ISO25で露光し、現像してみた。

カメラはコシナ製BessaRを使用。 レンズは旧ソ連製Jupiter-3 50mm F:1.5。 1956年製のレンズです。絞り開放では、同時代のライカSummarit 50mm F:1.5より 写りはいいと思う。もともとは、ツアイスのf:1.5ゾナー。戦後 工場はソ連の手に落ち、ソ連邦のキエフに移築、そこでコンタックスマウントとLマウントのレンズが製造された。Lマウントのゾナーなど、戦前は思いもよらない・・・夢のようなレンズだが、Jupiter-3の名前では認知度は今一。
f:2.8 少し絞っているので、ゾナー特有の収差も目立たず、やわらかでかつコントラストの高い写真になっていると思います。
カラーで撮影するより、Retor80Sのモノトーン・フィルムで捉えたほうが、雪囲いのリアリティをしっかりと表現できていると思いますが、いかがでしょう?
ISO25の暗いフィルムには 明るい大口径レンズが最適。BessaRの距離計の精度から、f:2.8以上に絞らないと、ピンボケの可能性が出てくる。しかし、だめもとで、f:2、f:1.5で使っても面白い。

f:1.5で撮影。子供の後姿にピントを合わせましたが、少し後ピン。20cmくらいでしょうか。ロープに合っていました。
コンタックスマウントのKievⅡ、ContaxⅡaなら、ピンは合ったでしょう。
戦前 小型のライカカメラが市場に出て、大きな反響を呼ぶ。手持ちで撮影できるカメラ、しかも映画用フィルムを流用し、一回で36枚の連続撮影ができる。その評判に、世界最大光学機器メーカー、ツアイスは、コンタックスカメラを作って参入する。最初から50mm f:1.5のゾナーを揃えていたという。当時のフィルムの感度は低く、ISO25といえ、高感度の部類であろう。Retor80SをISO25で使ってみて、明るいレンズを必要としたことを、実感した。明るいレンズがないと、手持ち撮影は、かなり制限を受ける。絞って使いたかったら三脚は必須のアイテムとなる。
先人の苦労を、追体験している。これも・・・面白い。
スポンサーサイト
- 2015/01/19(月) 21:09:19|
- 写真の技法
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0