本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

高感度フィルムを使う・・・ 現像条件 鍵は古い写真講座の本でした。

急に暑くなってきて、日のあるうちの散歩は少々大変になってきた。いよいよ Night walk in Tokyoの季節か。できれば、手持ちで撮影したいなぁ。
それなら、明るいレンズと、高感度フィルムの組み合わせだろう。Tri-Xの増感現像という手もある。
高感度フィルムは、散歩にカメラを持ち出し写真を撮りだしたころ、使えないかテストしたことがある。
Neopan1600フィルム 100フィート巻き1缶使ってテストしたが・・・と そのときのネガを調べた。
2007年9月18日 Neopan1600
メーカーの推奨するPandoleで現像した。ISO1600はでているが、諧調性に乏しく、好みではない。お隣の中国では文化大革命が起き、米国はベトナム戦争の泥沼。経済的に発展した欧州、米国、日本などでも、怒れる若者が騒動を起こしていたころ、粒子の粗い、諧調性の少ない写真が、学生運動を伝える雑誌などに載っていた。時代の雰囲気だったのかなぁ・・・と思う。この写真の諧調性、1970年代ころの雰囲気に似ている。(・・と一人合点しています。)
Night walk in Tokyo.は 諧調性豊かなモノトーン写真でまとめたい。
そのときも、100フィート1缶を使い、高感度フィルムをいかに現像し、諧調性を豊かにできるか検討していた。
現像比較-5
最終的に たどりついた現像法は、二液現像法。
祖父が残してくれた蔵書の中に「アルス 最新写真大講座」(全20巻)という本がある。昭和11年刊行で、予約販売ということなので、写真好きのアマチュア向け限定だったようである。祖父は かなりの写真マニアだったようだ。白黒写真の基本的な技術は、このころ完成していたようです。
現像法という巻に、諧調性豊かな方法として紹介されていたのは、二液現像法と水現像法。
水像法は かなり興味深く、なるほどと思う方法だが、少し煩雑、現像ムラがでる可能性を考え、二液法を採用。実際の使用では、試行錯誤の末、書かれている処方を少し変えて使っている。
基本は、軟調現像液で大方現像し、眠いネガを作ったあと、現像液を替え、希釈した通常の現像液で更に現像を続行し、ネガの調子を整えるというもの。極端な場合、二液目の現像は、アルカリバッファー水単独でもいいというものである。
Neopan1600 渋谷
これが、二液法で現像した写真。 Neopan1600でも、かなり諧調性のある写真が撮れた。粒子も、パンドール現像より細かいのか、目立たない。しかし、ISO1600のフィルムは使いにくい。一液と二液の現像時間を組み合わせると、かなり広範囲にフィルムの調子を整えられるので、いい方法だが、それでも高感度フィルムは難しい。少し間違えると、硬い調子になる。適正露光、適正現像が必須。許容範囲(アローワンス)が狭いフィルムです。

420-17 フィルム比較
それから5年たって、国立博物館の仏像を撮影する機会を得た。Neopan1600を探したが、デジタルの波に飲み込まれ、すでに販売は終了していた。そこで、Kentmere400で撮影したが、館内は暗く、どれも露光不足。満足した結果が得られなかった。これでは、駄目だと、高感度フィルムを探しに ヨドバシカメラに行ったところ、見つかったのは、ILFORD社製のDelta3200フィルムのみ。フィルムの淘汰は激しいですね。そのフィルムで写したのが、右に示した写真。Kentmere400で撮影した条件、ISO400 f:1.5 1/60秒では3~4絞り露光不足だろう。ISO3200でも、もう1絞り開けるたほうが良かったか?(F:1のレンズは持っていないので、f:1.5 1/25秒の露光)
423-1 露光テスト ISO3200
現像には、二液現像法を使っています。撮影に使用したフィルムの一コマにグレースケールを写しておき、適正に現像できたかチェックした。粒子が少々目立つが、現像は適切と判断。選択肢はない、このフィルムを使わざるを得ない。
高感度フィルム423-6a
f:1.5で撮影したショットもあるが、それだとピントが合っているのは、顔を中心にした部分。後ろの光背、足に踏みつかられた顔は少しボケている。f:2に絞ったのが正解。像全体がシャープに写っていた。高感度フィルムの威力ですね。

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  1. 2013/07/19(金) 07:02:37|
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Author:Alchemyst Sasaki
散歩にカメラの生活もついに12年目に突入。10年も続ければ、何かを掴めると思ったが、デジタルカメラの渦に弾き飛ばされ、未だ写真の眼を掴めないでいる。
絶滅危惧種のフィルムカメラでは、無理なのかなぁと嘆息。
冷蔵庫に100フィート長巻フィルム4缶、保存してあるので、
あと一年は撮り続けられます。それからどうするか考えることにしました。

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