蓼科の空を思った。
火が降り注ぐような朝焼けの空を思い出す。澄んだ風の吹き抜ける青い空を思い浮かべる。夕日が沈むころの空も良かったなぁ・・・・・
白樺林も思い出していた。白樺林は密集していて、歩き回るのは困難だった。
あの白樺をどう撮ったら好いだろうか? 落葉松林に入り込み、歩き回る。下草の羊歯群生もいいなぁ~~どう撮ろう?
久しぶりに訪れる蓼科、昔の思いが交錯する。悪い記憶は薄れ良い記憶が残るようだ。
山裾の蓼科、夜になると意外と雨が多い。外に出て星を見ようとしても、雲に阻まれてしまう。雲がかかりやすい。茅野の町は晴れていても、登ると曇りあるいは雨となる。そんなとき、たまに快晴の時がある。月が新月ならば、夜空に天の川を見ることができる。満月なら、薄の高原を月明りで散策できる。いい思い出のみが記憶に残っていく。
今回は三泊したが、2日は夜、雨が降っていた。1日は昼間晴れていたが、夕刻より曇りとなる。

蓼科山に入道雲がかかる。
105mmの望遠で、R60(600nmカット)のフィルターをつけて撮影していた。だいぶ気合が入っている。今ならどうする?おそらく露光を切り詰め気味に撮影し、誤魔化してしまうだろう。フィルターを持ち歩くのが面倒になっている。交換レンズも、持ち歩かない。

これは、5月の連休、天狗岳に登ろうとしたとき撮影。風景写真は、微粒子フィルムで・・・どこかの写真雑誌の教えに従い、使用していたが、ASA50(ISO50)の低感度、撮影条件はかなり狭い。しばらく使ってみたものの・・・
35mmの広角レンズを使い、Y2フィルターを付けて撮影している。あのころ、撮影に対し、まじめでした。当時のカメラ雑誌、広角レンズで撮ったものが多かった。影響されています。

映画の影響でしょうか白い樹の林を歩いたら、どんなに素敵だろう・・・好いイメージがありました。蓼科に行ったら白樺林を歩く・・・・そんな期待を込めていたのですが、これでは散策するの難しい、がっかりしたのを覚えています。

藪漕ぎして斜面を登ったのか、高い位置から横谷渓谷の渋川温泉を撮影しています。山あいの秘湯という趣があります。後ろに伸びる道路は、辰野館から蓼科高原へ抜ける県道、まだ砂利道です。当時は落葉松も若く、視界を遮っていません。この光景、今はもう狙えないかもしれません。

笹原の「お化け柳」 YGフィルターをつけて撮影。好い選択、気合が入っていました。
----------------------------------------------------
以下は、今年9月(2014年)撮影した、「蓼科の空と樹と」です。



「お化け柳」と同じような構図(狙い)で撮っていますが、年をとり、狡猾になっています。21mmの超広角レンズと、赤外線フィルムを使いました。レンジファインダー用21mmレンズ、軽く小さい。これなら、携帯できます。

羊歯の葉get、超広角レンズでも、手前の羊歯にピントを合わせれば、落葉松林は、適度にボケます。


明るい林のイメージで、少しハイキーにしました。

明るい夏から、しかし、確実に秋は来ています。


同じ樹を、50mmと16mm(フルサイズ換算24mm)で撮影してみました。
どちらが好み?
モノトーン写真の範囲をカラーで撮影したら、面白いものにはならないでしょう。トリミングすればわかります。樹だけ撮ってどうするの?と言われてしまう。
カラーは即物的、説明的になりがちです。樹を説明するためには、広く範囲をとり、空間を感じさせる必要があります。(このような場所にある樹です・・・)
モノトーンは抽象化され、空間の深さは暗示的、伝えたい樹の幹を前面に出せる・・・・
カラーとモノトーンでは、狙い方/切り取り方は、違ってきますね。

落葉松林の白樺、モノトーンなら幹の材質感を狙ってアップの写真もOK。

カラーなら空に伸びる高さを強調し空間の深さをだす。少しハイキーに調子を整えました。

これは、カラーで撮影したほうが良かったか?

カラーだとありふれた、誰でも撮る写真になってしまうでしょう。
モノトーンは抽象的、ハイキーにして、白樺のイメージを強調してみました。(ずるいです)
スポンサーサイト
- 2014/09/23(火) 12:54:33|
- 思い出の写真
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0