階調性をなるべく広く・豊かに・・・と 現像液を検討しているが・・・時流から外れていくような気もしている。
美しいものが見たいのだょ・・・と言われると、検討の方向性が間違っているのでは?と疑心暗鬼になる。
「階調性の高いネガを作る」、言葉上は響きがいいが、作品を作る上ではどうだろうか?
実際 階調性が増す方向で現像したネガは、暗部にも銀塩の画像が淡く残る。
それを注意深くトーンカーブを調整し、浮き出させると、薄汚れた写真になってしまう。平坦な眠い画像になりやすい。

陽の当たった壁と、陰になった壁。わざと明暗差のあるところを撮影していた。(テストです)
壁の光は単なる順光の光ではない、照返しの光、かなり明るい。陰の部分とは4絞りほどの明暗差があるだろう。
現像してできたネガを見ると、明るいところでも銀塩濃度は飽和していない。
陰の部分には 薄く銀塩の画像は残っている。
現像の処方を検討しているが、その点では成功している。
トーンカーブを調整し、陰の部分を潰さないように調整した。しかし、これ、綺麗な写真と評価できるだろうか?
むしろ、暗くつぶしたほうが、すっきりとした写真にならないだろうか?

今までの習わしか、部屋の中を潰せない。暗部にも、何か写っていないとおかしいと思っていた。その自信が揺らいでいる。
後姿の女性のスカート・・・黒くつぶしても違和感がない・・・というより、そのほうが見栄えする写真になるだろう。
細部までガチャガチャ出てくるのは目障り、写真は引き算、すっきり 簡単にしたほうが眼に優しいのだろう。
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この頃、ネットで、ライカ・モノクロームの美しいモノトーン写真をみるようになった。
階調が豊かどうかは不明だが、暗部はすっきりと潰れていて気持ちいい。
あんな写真撮れないものか?と考えている。

フィルムだと せいぜい こんな具合。
デジタル・カメラなら・・トーンを省略し、綺麗なモノトーン写真にまとめてくれるだろう。

このごろはデジタルを意識して、フィルムでもデジタル風に撮れないものか・・・と夢想している。
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- 2015/10/30(金) 18:16:14|
- 都会の景観 Tokyo
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