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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Equivalent・・・?

「あなたは、自分の髪の毛一本をも、白くすることも黒くすることもできない」
そんな格言を、聖書で読んだ記憶がある。

被写体に手を加え、キャッチーなポーズをつけたりして、飾るのは
広告写真や、プロパガンダの写真では当たり前に行われる手法だろう。
広告は、見る人に「夢」を売り、消費を促すものだし、
プロパガンダの写真は、依頼者の意図した方向へ見る人の思考を誘導するもの。

事実をそのまま伝える画像に、
演出を加えた瞬間、キャチーさを狙った魂胆ありありの写真ではないかと身構えて見てしまう。
「いいね」が欲しい、目立ちたいという 個人的な魂胆が透けて見えてしまう。
ロダンは、写真は「浅薄な正確さ」だと、受けとったようだ。

人は、心の中に湧いて出てくるイメージを、直接、写真に撮るとこはできない。
ムンクの描く「叫び」はすごい絵画だけど、
彼の心の中を理解し、それを写真に撮ることはできるだろうか?

決定的瞬間、
飛行船ヒンデンブルグ号の事故の瞬間を撮ることだけが、
写真の役割(存在理由)でもない。
勝島運河にて1557-41
日常で見たもの、感じたものを写真に撮ってみる。
「あなたは、自分の髪の毛一本をも、白くすることも黒くすることもできない」
のだから、
それは己の心に浮かぶ、その人の「心象風景」であるはずもない。

ただ見て、感じて、シャッターを切っただけ。
フィルムを現像し、ネガを作り、それを印画紙に焼き付け、一枚の写真にする。

それが スティーグリッツの言う「Equivalent」だろう。
見たものを、そのとき感じたように、印画紙にプリントできたとき、
それが、彼のquivantになる。
写真の良さは被写体でほぼ決まる、
あくまでも対象物が主、
撮る人間は透明人間であってもいいではないかと思う。
透明人間は従、出しゃばらない。
それでも、透明人間の息づかいを感じさせる写真はある。
それがスティーグリッツの言うEquivalntではないかと、この頃思うようになった。
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  1. 2023/06/25(日) 19:05:45|
  2. ある場所、ある瞬間
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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