嘗てここにはお医者さんの家があった。
医院は閉められてから 年月は経過したが、
あるじなき後も、庭木は綺麗に刈り取られていた。
数年前、遂に家は解体され空き地になる。
春先になると、どこから持ち込まれたのかは不明だが、綺麗な花が咲く。
やがて夏になると雑草が生い茂り、花は覆い隠され、なくなる。
冬になると雑草は刈り取られ、また綺麗な地面が現れる。
春先、小さな花が咲き、やがて雑草が伸び、花を覆い隠す・・・・その繰り返し。
今年は雑草より背の高い「ひまわり(向日葵)」が数本 空き地で開花した。
道路を挟み三ツ木小学校の塀ぎわに、毎年「ひまわり」が植えられる。
秋になり、その種を、ネズミなどの小動物が食べ、
この空き地に持ち込まれたのかもしれない。

曇りだが 明るい空の光を感じ、逆光で撮影。
空を少し入れ、やや離れてフレーミング(約2m)した。
猫じゃらしの穂が明るくでるようハイキー狙いで焼き付けた。

そのまま近づき、腰を少しかがんで撮影。(約1.2m)
全体を少し焼き込んでみた。

別の角度からフレーミングし撮影。
やや焼き付けを濃くしてみた。

空き地のスペースを意識したフレーミング。
白飽和、黒潰しないようトーンをコントロールして焼き付けた。
たかが一本の「ひまわり」だが、撮り方はいろいろ。
その向日葵に何を感じで撮ったかで、撮る人の感性は試されると思う。
フィルムを選び、カメラを選び、レンズを選び、光を読んでフレーミング、現像しネガを作る。(作曲)
それを 表現に合わせ(解釈し)プリントする。(演奏)
「お洒落」な写真、「エモい」写真、「素敵」な写真は デジタルで撮ればいい。
フィルム写真は「ノスタルジック」だからいいとは 少しも思っていない。
モノトーンフィルムは選択肢は大きい。
撮る人の姿勢が強くでてしまう。それが面白いと思っているだけ。
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レンズは1939年製 ツアイスのゾナー50mm F:1.5
カメラはウクライナ、キーフ製 KyivⅡ(ContaxⅡ) 1951年製
レンズは84年前、カメラは72年前のものだが、今でも問題なく使用できている。(業者に頼み修理したが)
デジタルカメラに組み込まれた電子部品の耐用年数は10年くらいだろう。
上手に(大切)に使っても20年くらいが限界ではないか?と思う。
長く楽しむなら、純機械式のフィルムカメラだと思う。
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- 2023/09/28(木) 12:29:44|
- ひまわり
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