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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

モノトーン写真 フィルターの選択 そして赤外写真へ

以前といっても昭和40年頃の話ですが、一時期 赤外線写真を撮っていたことがあります。
現在 コニカがフィルム事業から撤退したのでありませんが、コニカは赤外線フィルムも販売していました。当時もそれほど需要がなかったので、季節生産という感じでした。売り出されると、10本ほどまとめて購入し冷蔵庫にしまっておきました。赤外線フィルムは生ものです。
赤外線写真を撮りたくて、ヨドバシにいったところ入手できたのは、ILFOLDのSFX-200だけでした。
NikonSPにSFX-200をつめ、テスト撮影。
SFX200.jpg
フィルターなしでは、感度ISO200の普通のパンクロフィルムと同じ調子に上がります。
SFX200R60.jpg
R60フィルターでは3絞り開けて撮影。普通のパンクロフィルムと、補正倍数もおなじなら、写真の調子も同じに仕上がります。
これなら、Tri-XでもKentmere400でも同じ、わざわざ使う必要ありません。
SFX200R76.jpg
R76フィルターを使うとようやく 赤外線写真の効果がでました。
6絞り開けて撮影しましたが、それでも露光不足。おそらくあと2絞りくらい開ける必要がありそうです。秋の晴天で適正露光がf:2/30sec.とは驚きです。 こうなると三脚に固定して撮影しないと駄目ですね。完全な赤外線写真と呼べるレベルではありません。R76(あるいはそれ以上のカットフィルター)を使う赤外線写真は、最早、失われた過去の技術・・・?
ようやく 調子が掴めたので、R72フィルターを使い、実際の撮影をしてみました。
SFX-200作例1 
いつも散歩する戸越公園。空は黒く落ち、木の葉が白く写っています。昔のコニカ赤外だと、木の葉は白く輝くよう、空は深みある黒に写ったでしょう。経験を積めば、このフィルムでも、そういう写真も取れるかな・・・
FSX200 作例2
広角レンズを使用しているので、距離補正の必要は無いようです。だいぶ赤外線写真風になりました。このフィルムで花の写真撮れないものかと考慮中。冷蔵庫に2箱 SFX-200が 眠っています。

以下は 退屈な技術的な検討結果。フィルター効果の検討です。デジタルの方には無縁の技術です。

まづ、普通のパンクロフィルムで、代表的なフィルターの効果を確認。
空をテスト撮影。
Filter Effect
Y(yellow)フィルターで1絞り。YG(Yellow-Green)で2絞り、R60(600nm以下の光カット)で3絞り、R72(720nm以下の光カット)で8絞り以上 おそらく10絞り露光補正するという結果です。露光計内蔵で自動露光してくれるカメラなら、補正するという気を使わなくても済むでしょう(多分)。
Tri-Xフィルムの分光感度データシートによれば650nmより長い波長の光に感度がほとんどありません。R60までが、実用範囲。R72は 何か特殊な効果(ND効果も加味する?)を期待できるとき使えるかも。
木と岩を撮影した写真では、フィルターをつけると、コントラストが上がり、木の葉が明るく撮影できます。YG>R60>Yの順。そのなかでも、YGフィルターが、岩の質感をよく出していると思います。

木と広場の写真では、R60フィルターが光の影を一番くっりきと映し出していました。R72は実用的ではありません。R72とR76(760nm以下の光をカット)のフィルターは、昔、コニカの赤外線フィルムを使ったときの遺物?です。
可視光の範囲が380nm~720nm、Tri-Xの分光感度は380nm~650nm、SFXフィルムでは380nm~740nmあたりまでです。普通のモノクロフィルムより、少し赤外部まで感光する範囲が延びたということです。800nmくらいまで延びていれば・・・逆に言うと、普通(Tri-Xなど)のフィルムの感覚で使えそうです。R72フィルタ-を使えば、720nm~740nmの僅かな赤外光を使って撮影できるということでしょう。まあ、赤外線写真の雰囲気は、撮り方によればでるということでしょう。

赤外写真で注意しなければいけない点は、赤外光はレンズの屈折率が違うので、可視光でピントを合わせると、ピンボケになるということです。人間の眼は赤外光を見ることができませんから、あらかじめ、可視光と赤外光の間の関係を調べる必要があります。ニコンF用のレンズには、赤い点が打ってあり、距離補正が出来るようになっていますが、使おうとしている古いレンズにはありません。どの程度距離補正をすれば良いのか、チェックしました。
50mmレンズ ピント補正
R60では可視光もたっぷり入っているので、それほど距離補正は必要ないようです。30~40cmほど後ピンです。距離補正はf:2.8の目盛りに戻せ(補正する)ば良いようです。(ということはf:2.8以上に絞ればOK)
R72ではさすがに可視光は少なくなるので、70cm~1m 後ピンになりました。補正はf:5.6とf:8の中間位置になります。それ以上絞ればピンは合いますが、三脚の使用は好みではないので、やはり、しっかりと距離補正して使用したい。 
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  1. 2013/06/01(土) 08:16:26|
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Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
散歩にカメラの生活もついに12年目に突入。10年も続ければ、何かを掴めると思ったが、デジタルカメラの渦に弾き飛ばされ、未だ写真の眼を掴めないでいる。
絶滅危惧種のフィルムカメラでは、無理なのかなぁと嘆息。
冷蔵庫に100フィート長巻フィルム4缶、保存してあるので、
あと一年は撮り続けられます。それからどうするか考えることにしました。

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