散歩にカメラの生活なので、
人物写真を撮ることは稀。
ポートレイト写真を撮るとなると、
モデルなってくれる人を探さないと・・・・
胡散臭くてはだめだろう。人当たりが良くないと・・・
和んだ雰囲気を醸し出すには、話術も必要だ。
モデルになることを承諾してくれた人にとっても、
キャッチーな写真を期待しているに違いない。
どうすれば、キャッチーな写真になるか モデルも意識する。
写真誌に載っているようなポーズを真似る。
写真を撮る人も それに答えないわけにいかない。
ある意味でなれ合い、なんの新しさもない。
プロの宣伝写真なら、そうせざるを得ないが、
アマチュアまで 真似てどうなる?
そんな写真、撮りたいか?と自問する。
撮る人と撮られる人の演出かと思うと、写真に嘘くささを感じてしまう。
小生の悪い癖、無理だね、
キャッチーで美しい人物写真を撮ろうと思っていない。
それに、それ以上に胡散臭い老人だし、
話し出すと小難しいことばかり、煙たいだけ。
でも、肌の質感を撮ってみたい気持ちはある。
あれ撮ったらどう撮れるだろう??
ダイエット中の例の女性を思い出した。
その後、連絡はない。
唯一思い当たるのは この人しかいない。
メールし、テスト撮影をさせてくれないかと 頼んだ。
OKの返事があったが、時間はあまりとれないという。
25日 金曜の午後3時過ぎ 都内の公園で会い、
撮影の協力してもらった。
陽が蔭るまで1時間程度しかない。
12枚撮りのフィルム4本を持っていき、テスト撮影をした。
(Ⅰ)液で現像した。

散歩にカメラだと 光は逆光から半逆光で撮ることが多い。
今回はポートレート(肌の調子)を知りたかったので、順光で撮影。

Retro400Sフィルムを使用するなら、フィルターは UV,Y2,YGフィルターくらいまでだろう。Y2,YGと 肌の色が明るく(白く)なるが、全体のコントラストも高くなる。R72フィルターだと、肌の部分の銀塩濃度、極端に載ってしまった。(露光をもっと切り詰めるべきだった。)豊かなグラデーションを狙うなら、フィルター無し(あるいはUV)がいいのかも。
これは(Ⅰ)液を使用したソラリゼーション現像。
Tri-X用に使っていた現像液で、現像すればよかった。
ソラリゼーション条件は、以前 その液で作ったものを、
(Ⅰ)液に当て嵌めて使ったが、だいぶ銀塩の載ったネガになってしまった。

銀塩の載りがいいので ザッラとした銀粒子が出てしまった。

ソラリゼーション現像は 予想不可能なところがある。
それが面白いのだが、ちょっとした露光の差で、陽画になったり、陰画になったり。

(Ⅰ)液を使ったソラリゼーション現像条件は、
改めてもう一度検討してみるつもりである。
(Ⅰ)+(Ⅱ)液による二段現像。
条件は(Ⅰ)<(Ⅱ)。
現像液による疑似的なソラリゼーション現像を行っている。(Chemical Solarization )

露光の加減と、現像液の切り替えのタイミングで、ネガの調子は大幅に変化する。
テカったような肌の調子も面白い。(モデルになってくれた人には申し訳ないが・・・)

露光の少しの差で、現像結果は違った印象になる。
右の植え込みに少しソラリゼーション風テーストが出ていた。
(Ⅳo)液で現像。
この現像液も じゃじゃ馬。ちょっとした差で結果が違ってしまう。

比較的、綺麗に仕上がった。

同じ(Ⅳo)液でも、フィルターを替え、露光が異なると、違ったトーンになる。
綺麗な画像とは言えないが、右の植え込みの部分、暗い所はソラリゼーションしたようなトーンに仕上がていた。
R72フィルターと(Ⅳo)の組み合わせ、制御できない面白さがある。
グラデーションの美しい写真を撮りたいなら、UV、Y2フィルター。
美しさより、意外性を 追及したかったら、R60とかR72フィルター。
暇人にはR60,R72がお似合いだろう。
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テストということで頼んだので、顔の部分はトリミングした。
いつもは 撮った写真から、当人が喜びそうな写真を選んでプリントし、渡すのだが・・・
当人が満足しそうな写真はない。
むしろ 怒り出すだろう。
だから、
「あれは、テスト、研究用です。
プリントしてお渡しできるレベルものではありません。」
と断っておこう。
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- 2016/11/27(日) 16:24:05|
- 写真の技法
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