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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

レンジファインダーカメラで望遠レンズを使うということ 

「標準レンズ」という言葉は、今はなくなったが、
最初の35mmフィルムカメラ、ライカが作られたとき、
エルマーの50mmレンズが採用されていたので、
それから35mmフィルムカメラでは、50mmレンズを標準レンズと呼ぶようになる。
レンジファインダーカメラから一眼レフカメラに変わっても、標準レンズは50mmレンズであり続けた。
カメラを購入すると50mmレンズが付いているのが普通だった。
それより短いのを広角、長いのを望遠と呼んだ。

「望遠は技術で、広角は度胸で撮る」
そんな言葉がまことしやかに語られていた。
小生の場合、技術も度胸も無いから・・・標準レンズかと、
50mmのレンズで撮った写真が一番多い。

特に望遠レンズには、苦手意識がある。
人物写真を撮ることが少ないからかもしれない。
今回久しぶりに、135mmの望遠レンズを使ってみたが・・・
やはり難しかった。

本を読むとき、凝視した文章をくっきり見える範囲は意外と狭い。
周辺部の文字は崩れてぼんやりとしてしまう。
135mmの画角は、そのくっきりと見えている範囲に近いと思う。

面白いなぁと思った被写体を探す。
ところが脳は、それ以外の部分も「くっきり」見えているような錯覚を起こす。
ファインダーを覗き、フレーミングするが・・・・こうだったか?と戸惑ってしまう。

また、被写界深度が思いのほか浅い。
フィンダーは窓のようなもの。
全てがくっきり見えている。(一眼レフカメラと違い、ボケをチェックできない)
ピントは、中心の二重像部分を一致させることで合わせる。
それを怠ると、ピンボケ写真になる。
被写体に縦の文様が入る草花や木の枝に合わせるには細心の注意が必要。
奥にある草花や、前にある枝に合わせたら、被写界深度を外れ狙った写真はピンボケになる。
望遠レンズを使い撮影し、帰ったきて現像しネガをチェックすると、撮影技能のなさを痛感してしまう。
ピント合わせを慎重に行わないと、ピンボケのカットが増えていく。

f:4の絞り開放で撮ってみた。
ピント合わせを慎重に行い、手振れ防止を意識してシャッターを切れば、
どうにか画像はOKとなった。
あとは被写体の発見と、フレーミング(切り取り方)の練習が必要だろう。
苦手意識を、払拭したいと思っている。
Jupiter-11 ピントチェック1563-23
ピントリングをほんの少し回しただけで、二重像は微妙に合わなくなる。
白黒のコントラストがハッキリした窓の白枠を選び、慎重にピントを合わせた。
距離は11mを指していた。
被写界深度は10m~13mぐらいだろう。
Jupiter-11 ピントチェック1563-24
横から陽の光が入っていたので、ピントは合わせやすいほうだった。
距離は15mほど、被写界深度は14m~18mくらいだろう。
わんちゃんの後ろ足の少し前から、白い道路標識のポール辺りまでが、ピントの範囲になっていた。
Jupiter-11 ピントチェック1563-26
このポンプは Sonnar T 50mm F:1.5でも、ピントチェック用に撮っている。
暗い場所にあるので、露光は、f:4で1/60秒だろうと思った。
手振れが怖かったので、足場の平らなところまで下がり、
膝をつき、体を固定してシャッターを切った。
ポンプのフランジにピントを合わせた。距離は1.8mだった。
被写界深度の範囲は10cmもないと思うが、ピントは合ったと思う。

50mmの標準レンズでスナップを撮るときはこんな苦労はない。
絞りf:8、距離を5mで固定しても、撮りたい被写体はほぼ被写界深度内に入ていることが多い。
ピント合わせに苦労することはない。
広角レンズなら、距離合わを省略し、目視で距離をきめて合わせてもOK。
5mとか3mに設定して撮ることが多い。

レンジファインダーカメラだと、ピント合わせは、135mmが限界だと思う。
たしかに望遠は難しい。
「望遠は技術で撮る」を納得する。
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祖父が見ていたアサヒカメラが何冊か(奇跡的に)残っていた。
1950年代のカメラ雑誌、それを見ていたら、当時はまだブローニフィルムを使うカメラが主流で、
35mmカメラで撮ったものは少なかった。
35mmフィルムカメラで撮った作品を見ると、
一番多いのは、プロ・アマ問わず35mmの広角レンズで撮ったもの。
当時なら超広角とも云える28mmレンズで撮った写真が一点あったが、これはプロ写真家の作品だった。
次に多いのが、50mmの標準レンズ。
広角:標準:望遠で分けるなら、50:30:20くらの比率だろう。
アマの使う望遠は、主に80mmとか85mmで、135mmレンズは一点のみ。
プロは、万遍なく使っていた。中には200mmとか150mmのレンズを使っている写真もあった。
レンジファインダーカメラに、専用のレフボックスをつけて使っている。(35mm一眼レフの原型のようなもの)。

日本写真の黄金期は1965年~1975年だろうと勝手に思っている。
一眼レフカメラの時代に入り、カメラメーカーの黄金期でもあった。
1950年代のアサヒカメラには、
プロの作品でも、カメラ、レンズ、フィルム、絞り値、シャッター速度を開示し、記載したものが多くあったが、
この時代に入ると、それらの記載は無くなり、不明となる。
でも明らかに超広角レンズを使った作品が多くを占めていた。

アマチュアの作品には撮影条件を記載した伝統は残っていた。
調べると(1971年頃の雑誌)、圧倒的に広角レンズを使ったものが多くなっている。
広角レンズの中心は28mmレンズになっていた。
超広角レンズ16mmとか21mmを使った作品も出てくる。
広角:標準:望遠で分類するなら、75:10:15 あたりではないかと思う。
望遠の135mmは少なく、200mmが中心で、中には500mmで撮ったものもあった。

一眼レフなら、望遠レンズのピント合わせ、どうにかなりそう。
Nikon F用の望遠レンズは105mm F:2.5と 180mm f:2.8を所有している。
105mmレンズは、時々、思い出したように使うが・・・・
180mmレンズは、殆ど戸棚にしまわれたまま。
いいレンズだと思うが、大きくて重い。
ペンタプリズムのNikon Fが目立つのに、
そこに大きな180mmレンズをつけると余計目立つ。
でも、今年、もう一度使ってみようかという気になっている。







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  1. 2023/03/15(水) 12:26:59|
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