FC2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

桜の樹の下には・・・

桜のイメージ、おそらく曲解しているのだろう。
「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」 
葉隠の有名な文句。
著者の鍋島藩士、山本常朝自体
「浮世から何里あらうか山桜」 などの俳句を残している。
桜の散り際と武士道(浮世の道)に関係はないとおもう。むしろ江戸の庶民は、花見を楽しみ、花の下で、酒を飲み、三味線を弾き、歌い、踊り、楽しんでいた・・・と想像する。
昭和の軍国の世が、桜に軍人のイメージを被せたのではないだろうか。 
一斉に咲き、一斉に散っていく桜のように潔く真心で・・・同期の桜、戦うものの心得としてイメージされていく。
奈良、平安の時代はどうだったのだろう?
当時の文化は、中国の影響が大きい。桜より梅や桃の花を愛でたかも。
桜の花の美しさを愛でるようになるのは、平安の末期からではないだろうか?
和歌に詳しい人に聞いてみたい。
桜が咲く春先は、疫病も流行りだす頃でもあり、不吉なイメージもあったかもしれない。
---------------------------------------------
高校時代、図書室に梶井基次郎の全集が置いてあった。
全集といっても、たった1冊の全集。これで全集?何だろうと、手にして読んだ記憶がある。
内容は、短編の小説が少し、書簡がほとんどだったと記憶している。
小説の内容は、一人よがりのような印象も持ったが、イメージがすごい。そのイメージの強さが心に残っている。
読み進み「丸善」の文字を見たとき、銀座、丸善を思い浮かべていた。ああ、あそこか・・・
実際は、京都にある丸善書店だろう。
美術書を戸棚から出し、平積みにし、レモンを置く・・・題は檸檬だった。
別の短編に、桜の樹の下には屍体が埋まっている といフレーズがあった。・・・・すごいイメージ、あの短編の題は何だったか?
梶井は昭和初期に活躍したが、結核に冒され、若くして亡くなったという。軍国日本の時代だ。
桜に美しさ、潔さを感じるのではなく、薄気味悪さ、妖艶な滅びの美学を感じる人がいる・・・
今になり、そのことに気づく。
桜、どう撮ったらいいだろうか? はらはらと散る桜が美しい?もう美しいだけの桜は撮り飽きた。
A 濃度補正取り込み
この枝垂れ桜を見たとき、怪しさを感じていた。
時刻は4時近い。桜がボーと霞んでいる。あの桜の根元に屍体が埋まっていると言われたら納得してしまうだろう。
どう撮るか? Rollei Retro80Sフィルム、赤いフィルターを付けて空を暗く落としたら好いのに・・・と、自分の準備不足を呪った。適正露光はf:8/125秒だろう。二段ほど速い速度を選びシャッターを切った。ネガをスキャナーで取り込むとき、濃度補正(トーンカーブをいじる)をして取り込んでみた。(通常、濃度補正せず、リニアの設定で取り込んでいる。今回初めての試み) 同時に適正露光でも撮ってみたが、まとも過ぎて、この妖艶さ、不気味さは出てこない。
A リニア取り込み Ⅱ
同じネガを、リニアで取り込んだもの。
A 暗部を出す Ⅱ
シャドー部を出すという設定(メーカー推奨)で取り込んだもの。 
これでは、薄気味悪さ、妖艶さを感じないだろう。下手な写真を撮ったものだと思う。
こんな写真見たことある。 また、同じような写真だぁ、と・・・・年齢を重ねると、感激すること少なくなる。
ああ、そんなこともあったなぁと妙に納得してしまう・・・それが怖い。
------------------------------------------
若い時の感動を、大事にしたいから、梶井基次郎の短編小説、また、もう一度読み返してみようとは思わない。
それが、美しい誤解/曲解であってもいいではないか。
スポンサーサイト



  1. 2015/04/11(土) 14:53:36|
  2. 桜 
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<馬事公苑にて  モノトーン・フィルムで桜を撮る。 | ホーム | 馬事公苑の桜>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/496-23793995
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (126)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
新幹線の見える街 品川 (6)
フィルムの眼 (106)
レンズの眼、カメラの眼 (36)
デジタルカメラは記録機器 (13)
映し出された世界 (29)
水辺の光景 (19)
勝島運河 (17)
写真の技法 (147)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (101)
デジタルで遊ぶ (29)
Silent City (8)
??? (22)
Street Photograph (26)
都会の景観 Tokyo (203)
Night walk in Tokyo (33)
散歩 (273)
猫、犬、鳥 (9)
白木蓮 (19)
黒い花 怪しい花 (59)
樹、草、花  (70)
桜  (139)
ひまわり (38)
竹林 (11)
八つ手 (9)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (33)
人物 ポートレート 踊り (35)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (9)
その他  (32)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR