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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

スランプです。

散歩はする。
その時、カメラを持って出る。
「おや」と思ったら、写真を撮っている。
だが、なにかしっくりこない。
スランプです。

ポートレートを撮るということに、ひっかかっている。
人にとって、一番の関心事は、人。
人は、人の集団の中でしか、暮らせないから。
カメラを持っていれば、ファインダーは人に向けられる。

人は、自分だけは特別の存在だと思いたい。
自分は、他人とは違うんだ と確認したい。
化粧したり、服装に注意して、違いを強調する。
そして、どのようなポーズをしたら、よりキャッチーになるか、
ファッション雑誌などをみてポーズを確認する。

撮る側は、綺麗な人、かわいい人、それなりの風格のある人を探し、声を掛ける。
被写体になることを許諾する人は、それなりの自信があるのかもしれない。
撮った映像は、ブログやコンテストで 一般に公開されるかもしれないと期待する。
撮った人は、どうすごいでしょう、こんな写真撮っている、と自慢できる。
撮る人も、撮られる人も、一番最初の動機は、「自惚れたい」にあるのだろう・・・利害関係は一致する。
「うぬぼれ」?そんなことはない、「自己実現/自己確認」と言葉を濁けど、
家族で撮る家族のポートレート写真と、動機、意識は異なっている。

去年、踊りの練習を撮ってもいいと言われ、
また、今年は、ダイエット散歩に付き合ってくれと言われ、
その合間、ポートレートを撮っているが、
撮ってほしいというポーズはほとんど無視し、
小生の撮りたいように撮っていた。
年相応にしか写らない。
それが、気に食わないのか、あなたは写真が下手だから・・・
もっと撮りなさい。その中からいいのを探してという。

可愛いくは写っていないかもしれない。
むしろ、被写体が、秘密にしておきたい部分に光を当て、
それを白日の下に晒す危険がある。
公開し、衆人の眼に晒すのは、駄目だろうと思う。
公開するのは、被写体の恥部だけでなく、撮影者の眼の秘密も、晒すことになる。
強靭な精神、見識、覚悟がないと、ポートレート写真は撮れないとおもう。

プロなら、ほとんどの人がポートレート写真を撮っている。
しかし、その中で・・・すぐに思い浮かぶプロの写真家は、
August Sander、Dian Arbus、鬼海弘雄。

August Sanderは、その写すドイツ人の選び方、撮り方が、時の政権「ナチス」の意に沿うものでなかった。
彼自身、ナチス政権には批判的だったので、迫害されていた。

Dian Arbusは、己の心と戦い、己の心を見つめていたのかもしれない。
ちょっと変わった(精神的・肉体的)人を選び、ポートレート写真を撮っている。
だからこそ、「正常者」を装う人にとっては、衝撃的。
心の奥底にある触れてはいけないものにタッチする感動に似た恐れを、その写真に見る。
彼女(Dian Arbus)は自殺する。

鬼海弘雄は、長い期間をかけ、粘り強く人選し、浅草に来る人を撮り続けている。
可愛い人は写っていない。キャッチーな人はいない。
平均的な日本人を選んで写っているとは思えないが、
かえって、日本人の本質を捉えている。
腕の有る写真家なのだから、コマーシャル関係、マスコミ関係の仕事を探せば、
生活は楽になるだろうと思うが、それはしない。
腹に一物があるのか、背に重い荷を載せているのか、覚悟はできているようだ。
あまり儲かるとはおもえないポートレート写真を撮り続けている。
経済的にはきついだろうなぁ。

3人のカメラに向ける姿勢を見ると、ポートレート写真は、「志」、「覚悟」、「見識」がないと撮れないものかもしれない。
小生に、そんな覚悟はない、志も見識もない。

ポートレート写真と こともなげにいうが、できるだろうか?
いま、スランプ状態に入っている。
カメラを持って、散歩に出れば、シャッターを押すが、できた写真に満足できなくなっている。
くだりもしない写真をまた撮って・・・・

大崎近辺を散歩して 撮った写真です。
そして・・・864-31
和服を着た人が来たので、やり過ごし、後ろから撮る。 
肖像権、「撮ったでしょう?」と詰問されるのを怖れています。
本来なら、声を掛け、承諾を得るところなのでしょう。
奥から自転車に乗る男性の姿が現れる。
そして・・・864-32
数歩追い、すれ違いの構図になるまで待って撮影。
そして・・・864-30
僅かでもいいから、人の存在を感じさせる写真が好きなので、
つい、このような構図になるが、
誰もいなくなった、最後のカットが、今は、好みになっている。






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  1. 2016/06/25(土) 22:53:22|
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Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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