の能力しだい。このすばらしい世界であなたも富裕クラブへ!」アメリカンドリームの焼き直しのような文言が、各国の情報番組で流される。
そのとき 富から阻害された大多数の人間の目に 世界はどう映っているのでしょう?
豊かな物質生活を求めたら、それは苦痛でしょう。富裕層とのギャップは大きすぎる。
ブータン王国もひとつのヒント。アメリカンドリームの呪縛から開放されたら、違う世界が見えてくるのでは?
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- 2013/08/12(月) 07:30:16|
- ???
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