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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

中央公園の白木蓮                ContaxⅡ用レンズで撮る

5年程前から、毎年 中央公園の白木蓮の花を撮っている。
もういいだろうと思いながら、
夕刻、中央公園の脇を歩くと、
白木蓮の蕾が膨らみボーッと霞み、樹が明るくなっていた。
白木蓮1560-3
また、季節は巡ってきた。
思わず、手にしていたカメラで、白木蓮の樹(蕾)を、2カットほど撮影していた。
白木蓮1562-#2-3
それから10日後、白木蓮の開花は始まっていた。
手にした、カメラには、ツアイスのビオゴン・レンズのクーロン、
旧ソ連邦で製造されたJupiter-12 35mm F:2.8をつけていた。
天気は快晴、雲は出ていない。
R2フィルター(赤フィルターで、おそらく600nm以下カットの光をカットする)をつけて、
空を暗く落とし、白い花弁をくっきり出そうとした。
白木蓮1563-4
一昨日(3月10日)の天気は曇り空だったが、開花の盛りは過ぎているかも・・・と思うと居てもたまらず、
Jupiter-11 135mm F:4(戦前のツアイスのContaxⅡ用ゾナー 135mm F:4のクーロンレンズ)をつけて 中央公園へ。
樹の根元には、既に花弁が散っていた。

クローズアップを撮ろうと、花に近づく。
手振れの危険から、シャッター速度は1/125秒以上とした。
絞りはできるだけ絞りたい所だが・・・空の明かりを考え、f:5.6が適正だろうと判断した。
最短距離1.5m近く、1.6m前後でフレーミングしピントを合わせた。
被写界深度は、かなり薄い、10cmもないと思う。
白木蓮1563-6
有効基線長53mmのNikon SP距離計の精度は高い。
ピントは、その中に収まっていた。

f:16あるいはf:22まで絞れたら、
もっとくっきりした白木蓮が撮れたと思う。
三脚に固定して低速シャッターを切るのが定石だが、

フレーミングの自由度を優先させ、
手持ち撮影に拘るなら、
強力なストロボを焚くか、
高感度フィルムを使用する、など選択肢はまだある。
(増感現像もありえるし・・・)
そんなこと考えながら、
写真を撮るのが、フィルム写真の楽しみの一つ。
-----------------------------------------
デジタルカメラになって、レンズから絞り環と距離環がなくなった。
これは、保守的な写真愛好家には衝撃的だったと思う。
距離目盛りも、絞り値もないデジタル用交換レンズ、これでレンズ?と違和感を覚えた。
レンズをコントロールする機能は写真表現の重要なポイント、
それをデジタルカメラ側に奪われてしまった。
使いたくないという気分だった。(今はSonyのNEX-5を使っているけど・・・)

勿論、便利になったフルオートのデジタルカメラでも、
基本的なカメラ機能の設定である、絞り優先、シャッター速度優先、露光レベルの変更、オートフォーカスを切っての距離合わせ、などは可能だが、可能と使うかは別問題だろう。
操作が煩雑になり、使う機会は少なくなる。
全てカメラ任せだと、被写界深度を気にすることはない。

機械式カメラだと、
シャッター速度、絞り、レンズの焦点距離、被写体までの距離は、重要な要素で、
常に、そのことを注意してフレーミングする。
デジタルカメラに慣れてしまうと、ボケは意識しても、
その元になる被写界深度という数字は意識しなくなるのだろう。
意識すると、絞りは重要な要素となる。
すると、露光レベルを合わせるためのシャッター速度にも意識は行く。
Nikon SPとJupiter-11
デジタルなら、自動でISO感度を変更し調整してくれるが、
フィルムの場合、一本のフィルムを撮りきるまで、ISO:感度は換えられない。
手振れを考え、被写体の動きを観察し、止めるか、流すか、判断し決める。
Jupiter-11 距離環
135mmの望遠レンズ(レンジファインダーカメラでは、これが限界だろう)の被写界深度は浅い。
距離を合わせ、絞り値を確認し、被写界深度の範囲を確認し、ボケ具合を思い描く。
それが、機械式カメラを使うルーティンになっている。

デジタルカメラは便利だが、便利さに慣れてしまい、デジタルに馴されているのではないか?
絞りも距離もカメラ任せ・・・主体は誰?、人間それともデジタルカメラ?
綺麗なデジタル写真を見るたびに、でも面白くない、金太郎飴のようだ と思ってしまう。
これは、小生の偏見かもしれない。偏見は難しい、「思い込み」は治しようがないから。

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  1. 2023/03/12(日) 16:22:28|
  2. 白木蓮
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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