「鷹の眼 テッサー」がツアイスの宣伝文句。
ライツ社のエルマーにはどんなキャッチフレーズがついていたのでしょう?
もともと4枚のレンズを組み合わせたテッサーレンズは、ツアイスの発明(特許)。
しかしツアイス財団のポリシーは、技術を独占せず自由に他社に公開することに有った思う。
ライカの小型カメラができたのは1930年代であるから、特許の有効期間はとうに過ぎている。
ライツ社もプライドが高い、ツアイスの真似はしたくないと、絞りの位置を1枚目と2枚目の間につける。これで特許を取得したようだ。真似することに心理的ブレーキがかかる欧米人と、かからない東洋人、う~~ん、精神構造の違いを感じます。
テッサーは2枚目と3枚目の間に絞りがある。
それだけの差、それが、レンズの味にどう影響するのか??
ノンコートのエルマーレンズだが、コントラストは高く、解像度も問題ない。
「林試の森」の林の中に入り、大木の幹の紋様を撮影した。光が届かず暗い。 あまり絞れないので、幹に対し直角にカメラを構えて撮影。
説明がないと、一瞬「なんだろう?」という疑問が出る。乾いた貯水池の底に立ち撮影したようにも思える。航空写真?或は合板、化粧板などを拡大した顕微鏡写真?スケールが不明だと、いろいろな妄想がわく。
ノンコート・テッサーで撮影したときは、光が届いていたので、絞りを利かせ、やや斜めから撮影。
樹の肌だとわかっているので、こんなものかと思うが、じっと見ていると、奇妙な空間が広がっているような気がしてくる。
レンズの違いによる、画像の味、味わえましたか?
むしろ、写真の意図、出来に関心が行き、レンズの味は・・・・・二の次ですね。
レンズはお気に入りが1本あれば十分だが・・・・それでは、カメラメーカーもレンズメーカーも、飯の食い上げになってしまいます。少しでも良いカメラで撮影したいというユーザーの欲望が、メーカーの開発競争に拍車をかける。
1960年代は明るいレンズが、1970年代はズームレンズの開発競争。1980年代は自動焦点、さらに手振れ防止レンズ・・・。しかし、単焦点のレンズは、1950年代には、ほぼ完成していたのではないだろうか。
戦前の古いレンズを使っても、できた写真の画質、現在のレンズと差をあまり感じない。
カメラ雑誌のレンズの評価レポート、針小棒大で、なんとなく胡散臭く感じている。
このレンズ便利だろう、描写性能すごくいいという・・・・買おうかなぁ~~、いや高すぎると、いつも敬遠。
エルマーで撮影。ピントの合う範囲は狭いが、像の崩れはあまりないので、画像に違和感を感じない。
しいて言えば、テッサーは、解像感が強くエッジが立っている印象、エルマーは そのエッジが丸まり角が取れた印象を受ける。おそらく、現在はやりのMTFチャートをつくれば、その差を定量化できるかも。
また、テッサーのほうが逆光に弱く、フレヤーが入り易い。逆光での撮影では、エルマーより注意が必要だろう。
この辺りの差が、絞りの位置の差に起因しているのではと、推定している。
とはいえ、レンズ 使い慣れれば、性格はわかってくる。その欠点がでないように、撮影するのが写真愛好家というもの。
古い標準レンズ(50mm)を、たくさん集めてしまった。
当分 それらのレンズと戯れることになるでしょう。ほとんど同じ描写力なのですが・・・・
スポンサーサイト
- 2014/08/24(日) 22:41:50|
- オールドレンズの密かな楽しみ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0