果たして都会と言えるかとなると、疑問はあるが、
戸越銀座の長い商店街の端に、高いビルの建設が始まっていた。

古い商店が取り壊され、何軒かがまとまり、ビルに建て替えられていくが、
これまではせいぜい6階建てぐらいの高さだった。
このビルは、その2倍くらいの高さがあるだろう。

夜、人通りの絶えた商店街に、三脚を持ち出し、撮影する。

ビルの上まで、街灯の光は届かない。
長時間露光して撮影した。
ザラッとした銀粒子が、暗い部分に現れるが、
写真に異様さを与え効果的だと思う。

昨日、デジタルカメラを持ち出し、撮影してみた。
デジタルカラーは、一目瞭然。
何が写っているのだろう?などと、しげしげ写真を見て、考える必要ない。
画家が描く世界は、現前の光景をモチーフに使っても、それ以上のもの。
眼前の光景をコピーする写真には、それはできない。
写真は素材。
画家のための素材として、写真は画家に販売されていた歴史を持つ。
カラー写真が好きになれないのは、素材を剥き出しの形で見せられることだろう。
モノトーンの写真は、写真家が暗室で格闘し作った「ハンドメイド」品。
そこには 写真家の眼差し、思想、知性が込められている。
見る方も、それが何かと・・・探そうとする。
カラー写真は、思考停止に陥りやすい。

カメラの設定を ピクチャーエフェクトのハイコントラスト・モノクロモードにして撮影した。

悪くない・・・というより、よく撮れるものだと感心する。
何も考えないで、フレーミングし、シャッターを押すだけ。
それでも、撮れてしまう。
フィルムで撮影し、このような階調性を出すのは、かなり難しい。
技術的なテクニックは、カメラ内の画像処理プログラムで 処理してくれる。
時代の流れ、逆らえるはずもない。
そのうち、フィムルの入手が難しくなったら、デジタルカメラで撮影することになるだろう。
その時まで、デジタル写真を撮ることに厭きなければ・・・・

夜になり、三脚を持ち出し、長時間露光してみた。
RAWモードで撮影、できたカラー画像を、ソニーのImage data converter現像ソフトで、TIFFファイルにし、それをPSE(フォトショップエレメント)でモノトーン画像に変換した。
階調性はなだらかに繋がり、破堤していない。
でき過ぎだぁ。
あまりにも優等生、面白さが足りない・・・とフィルムで撮った写真と見比べながら・・・・
デジタル・モノトーン画像に悪態をついていた。
金の卵しか生めない鶏は、すぐ絞殺されてしまう。
希少であることが、価値の源泉なのだから。
デジタルカメラが、金の卵しか産めない鶏だと・・・うすうす感づいている・・・、
小生のデジタル・カメラに対する偏見、やっかみ、罵詈雑言でしょうけど。
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- 2016/07/03(日) 11:59:32|
- 都会の景観 Tokyo
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