fc2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

たかが写真、されど写真       二段現像法でトーンを作る。(2) エッジを出す現像

長い間 自家現像してきたが、
被写体の境界にエッジがでたのを発見したのは、この10年ほど前、
マン・レイが発見したソラリゼーション現像を真似て Tri-Xを現像した時だった。
画像の一部が反転し、白いところが黒に、黒いところが白くなる、その境界近くを丹念に見ていると、
境界にエッジが立っていた。

その後、注意深くネガを見るようになり、
ソラリゼーション現像でなくとも、
使うフィルムにより、エッジがでることを発見した。
出やすい現像液はフィルムにより異なる。
Retro400S、SuperPan200の高感度フィルムなら、軟調現像液(Ⅵsx)を使ったとき、
Retro80Sはやや軟調な(Ⅰ1)か(1d1)現像液、
Fpmapan100は、硬調な現像液(Ⅱof)、やや硬調な(Ⅲo)、やや軟調な(Ⅰdf)を使ったとき、
エッジの出たネガができてくる。(すべて上手くいくわけではないけど)

去年、二液現像法の再評価を行った。
精細な(accuitance)の高い画像を期待し開発したが、
結果は、エッジの出たネガが生成した。
しかも、フィルムの種類に依存しない、汎用性に富んだ現像法であることに気づく。
ただし、やや硬調トーンになりやすいので、軟調でエッジのある画像となると、まだ難しい。

二段現像法でも、エッジのでた画像を生成させることはできるが、
その範囲は、かなり狭い。
間違えると予想外(予想不能)のトーンになってしまう。

軟調現像液(あるいは、やや軟調な現像液)でUp値180まで現像し、現像液を硬調な現像液(Ⅱ)に替え、
ネガのLow値が80~110程度になるよう現像を進める。
豊かな階調性という意味では若干落ちるだろうが、それでも階調性はあり、充分な画質になる。
二段現像でエッジを出す1579-4
カメラは内蔵露光計のついたBessaRを使用した。
レンズは、ロシア製 Induster-50 50mm F:3.5.
1964年製で、ブルーのコーティングが施されている。
テッサーレンズ(35mm用)では最高ではないか・・・と密かに思っている。
安かったし、沈胴で携帯しやすく、重宝している。
露光は、追尾式で、カメラの指示に従い(赤い○にする)、シャッター速度、絞りを調整した。
露光計に頼ったのは、±1絞り違うと、エッジ効果がでなかったり、
エッジ効果はでるが、同時にトーンの破堤があったりするこ多いから。
その危険性回避で内蔵露光計がついたカメラを選んだ。
露光に対し、非常にセンシティブ。
ピクセル等倍拡大 旅館
旅館の文字にくっきりとエッジが出ていた。
横文字は薄いが、これは赤で書かれていたため。
Retro80Sはスーパー・パンクロフィルムで 赤に対しても感度は高い。
そのため「赤」は印象より明るく(白く)写る。
二段現像でエッジを出す1579-32
武蔵小山商店街に並走して補助26号線が走っている。
街路灯を撮ってみた。
ピクセル等倍拡大 街灯
ピクセル等倍(約1300万画素)に拡大して見た。
街路灯の円柱にエッジが出ている。
粒子も目立たず滑らか、文字もくっきりと記録していた。
二段現像でエッジを出す1579-29
街路樹に近づき撮影。約1.2mだった。
幹の文様は淡かったが、この現像法で現像するとコントラストは高くなる。
ピクセル等倍拡大 街路樹
等倍まで拡大すると、文様にエッジが立ち、
撮したときは気づかなかったが、
釘などで引っ掻いた「いたずら書き」がくっきりとでていた。
二液現像法では、こういうトーンにならなかったと思う。

二段現像法、コントロールの難しい方法だが、うまくいくとびっくりとした結果を生む。
面白いなぁ・・・とひとりほくそ笑んでいる。(自己満足に過ぎないけど)
スポンサーサイト



  1. 2023/05/08(月) 22:09:07|
  2. フィルムの眼
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<たかが写真、されど写真       二段現像法でトーンを作る。(3) 黒光りする材質感 | ホーム | たかが写真、されど写真       二段現像法でトーンを作る。(1)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/2186-cab226c2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
未だフィルムカメラの沼から抜け出せない。
もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (139)
フィルムの眼 (165)
レンズの眼、カメラの眼 (59)
写真の技法 (144)
写真にとり憑かれた人達 (4)
青写真 (21)
新幹線の見える街 品川 (10)
映し出された世界 (30)
水辺の光景 (21)
立会川 (9)
勝島運河 (22)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (172)
デジタルカメラは記録機器 (13)
デジタルで遊ぶ (30)
Silent City (9)
??? (31)
Street Photograph (27)
都会の景観 Tokyo (262)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
Night walk in Tokyo (41)
散歩 (334)
猫、犬、鳥 (10)
白木蓮 (31)
黒い花 怪しい花 (87)
樹、草、花  (104)
桜  (181)
ひまわり (46)
竹林 (11)
八つ手 (10)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (38)
人物 ポートレート 踊り (37)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (21)
その他  (33)
オリンピック残映 (5)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR