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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

窓の外?                 大崎にて 二液(浴)現像

去年の後半から青写真に惹かれ
時間の多くを 青写真を如何に上手く作成するかに使っていた。
フィルムで写真は撮っていたが、本数は極端に減っていた。
撮ったフィルムは現像したが、
その後の処理(スキャナーで取り込み、画像をデジタル化)は、
殆ど手つかずの状態だった。
昨日ようやく 全て終了した。
窓の外?1601-9
昨年 11月 大崎のビジネス街で撮った一枚。
フィルムはRetro80Sを使用し、二液(浴)現像法で現像した。

二浴現像法は、戦前 流行った現像法で100年以上昔に開発された方法。
アメリカ、ヨセミテの大自然を撮ったアンセル・アダムスも、この現像法で、トーンが豊で綺麗な作品を作っている。
当時 感光乳液はオルソタイプが主だった。
(波長の長い赤光に対しては感度は無い)
フィルムにしても乾板にしても、乳剤の厚さは、現在より厚い。

現像は、赤ランプのもと、バットで現像するのが主だった。
戦前刊行された「アルスの最新写真大講座11巻、108頁」によれば、
1液の配合は 水200cc、メトール 1g 、無水亜硫酸ソーダ 2g (D-23の亜流処方)
2液は 水200cc 無水亜硫酸ソーダ 2g、無水炭酸ソーダ 2g

まづ1液に浸すと、
約1分で画像が薄く見える。
更に30秒乃至1分間その液におき、(暗室で印画紙を焼いたことある人なら、それがどういう状態になったか想像できると思う)
しかる後、一寸(水に)通して
2液にいれ、調子がよいところで現像を打ち切ればいい(目視で確認できているので、失敗はない)
フィルムがオルソタイプで、乳剤が厚いときは有効な現像法だとおもうが、
いまも これを真似し、
殆ど同じような2液の組み合わせで現像している人がいるが・・・
現在では、パンクロフィルムになり、乳剤層も薄い。
タンク現像が主流で、フィルムの状態を途中で取りだし、目視で確認することはできない。
(テストピースを作って、1液に浸してから 所定の時間ごとにフィルムを取って定着し、ネガを評価すればいいが、
そこまで 手間をかける人も少ないと思う。)
1液の現像実体は、軟調なD-23現像液で現像しているのと あまり変りはないだろう。
受け売りの情報から、それをありがたがり、夢の現像法のような言動をする人がいるが・・・どうなんですかねぇ?

と言いながら、このフィルムは二浴(液)現像法で現像した。
いままでの現像液開発の知見を生かした現像液で、
1液の組成は、オリジナルからかなり変わっている。
かなり合理的な配合になっていると思う。

二液(浴)現像法の特徴は、
①画像の輪郭にエッジがる精細感(アキュータンス)のあるネガができること。
②少しオーバーめの露光をすると、暗部のディテールがでて(潰れず)、白飽和を防いだネガができること。
③攪拌しなくとも現像ムラは起きないこと(放置現像してもOK)
④1液は、何度使っても、同じ性能を保ち、長期にわたり使え経済的。(1年以上そのまま使っているが、性能に変化はない)
など長所は多い。
欠点は、時として、ザッラとした粒状感がでてしまうこと。
二つの液を使うので、作業が繁雑になることだろう。

1液はリサイクルして再度(いまのところ何回も)使用、
2液の現像促進液は、廃棄している。


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  1. 2024/04/01(月) 14:15:45|
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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