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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

スナップショット  ローバート・キャパ展 を見に行く

東京写真美術館で開催されているキャパ展を観に行ってきた。
去年は、横浜美術館でもキャパ展が開催され、同時期、NHKでは沢木某・写真評論家の説を取り上げ、「崩れいく兵士」を中心にした番組を放送していたので記憶している方もいらっしゃるだろう。何も知らない人は、感銘したのではないだろうか? 感動的な話は、感銘しながらも、眉に唾をつけて聞け。それがジャーナリズムの正しい立場、検証をしっかりしなければならないのに、その基本ができていないように感じました。
「崩れいく兵士」の写真に関しては、1975年頃より、やらせ、演出写真ではないか?の疑惑がもたれ、欧米ではかなり詳細な検討がなされていた。肯定的な事実もあれば、否定的な事実もある。特に2007年暮れ、メキシコで、スペインからの亡命者が持ち込んだ「メキシカン・スーツケース」が発見された。そこには当時キャパ等が写したネガや写真が大量に残されていて、欧米の研究者により、解明が進んでいるという。スーツケースは、そのご、正当な所有者であるキャパの弟に戻り、現在はキャパ財団で保管されているという。
番組の内容は、欧米で発表された記事の中から、沢木某の論が成り立つよう肯定的な事実を積み上げ、不都合な部分はあえて触れない(無視)する形で番組は構成されていた。しかも番組のすべてが、沢木某の新発見に基づくような構成になっていた。そこがひっかかります。どこに、沢木某の新発見があるのか??何もないような気がするのだが・・・
これってフェァー?中立を保つはずの公共放送のやることだろうか?
そんなこともあり、興味深々、写真を見てきた。
確かに、面白い。いろいろな側面から、キャパという人物を読み解くことができる。写真とはなにか、写真の歴史とは・・・考えるヒントをたくさん含んだ展覧会だと思う。
みて損はない、何か得るものを見つけられます。

問題の「崩れいく兵士」の写真も飾られていた。ネガから直接 半切の大きさに引き伸ばされたものではない。キャビネ版の写真から複製されたものであろう。沢木氏は6.6版のローライフレックスで撮ったものと断じているが、見るとライカのレンズ、ズマールのボケかたに近い。ローライならレンズはツアイス。ツアイスの切れはない。しかし、氏は強引にローライで撮ったものと主張してる。ローライでないと、彼の説は瓦解・・・目玉にしたい感動的な筋立てが成立しなくなるから。
変だなぁ・・・写真を専門にしているなら、ツアイスのレンズで撮影されたものか、ライカのズマールで撮影された写真か、判定できると思うのですが・・・・(小生のぼんくら眼では、ズマールに見えましたが)

スペイン動乱は、ライカと二眼レフのローライで撮影、世界大戦では、コンタックスⅡとローライを使用し、撮影していたようです。当時のレンズで比較したら、ツアイスのゾナーとライカのズマール、画質はゾナーが1段も2段も上。明るいレンズが欲しいカメラマンなら、コンタックスⅡを選んだと思います。戦後はS型ニコンとローライで撮影したのでしょうか?? S型ニコンが展示されていました。当時のニコンのレンズはゾナータイプ。ツアイスを手本に作られています。

意外と、ローライで撮影した写真が多いのに驚きました。戦場カメラマンだから、35mmフィルムだろうと思っていたのですが、6.6版でもかなりの枚数撮影しています。写真を直に見ないと、わからないものですね。
日本人のアマチュアカメラマンの好きな被写体、花鳥風月の写真は1枚もありません。すべてに人が写っています。その視線の先、眼差しがいい。カメラマンであるキャパに視線を送る写真は、ほとんどない。キャパの存在に気づかないのか、極めて自然な目線の写真になっている。
カメラを向けられるより、銃口を向けられるのが恐ろしい時代。カメラのレンズには、それほど関心/神経が行かなかったのだろうか?
木村伊兵衛のスナップ写真と似通った感じがしました。
撮られた人の眼差し、その視線の先が、状況を雄弁に物語っています。
うまいものだ。こういう写真が撮れたらなぁとおもう。
現在なら「盗撮」の汚名を着せられてしまいますね。

不忍池に「蓮の葉」を撮りに行った帰り、上野から秋葉原まで散歩しました。
その時撮ったスナップ写真。
フィルターをはずし、ISO400のフィルムとして使用しています。
snap637-16a.jpg
人権を尊重し、誰と特定できるような写真はブログに載せないようしていますが・・・

状況を説明できるよう、座る子を左手上に小さくフレーミングし、秒撮しました。
この辺りが、今できる限界でしょう。キャパも使ったかもしれないNikkor50mmレンズで撮影しています。

snap637-17.jpg
秋葉原近くの古い商店。
なんということない写真ですが、人の姿も一緒に写しこみたくなります。置かれている商品、服装、自転車などから、時代の雰囲気が何十年後か、かもし出されてくるかも・・・そんな思いでシャッターを切っています。
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  1. 2014/05/11(日) 09:47:39|
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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