RPX400の現像は、今まで使っている現像液でも、満足する結果/ネガは得られたが、
現像時間がかかり過ぎ、実際的でなかった。
そこで、一から現像液を調整することにし、
テストピースを使い現像実験を行った。
42枚のテストピースから、現像液組成と現像条件を割り出した。
この辺りは、化学を専攻した者の得意分野です。
早速、フィルムを詰めテスト撮影。
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テストピースを現像しているときから、階調性の直線性が良いフィルムだと感じていました。
見たように銀塩濃度が出るフィルムです。
ただし、その分、光のラティチュードは狭く、暗い部分はスパッとなくなる、TRI-Xに似たフィルムではないかと想像していました。

ネガをPCに取り込みデジタル化するとき、Retro400Sフィルムでは、暗い部分にも銀塩画像が残っているので、トーンカーブで暗い部分を持ち上げるよう設定し、ネガを取り込むのですが、このフィルムはその細工の必要はなく、リニアー(直線)で取り込むのが良いようです。
印画紙に焼くなら、使いやすいフィルムでしょう。
使ったカメラはコシナのBessaR ライカのスクリュウマウント(日本ではLマウントと呼んでいる。)レンズが付きます。
今回は1955年製のズミクロン50mm F:2レンズ(沈胴)を付けてテスト撮影しました。
(そういえば、コシナ このBessaRシリーズのフィルムカメラ 生産を止めたそうです。販売台数が少なくなり、生産を維持できないとか・・・・BessaR2A 購入しておけばよかったかなぁ。BessaR2Sは購入しましたが。)
内蔵露光計がついているので、露光ミスは減ります。しかし、小生と見解が違うことはいつものこと。
いつも一絞りほど判断は異なります。
これは一絞りオーバーで露光。(露光計の指示はf:8/500秒)

内蔵露光計と小生の経験値、珍しく一致しました。
しかし、結果は・・・・もう一絞り分 光を入れたほうが良かったかも。
空の部分に銀塩のざらつきが出ています。

露光計の指示はf:5.6/500秒、小生は社務所の前に立つ女性の姿まで出したかったのでf:4/500秒を選んだ。
女性の後姿を暗がりから浮き出すため、トーンカーブを調整したが、これが限界。
それ以上すると左側の絵馬や、クジ、庭石の調子が崩れる。
露光計の指示に従いシャッターを切り、右の部分はスパッと黒くすべきだったのかもしれない。
しかし、印画紙に焼き付けるなら、右の部分を覆い焼き、庭石辺りをすこし焼きこんで調整すれば、きれいなトーンの写真になると思う。

陽の光の届かないところでは、露光ミスを犯しやすい。懸命に過去の経験を呼び起こし、露光を決めエィ・ヤァと撮影する。それでも、それほど多く失敗はしない。
だが、露光計があれば、素直に従う。
f:4/30秒の指示。
地下鉄のプラットフォームの露光が f:5.6~f:4/30秒という記憶がある。
そんなものかなぁと納得してシャッターを切った。
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RPX400フィルム 素直な使いやすいフィルムです。
粒子も細かいし、あまり目立ちません。
でも、個性的ではない。
フィルムカメラで遊ぶなら、使いこなすのが難しいフィルムのほうが、面白いのかも。
まじめに写真を撮るならお勧めのフィルム。
Rolleiブランドのフィルム、昔なかった気がする。
Rolleiがフィルムを作るとは思えない。
Retroはアグファ社のフィルムだろう。RPXはどこの会社が製造?
同じブランド名ながら RPXとRetroでは、性質が異なる描写をする。
2つのフィルムを使い分けたら、表現の幅は広くなる。
しばらくは、この二つのシリーズのフィルムを使ってみようと思う。
RPX100も試す必要がありそうだ。
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- 2016/02/22(月) 12:44:31|
- 写真の技法
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