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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

ポートレート 撮る人、撮られる人

カメラを構えポートレート撮る。
カメラが好きなので、つい、撮る人の立場でポートレート写真を見てしまう。

「カメラは意識しないでいい、自然にしていて・・・・」
とモデルになってくれる人に伝える。
「君の存在自体がすでに表現、それが重要。それをカメラで記録しているだけだから・・・」
など、ポートレート写真の本質を判っているようなことを云って煙に巻き、モデルを納得させ、シャッターを切る。
素人モデルは、
「私の存在自体が一つの表現なのかぁ・・・自分では気づかない本当の私を撮ってくれるのかなぁ。」
と期待する。
ちょっといい表情のカットができたら、カメラの液晶画面を、素人モデルに見せる。
「ほら、こんなに綺麗に写る。」
そうねぇ、とモデルが納得したら、してやったりだろう。
「いいねぇ、良いねぇ、その表情・・・ちょっと目線をこちらに・・・」
「そうそう、良い目線頂きました。」と褒める。
モデルを乗せて、シャッターをパシャパシャと切る。
コミュニケーション能力が高い人ほど、ポートレートの名手と評価されているようだ。

名手を自任する人の、
同じような表情のポートレート写真ばかり見せられると、
なにか胡散臭いものを感じる。
沢山の若く美しい人が写されているが、表情は驚くほど均一。
本当に表現できている?
これ、撮る人の論理でしか、見ていないのでは?

カメラを握り、一番ドキドキしてポートレート写真を撮ったのは、恋人(今の妻)だった。
その後 撮ったポートレート写真は 自分の娘と息子がほとんど。
幼いころは、よく撮影した。
子供たちも、カメラを意識することなく、よき被写体になってくれた。
物心がつき、幼稚園の頃になると、子供の鋭い感覚で、
保護者である父親がカメラを構えたら、喜ばそうとそれなりのポーズをとってくれたのかもしれない。
この辺りから、撮影するものと、されるものの 乖離が始まる。
撮影する立場が上で、撮影されるもの(被写体)の立場は下。
カメラを持つ人は支配者で、写される人は支配者の所有物なのか、の問いかけが始まる。
小学生の高学年になると、自我が発達する。
無断で撮影することは、相手の心を無視した行為、
勝手に撮ってくれるなと・・・不愉快な表情を浮かべるようになる。
そこで、自由な家族のポートレート写真は終焉する。
冠婚葬祭、家族旅行での記念撮影がその代わりに写されるようになった。

家族以外の人のポートレート写真を撮るとは、どういうことだろう?と考える。
自分が生きていた証を残したいから・・・・もっともらしい理由を言っていたが
・・・・偏屈老人は???と首をひねり、理解できません。
人に見せても自慢できるような写真を撮って貰いたいと思っていることは確か。
写真を撮った人(小生)がこの写真がいいと勧めても、それを拒否、撮られた人が写真を選んでいる。
普通の人ではない。かなりユニーク。
増上寺863-29
こうしたほうが綺麗に撮れるからと助言しても、聞く耳は持っていない。
勝手にポーズを取る。
増上寺863-32
いつもほとんど化粧はしていない。
お化粧すれば、ものすごく美しくなると思っているらしい。
あと2Kgダイエットしたら、その時は、お化粧し、チャイナドレスと和服を着て、写真を撮ってもらうから、
それまでは、練習。
あなたは下手なのだから、もっと撮らないと、と発破をかけてくる。

心の中まで、無遠慮に踏み込んで行くのが写真。
それに抵抗する手段が、プライバシーという理念であり、肖像権という鎧。
(撮られるものの)非支配者の防衛線だ。
無防備だなぁと思うが、自意識の強さ、自尊心が、それを不要としているのだろうか?
何を考えているのか? 心の中まで読めない。

ポートレート写真は難しいと思う。
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  1. 2016/06/23(木) 10:59:33|
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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