本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

「滝」 深山幽谷をイメージした滝を撮りたい。(デジタルとフィルムの比較)

デジタルカメラ全盛の世、未だフィルム・カメラで遊んでいる小生は、「まだフィルムなのか!?」と好奇の目で見られ、はなはだ肩身が狭い思いをしている。おそらく、コンピュータ(デジタル)が苦手な、アナログ老人と思われているのでしょう。
そろそろ、デジタルに撮影スタイルを変えねば・・・それが、時代の趨勢だ。
とは思えど、変えるににしても、デジタルで表現できることの限界が良く分からないでは始まらない。まず、デジタルとフィルムの比較を行おう。
手始めに、比較するための素材は滝。イメージは「深山幽谷の滝」です。滝の白い流れが、暗い谷間から流れ落ちていく幽玄なイメージを表現できないか?と試してみました。
滝デジタルカラー
SonyのNEX-3(ミラーレス一眼)にNikonFアダプターでMicro-Nikkor 55mm F:2.8をつけて撮影した。フルサイズ換算で約85mmになる。
液晶画面でのピント合わせ、老眼が混ざった目には少々面倒ですが、露光はデジタルカメラ任せ、楽だと思いました。その分、光を読む訓練がおろそかになるのでしょうね。画像は、問題なく、すっきりり写っていました。すぐに 撮影結果を確認できるのもデジタルの良いところですね。しかし、すぐに画像の良し悪しが分かり、駄目なら撮りなおしでは、「撮影するぞ」という緊張感に欠けるきらいがあります。撮影が安易にならないでしょうか?
この画像を、PhotoShopで白黒変換すると、
滝デジタルカラーToMonotone
文句ない画像です。しかし、「深山幽谷の滝」というイメージではありません。
明るさ、コントラストなど PhotShopで調整しましたが・・・・
滝デジタルモノトーン変換
暗い部分がつぶれてしまい、「深山幽谷」の幽玄な感じには なりません。かさかさとした乾いた感じがします。湿度の高い、深山幽谷というイメージが 欲しいところです。これなら むしろ、ソフトレンズフィルターを使用したほうが 狙った感じがでたかも知れません。
後日談ですが、Sony NEXカメラの説明書を読むと、ピクチャーエフェクトという撮影モードに、Toyモードがあり、これで撮影すると、周辺部を暗く抑えることができるそうです。これで撮影すれば、深山幽谷というイメージ 達成できたのかも・・・デジタルカメラ 恐るべし。デジタルカメラの将来は、騙し絵の世界へも分け入っていくような予感がします。これは良いこと?懸念すべきこと?
開発技術者は 「騙し絵でありませんよ。一定の法則に従い計算し、画像を補完しているだけです」と答えるでしょう。経営者は、「お客さまが欲しがる以上、そういう機能は どんどん付け加えていきます。」と回答するでしょうね。いいような、悪いような、しかし、技術の進歩なのでいいことなのでしょう。
滝 -1
つぎに、フィルムカメラで試写してみました。
カメラは Nikon F Nikkor 105mm f:2.5。露光計は内蔵されていません。絞り、シャッター速度は 撮影者の判断に委ねられます。光を読み、経験値で絞り、シャッター速度を決めます。
デジタルより少し長めのレンズですが、ほぼ同じ写真が撮れました。
デジタルを白黒変換した画像と、フィルム撮影の画像、それほど大きな違いはありません。フィルムのほうが、少し諧調性、豊かかなという程度です。実際の撮影では ほぼ同等と判断し間違いはないでしょう。
ここで、フィルム現像派の心に火がつきました。
撮影では、少したっぷり目の露光をし、軟調現像液で、浅めの現像をすれば、期待する効果が出るのでは?と撮影と現像をコントロール。
滝 深山幽谷-2
しかし、これでは すこしやりすぎですね。周りは暗くつぶれてしまいました。中心部の滝の流れは白くボーと輝いています。
滝 深山幽谷-3
いろいろ試しましたが、これが、ちょうどよいと思われる画像です。
周辺部は暗いが、ディテールは出ています。滝の白い流れも、ボーと輝いています。
この画像を作成するための撮影テクニックは、煩雑で面倒です。大変な思いをしたところで、デジタルとの優位性はごくわずか、デジタル技術は今後も更に発展していくでしょう。そして、やがて(すぐ)銀塩・モノトーンの世界も飲み込んでいくのではないでしょうか?恐ろしい時代に入りましたね。
番外ですが、Sony Eマウント用 Pinkkor 57mmレンズで撮影した滝の写真を載せます。
滝 超軟焦点レンズで
このほうが絵画調で、「深山幽谷の滝」という感じがします。
この滝、種を明かせば、近所の戸越公園の滝です。深山幽谷の場所ではありません。
 
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  1. 2013/04/06(土) 18:41:06|
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Author:Alchemyst Sasaki
散歩にカメラの生活もついに12年目に突入。10年も続ければ、何かを掴めると思ったが、デジタルカメラの渦に弾き飛ばされ、未だ写真の眼を掴めないでいる。
絶滅危惧種のフィルムカメラでは、無理なのかなぁと嘆息。
冷蔵庫に100フィート長巻フィルム4缶、保存してあるので、
あと一年は撮り続けられます。それからどうするか考えることにしました。

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