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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

遥かなる寧夏  工場萌え??

寧夏回教自治区は、石炭が豊富、地下資源もあり、石炭をもとにした工場が発展していた。
中には、沿岸部での生産が環境問題からできなくなり、移ってきた工場もあった。
2000年の初めの頃、それらの工場を訪れ、生産設備を見せてもらったことがある。
日本の会社の訪問とあって、歓迎を受けた。
当時、寧夏回教自治区の電力費は0.4元/KW、日本円で6円/KWに過ぎない。日本のコンビナートでは、数社が集まり発電所を作り、会社に供給しているが、大型船による石炭の購入をしても電力費は、8円/KWではなかったか?(スチームもコンビナートに供給するので 熱の利用効率は高い。送電の距離も短いので、電力費を抑えることができる。)
寧夏の企業では、自前の発電所を持っている会社もあり、電力をもとにした工業が盛んであった。
製造技術は、古いまま、改良されていない。
しかし、将来的には、公害対策に追われ、生産の効率化を図らないと、コスト競争力は失われる。
そのくらい、空は汚れていた。
利点は、掘れば原料が手に入る、人件費は安いということに尽きる。
今回は、その時の乗りで、稼働している会社を見つけ、見学させていただいた。
工場萌え?DSC02415
驚いたことに、工場の責任者は以前会った顔なじみである。以前は事務職で、平羅政府と工場の橋渡しをする役であった。元平羅政府の役人で共産党員だろう。いまは、この工場の責任者になっていた。(董事長か??)
にこやかに 再会の握手をし、「なんでもどうぞ見ていって」・・・ということになった。
工場萌え?DSC02430
石油産業であれば、精留のためのパイプが縦横にめぐらされ、写真に撮ると、見ごたえがあるが、石炭産業は、煙突が突き出ているだけ。キャッチーな写真とはなりづらい。
冬は-20℃にも達するので、プラントは大きな建屋の中にある。
当時は、煙突から、もくもくと黒い煙がはきだされ、空を汚していた。
工場萌え?DSC02431
7年ぶりの訪問、さすがに政府も公害対策に乗り出している。煙突は封印され、廃棄ガスは、全て脱煙装置で処理されるようになった。以前は、排ガス装置を付けても、役人が来るときだけ動かし、帰ると運転を止めるという、姑息な対策をしていたが、いまは平羅政府から派遣された環境対策員(給料は会社がだすようだ)が、権限を持ち、法令を守らせている。(「上に方針有れば、下に対策あり」が、当時の中国だった、少し変化している)
工場萌え?DSC02425
友人の工場に戻るので、それほど時間はない。駆け足で見学し、素早く写真を撮っていた。
あとで見直したが、この写真が判じ物。
2系統の排ガスが出てくるのは分かるが・・・
バグフィルターの横に立つパイプ、何の目的なのか不明。排ガスは、有効利用するが鉄則・・・しかし、パイプは地下に埋設??不思議だと、頭をひねっている。
小さい配管の排ガスは、大きな埃を取り除けば、多量に発生するものでもないので、ボイラーの燃料として燃やせばいい。
なんでこんなの複雑な処理をするのだろう?? 装置の形状から、そのプロセス 推察するのは困難。
建屋に設置された設備は電炉。
電炉DSC02440
この写真をみて、電炉と気づく人は少ない。
似たタイプの電炉、日本で稼働しているのは2基だろう。その会社の人ならピントくると思う。
世界的みて、EUで1基(2基持っているが、おそらく止めている)、ブラジルに1~2基、米国はなくなったと思う。
東欧、ロシアでは、複数台が稼働していると思う。(2000年頃調べた結果から類推)
運転室は、隣の建屋にあった。100インチのTVモニターの半分を使い、運転の状況を知らせるデーターが写しだされ、あと半分は細かく分割され、各場所の運転状況が写しだされていた。
監視しているのは30歳代の女性 一人。やることなく、席に座ってみているだけという感じであった。
電炉は2基あり、稼働しているところをみますか?と尋ねられたが・・・モニター画面には、炉内が陰圧になっていることを 知らせていたが・・・止めておこうと、稼働していない電炉をみせてもらった。
中国のオペレーション能力を 信じてはいない自分がいました。
実は 同じ型の電炉(エルケムタイプ)を、太原郊外に有った工場でも見ている。2002年のことだと思う。
ドイツ人が来て、設備を設置していた。運転パネルは 綺麗に運転室に残されていた。
石灰炉はユニオンカーバイド形式の最新式だった。
電炉運転の指導もしてもらえばいいのに、中国人のみで動かせると思ったのだろう、1年後、生産できなくなり、それから工場は封印されていた。
開放タイプの電炉はなくなり、今は密閉タイプのエルケム型電炉が、中国の標準になっている。おそらく既に数十基、中国内で稼働しているのだろう。たくさんつくれば技術も上がる。運転に習熟した技術者も増える。
100インチのTVモニターを見ながら、力を付け始めた中国を感じていた。
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  1. 2015/07/23(木) 12:07:30|
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Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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