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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

恵比寿にて キャパ展を観る・・・・ なぜ撮るか、どう撮るか

戦後、キャパはブレッソン達と共にマグナムを作る。
キャパの写真の腕、それほどうまいとは思えないが、紛争地に飛び込み、スクープ写真をタイムリーに撮影し、配信する。まさに、報道写真の申し子。ペンは剣より強し。キャパはペンの代わりにカメラでそれを実践した。
写真の構図、時として、まとまっていないものもある。しかし、人々の視線の先を捉えるキャパのカメラの眼、鋭く/優しい・・一流だと思いました。
一方、カルチェ・ブレッソンは、写真技術・センスは 超一流。報道写真というより、芸術的な美しい構図の写真を得意とする。
この二人が設立の主要メンバーというのが面白い。
欧米のカメラマンがすごいと思うのは、大きな力に対しても自分の良心に従い「否」と叫ぶこと。芸術肌のブレッソンですら、レジスタンとなり、占領軍のナチと戦っている。ドイツの写真家、アウグスト・ザンダーは、その写す写真が非愛国的とナチからにらまれている。
時代が下っても、ブラジルのサルガド、チェコのクーデルカなど、優れた写真家が現れてくる。
日本にも優れた、報道写真家、戦場カメラマンはいるのだが・・・自分の存在をかけてプロテストするより、どこか傍観者のスタンス。この状況を伝えなければという使命感は感じるのですが・・・撮影地が日本でないからかなぁ。
キャパの写真を見ていると、そこに写された光景だけでなく、政治状況、歴史のつながりなど、いろいろ考えさせてくれる。また、そのバックグランドを知らないと、そのすごさが、わからないと思う。
キャパは、何を撮るか、何故撮るか、はっきりしている。
どう撮るかは、大した問題ではないようだ。レンズはみな標準レンズだろう。構図が今一、ぶれた写真もある。必要ならあとでトリミングすればいい。ローライフレックスで撮影したカットが多くあったが、6.6スタイルの正方形の写真は1枚もなかった。トリミングされている。おそらく、35mmで写したものも、必要ならトリミングしたと思う。何故撮るかを明快にするトリミングに躊躇はないだろう。
芸術写真を狙うなら、構図をしっかり決め、トリミングは最小限にとどめるはず。ブレッソンなら、トリミングは最小限に抑えるだろう。
何故撮るかは、己の内的な必然であり、報道写真家キャパは、己の信念に従い、シャッターを切っている。
アマチュアカメラマンが、真似て、なぜ撮るか?と自問したら、真っ先に、子供の成長を撮るだろう。それが内的必然というもの。子供が大きくなり、撮る対象を卒業した時が大変。悩んでしまう。
どのように撮るか・・・・は、キャッチーな写真への道。写真を撮るのに専門知識が必要な時代、プロのカメラマンの独占した分野。しかし、美しいだけ、珍しい光景だけでは・・・もはや それほどの価値を見いだせなくなっている。
デジタルカメラは、美しい写真、従来は難しかった撮影を、プロの独占から素人にも広げてくれた。
今プロは、どのように撮るかでなく、なぜ撮るかを 試される時代になっているのだろう。

趣味で写真を撮ってる小生、キャパ展をみて圧倒されています。
なぜ撮るか? 自問しないと いけませんね。
すでに息子、娘の写真撮る機会を失っています。

以下の写真は、恵比寿ガーデンプレイスの写真美術館でキャパ展を見た後、散歩し、帰宅途中 撮影したもの。
写真美術館638-5
赤外線フィルムを使用し、R72フィルターをつけ、典型的な赤外線写真になってます。なぜ撮るかより、どう撮るかに力点がいっています。恥ずかしい限り。テクニックにおぼれると、本質がわからなくなる。
写真美術館638-6 Ⅱ
デジタルカメラなら、左端の人物、暗部につぶれず、浮き上がり、不気味な感じに仕上がったかも。
写真美術館638-11
写真美術館638-13
昼3時ごろの月。それを捉えたくて何枚か撮ったけれど、パンクロフィルムに赤のフィルター(R60)程度でもよかったか?
何故撮るのか?撮らねばらない必然とは?キャパの写真、重い命題を投げかけています。

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  1. 2014/05/13(火) 17:36:10|
  2. 読み解く写真、心に残る写真を・・・
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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