FC2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Retro400Sフィルム 面白いフィルム

従来 使用している現像液は Tri-Xフィルム用に調整したもので、
Kentmere400, Rollei RPX400, Formapan400などのフィルムでも、
現像時間を10%~30%程度増減させれば調子のよいネガを得ることができた。
しかし、Retro400Sフィルムだと、現像時間が3倍以上必要になってしまった。
現像時間 60分を超えるのはいや、しかし、10分以内もせわしない。
現像組成を調整し、現像時間を 20分から30分にする新処方を開発した。
テストピースの階調性も豊かだったので、これでいけるだろうと、実際のテスト撮影をした。
しかし、伏兵が潜んでいた。
擦れ879-4
白く細い小さな線が、画面に広く出てしまった。
36枚中 大きな面積に出たコマが12コマ、少し出たのが20コマ、
・・・・・これでは使えない。
それからが、原因の追究に追われた。
白く細い小さな線は フィルムを巻く方向に現れている。
フィルムは Kiev用のフィルムマガジンに詰めて使用している。
フィルムマガジンが うまく開かなかったのか?
パトローネに替え、BessaR2Sのカメラで 撮影してみた。 
頻度は、少なくはなったが、同様の白く細い小さな線が、画面に出てしまった。
カメラの問題なのか?
ニコンのフィルムマガジンに詰め、Nikon SPで撮影しても 同様な結果。
カメラでもフィルムマガジン(パトローネ)でもないとなると・・・・疑うべきは現像液。
早速、Retro400Sを使っていたときはどうだったか ネガを再点検した。
調べると、ごく僅かだが白く細い小さな線を認めるコマもあった。
しかし、ほとんど気づかない程度。
原因は、現像液にありそうだと気づく。
Tri-X用フィルムの組成のなかに 解決の糸口がありそう。
駄目なら、Tri-X用組成に戻せばいい。
中通り884-17
白く細い小さな線が なぜ生じるのか 仮説を立てる。
もし仮説が正しいなら、解決の手段は? 
テストピースを作り現像実験。
テストピースを観察する。
結果は 失敗の連続。
何故だろうと、そのネガをよく見て、原因を思い浮かべる。
新たな仮説を立てて、テストピースを作り、検証実験。
その繰り返し。(科学者はネガティブデーターで 鍛えられる。)
昔、研究者だったころの自分を思い出していた。
ないのは、十分な研究器具と分析装置。
使ったのは テーブルに置かれた上皿天秤と、メトールやハイドロキノンなどの薬剤類、
自製した小さな現像タンク(テストピース現像用)5つと評価用機器のフィルムスキャナー。
それに 洗面台の流し。
中通り884-20
ようやく 白く細い小さな線に現像してしまう、現像液由来の因子らしきものを2つ 見つける。
その組み合わせで、ほぼ、防止できる現像法を 見つけたが・・・・研究(サイエンス)としては、出発点だろう。
根本的な 生成メカニズムは まだ霧の中。
本来は 現像液の問題ではなく、フィルムに備わった特性のはず。
生成メカニズムは、こうではないか?と仮説は立てているが・・・
高度な分析機器がないと、
微細な世界を探索することできません。
まだ 小生の思い込みの段階。

フィルムメーカーの技術者なら、自明のこと、対策法を知っているだろう。
残念ながら、情報の公開はない。
誰か知っている人いないだろうか?
------------------------------------------------------
昨日、ハイドロキノンの残りが少なくなったので、
購入しようと有楽町ビックカメラへ、
その時 テスト撮影し、改良した現像法で 現像してみました。
白く細い小さな線は ほぼ防止できました。
しかし、完璧に防止できたわけではありません。
Tri-X用 現像液レベルでした。
実用上は・・・・使えるレベルと判断しています。
完璧にするためには、メカニズムの解明が必要でしょう。

Retro400S、レトロという言葉がぴったりの調子になりました。
やや眠い、ぼんやりとした階調ですが、階調性そのものは豊かです。
露光を切り詰め、現像を押せば、白黒の対比の美しい現代風写真ができると思います。
このレトロ感を 楽しむのもいいかなぁ。
-----------------------------------------------------
有楽町ビックカメラ。
銀塩フィルム関係の売り場 地下二階の片隅、小さく狭くなっていました。
フェニドンは既に棚に置かれていません。現像主剤はメトールとハイドロキノンだけ。
PQ系の軟調現像液は、もはや無理?
亜硫酸ソーダは たくさん使うので 500gの箱を購入したが、前回購入時に比べ三割高くなった。
ハイドロキノンは倍になったのでは? メトールも値上げ。
それにつられ、市販の調合済み現像薬、おそらく高くなったのでしょう。
しかし、小さく狭くなったとはいえ、まだ 白黒フィルムに使う薬品は棚にある。
同好の士はまだ健在、棚からハイドロキノンが消えた時、それが、終焉なのでしょう。
スポンサーサイト



  1. 2016/09/18(日) 14:22:42|
  2. 都会の景観 Tokyo
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<足の有るフィルム | ホーム | こんなはずではなかったが・・・>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/808-a1eab3c0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (116)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
新幹線の見える街 品川 (6)
フィルムの眼 (80)
レンズの眼、カメラの眼 (31)
デジタルカメラは記録機器 (13)
映し出された世界 (28)
水辺の光景 (18)
勝島運河 (16)
写真の技法 (146)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (93)
デジタルで遊ぶ (29)
Silent City (8)
??? (21)
Street Photograph (26)
都会の景観 Tokyo (195)
Night walk in Tokyo (33)
散歩 (234)
猫、犬、鳥 (9)
白木蓮 (18)
黒い花 怪しい花 (53)
樹、草、花  (63)
桜  (118)
ひまわり (38)
竹林 (11)
八つ手 (9)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (33)
人物 ポートレート 踊り (35)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (9)
その他  (31)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR