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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Rollei Retro 80S フィルムを使う。増感現像 ISO400

高感度フィルムを更に増感して使用するというのなら、納得できる行為だが、低感度で細かな銀粒子のフィルムを、増感して使用することに意味があるだろうか? 単純に高感度フィルムを使えば済む。
そうは思えど、Rollei Retro80Sのフィルム面白い。
どこまで使用できるか、増感現像を試みた。
現像液の組成は、コダックのD82及びD72Fの処方を参考に、なるべく簡単な組成にし、自家調合した。
ISO400、800、1600の三水準で露光したフィルムを作り、その現像液で現像し、それぞれの条件を掴んだ。
実際の撮影では、Tri-Xと同じISO400で撮影し、ISO400相当の現像を行った。
ISO400適正露光698-4
Rollei Retro80Sフィルム、現像液を適切に選べば、ISO400でも使用できるレベルだと思う。
ISO25適正露光699-1
比較対照にISO25で使用し、普段使っている現像液で処理したネガを作った。
階調性はさすがにISO25で使ったほうが優れていると思うが、その差は好みの問題だろう。
ISO400で使用すると、高速シャッターが切れるというアドバンテージがある。粒子も目立たない。
露光不足にしたらどうなるか、絞を一段ずつ下げて撮影した。
ISO400露光半分不足698-5
一絞り絞り少なく撮影し、ISO400条件で現像すると、デジタル・カメラのハイコントラスト白黒モード(HCB&W)に似たテーストに仕上がった。
露光75%不足698-12 Ⅱ
更に一絞り下げ撮影。葉の白さはネガ上にしっかり残っている。現像条件(温度・時間)をISO1600対応まで伸ばせば、白黒の対比のある写真が得られるかも・・・銀粒子も意外に目立たない。Rollei Retro80S 面白いフィルムです。
テストに使用したネガから、このフィルムの階調性を評価してみた。
RolleiRetro80Sグレースケール
コダックのグレースケールを撮影したテストピース(ネガ)をPCに取り込み、レタッチソフトでレベルを確認した。
ISO25で作ったサンプルは、ピークが15本(読み方によれば16本)読み取れた。そのうち13本は鋭いピーク。
グレースケールは0.1の吸光度差で作られている。ピークとピークの間隔は濃度差0.1。ピークの本数が多いほど、ピークは鋭いほど、谷が埋まっていないほど、階調性は高い。ISO25では、コダックの推奨するA(白)からB(黒)まで、しっかりとネガに再現できている。
ISO400に増感(16倍増感)して使用すると、ピークの数は11~12本、鋭いピークは9本に低下する。スケールではAから12辺りが範囲だろう。暗いところは潰れやすい。それでも実例では、かなり誤魔化せ、違和感なく使うことができるだろう。
比較に、デジタルカメラでテストしてみた。
デジタルの階調性
デジカメはSony NEX-3を使用。 レンズはアダプターを介しNikkor 35-70mmレンズ。PCに取り込んだ画像を、レタッチソフトで編集し、グレースケールの部分の階調性をレベルで確認した。
ピークは11本、鋭いピークは6本で、数字(データー)からすると、ISO400に増感したRetro80Sより悪い。デジタルの階調性は、銀塩フィルムに及ぶものではないが、デジタルはカラーが主体。階調性はあまり気にしないのだろう。
デジタルでモノトーン写真を撮っている人もいるが、少ない階調でも、それを利用し上手な作品を作っている。レタッチソフトに長けた方なのだろうなぁとおもう。
ライカのモノクロームを使われている方、一度 コダックのグレースケールを撮影し、どの程度の階調性で記録できているのか・・・ブログ等に公開してくれないだろうか?
Sony NEX-3では、モノトーン撮影は、難しいと感じています。(レタッチソフトのスキルの問題かなぁ・・?)

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階調性698-6
レタッチソフトのトーンカーブを調整(S字に調整、暗い部分を起こそうと)すると、見た目は滑らかな階調性になります。ただし、ピークの数に変化はありません。ISO400の増感(16倍)にも拘らず、印象は滑らか。この辺りの処理ソフトが、デジカメは優秀なのでしょう。
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  1. 2015/01/29(木) 12:53:22|
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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