本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

光 微かな変化に 移ろい 留めることの難しさ それが永遠?

白黒のフィルムで写真を撮っているが、経験を積むほど、光の変化を正確に捉えていない自分を感じるようになっている。それだけ、腕が上がったと、喜ぶべきあろうか?
光は刻々と変化し、ある瞬間、ものの本質を照らし出す。その瞬間を捉え、適切に撮影し、移ろい行く時の中にある被写体(Reality)の本質を(バロックのいうExistanceを)画像として定着する。写真は永遠を撮影しようとしている? そんな思いが このごろ強くなっている。
大崎夜景490-18
今年の1月、撮影の領域を広げようと、"Night walk in Tokyo"のテスト撮影をしていた。50mmの標準レンズだが、手前の歩道からフレーミングし、広角レンズで撮影したような効果を狙っている。遠くの暗闇から何か得体の知れないものが現れるのではという不安感を出したいと思った。しかし、そのような写真にはなっていませんね。
ブラッサイの撮ったNight in Paris 歩道の写真には、パリの猥雑で少し危険そうな雰囲気を漂わせながら、引き込むようなモノトーンの美しさがあります。この歩道(少し湾曲した)を歩いてみたいものと思わせる力があります。ブラッサイの夜の撮影、本当にうまい瞬間を捉えていますね。
大崎517-12a
5月 同じ道を昼 歩いていました。自転車が近づいてくる その瞬間、フレーミングし、思わずシャッターを切っていました。そして撮り終えた瞬間、これ、ソラリゼーション現像してみようと思った。それからは、ソラリゼーションに向く被写体を選びながら1本のフィルム 撮影を終えていました。
レンズは広角35mm、TRi-Xフィルム。午後のやや逆光気味の光。f:16で1/500の露光は適正だったと思います。(散歩に露出計はもっていきません。重いから。)適正と思うのはあくまでも小生の判断です。ローキーにして夕方のようにな雰囲気を出したければ、1/1250で撮ったほうがいいでしょう。夕方から夜のような雰囲気にしたかったので、ソラリゼーション現像を選びました。
もう少し待って、再び、自転車に乗った人を・・・と思えど、来たとしても、同じ光の状態ではない。まさに一期一会の瞬間。
暗闇の向こうの世界から現れた自転車に乗る人のイメージ。ソラリゼーション現像でしか表現できないでしょう。昼なのに夜を感じさせる異次元性があります。成功した写真にはなっていませんが、挑戦する気概だけは まだ持っています。そのうち必ずと・・・
デジタル写真にはポテンシャルがある、いつかデジタルで、Night walk in Tokyoを と思えど、まだ違和感が残っている。
ソラリゼーションの技法ですら、レタッチソフトで似た効果を出せる。これってどういうこと?
一瞬を捕まえる努力や、目の修練は必要ない、構成力さえあれば良い。後の画像処理でどうにかできるということだろうか?
先日、アマチュアカメラマンの展示会を見た。メンバーは10名ほどか。時代はデジタル、フィルムで撮影した作品はない。ほとんど全ての作品は、レタッチソフトで加工され、パステル画のようなものから、現実の世界ではありえない色使いに変換された作品が壁を埋めていた。
「どうです、我がグループの技術力は、(すごいでしょう)」確かにすごい、こんな写真撮ったことなし。何気ない光景を撮っているのだが、レタッチソフトで高度に加工されると、異次元の世界となる。会場を一巡。すると、「さあ、驚け」と催促されているような気持ちがして、なんとなく居心地がわるい。レタッチソフトに習熟すると、異次元世界を写した作品になる。これにポエムを感じろと・・・? 
狙いは(志向は)画家の世界を目指しているように思える。レタッチソフトで画像の加工が進むと、デザインの世界。更に、進んで 現代アートの一分野を目指しているのでしょう。
道のないところに道を作り、人を、馬を そこに貼り付け合成する。絵画の世界では、デッサンを元に画家は自由に筆で描く。カメラマンもレタッチソフト/CG技術を利用し、画家と同じような世界へ入り込むことができるということだろう。
現代アートを目指すデジタル写真があって当然、しかし、デジタル写真の行き着く先は、写真の破壊につながらないだろうか?と危惧もしている。
もともとカメラは 画家の道具、カメラは画家の奴隷に過ぎなかった。19世紀の写真に絵画調写真がある。何枚もの写真を張り合わせ、合成し、絵画のような写真を作り、彩色を施したものまであった。
先人は、努力を重ね、写真でしかできない独自の表現法として、絵画から分離独立したはずなのに、また 逆戻り?
デジタル写真のレタッチソフト加工、CG加工が一般化した未来、事件、風景、日常の生活などを捉えた写真をみても、これが現実そのものを伝えていると 素直には受け取ることできなくなっているでしょうね。
やはり、小生、フィルムにこだわるべきか・・・・
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  1. 2013/07/10(水) 07:15:23|
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Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
散歩にカメラの生活もついに12年目に突入。10年も続ければ、何かを掴めると思ったが、デジタルカメラの渦に弾き飛ばされ、未だ写真の眼を掴めないでいる。
絶滅危惧種のフィルムカメラでは、無理なのかなぁと嘆息。
冷蔵庫に100フィート長巻フィルム4缶、保存してあるので、
あと一年は撮り続けられます。それからどうするか考えることにしました。

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