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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

S型Nikkorレンズを コンタックスマウントのカメラで使う。 (絞り開放で撮影してみる。)

ツアイスを手本に、軍用の光学機器を製造していた日本光学は、
敗戦により、民生用メーカーに転換しなければならなくなった。

ライカ用のレンズは、すでに国内メーカー(複数社)に供給していた。
カメラを作るとなると、ライカマウントでは、得意先と競合することになり、商売上問題になる。
それを避けるため眼につけたのが、コンタックスマウントのカメラ。
コンタックスマウントのカメラを作っているメーカーは、世界ではツアイスのみ。
しかも、敗戦により、西ドイツ側に逃れたツアイスは、まだカメラの生産が始まっていない。
そこに商機を見いだした日本光学は、コンタックスマウントのNikon Sシリーズのカメラを作る。
最初は、米国向けだったと思う。
米国には、当時、ライカだけでなく、ContaxⅡを使う報道関係の人も多くいた。
(歴史的に有名なノルマンディー上陸作戦の時、キャパが使用していたカメラはContaxⅡで、ライカではない。)

もし米国でNikon Sが売れなくとも、コンタックスマウントのレンズは売れる。
経営者なら、「マウント、フランジバック、ピッチ(回転)、はContaxⅡと同じで設計せよ」(完全互換)
という指示が出て当然だろう。
基準にした標準レンズの焦点距離が違うとか、ピッチ(回転角)が違うというのは、解せない話である。
「ニコンは独自のカメラを作った」と 思いたい人の幻想が生んだフェークではないだろうか?

KyivⅡ(ContaxⅡのクーロンカメラ:東ドイツ側にあったコンタックスⅡ製造工場を、ウクライナのキエフに移設して生産)
にコシナ社が製造したNikon S用のS-Nokton 50mm F:1.5レンズ(2004年に購入したレンズ)を装着し、
絞り開放で、写真を撮ってみた。
Nokton 開放絞り1550-11
ピントは手前の葉の付いた枝に合わせる。距離は約1.5m
1550-11 等倍
やや軟調な現像液を使用したため、コントラストが出なかったが、ピントは合っていると思う。
Nokton 開放絞り1550-34
リュックを背負った人にピントを合わせた。距離は約7m。
1550-34 等倍
やや軟調な現像液なので、トーンの幅は広い。
白飽和と黒潰は防げたが、コントラストは低下し、やや眠い感じのトーンになる。
--------------------------------------
大井の仙台坂を下っていた時、撮影。
建物のエッジ部(禁煙マーク近く)にピントを合わせる。
距離は約15mだった。
Nokton 開放絞り1551-4
1551-4 等倍
コントラストを上げ、解像感をだそうと、やや硬調な現像液の(Ⅲo)を使用して現像した。
黒潰はしていないが、粒状感が出てしまった。(Ⅲz)で現像すべきだったかも。
Nokton 開放絞り1551-5
この被写体だと、粒状感は問題なくなる。
1551-5 等倍
白黒のコントラストが効いている。
(Ⅲo)現像液向きの被写体だったと思う。
ピントは、つり広告のエッジ部分に合わせた。
距離はレンジファインダーカメラの限界0.9mで撮影した。
ピントは合っていると思う。
---------------------------------
フィルムをFomapan100からRetro80Sに交換した。
Fomapan100より、ハーフトーンから明るい部分で、コントラストが強く出る。
そのためやや軟調な現像液(Ⅰd1)で現像した。
Nokton 開放絞り1552-33
全体としてはFomapan100をやや硬調な現像液で処理したのに似たトーンなる。
暗い部分は、Fomapan100より粘ってくれるが、それも写真としては善し悪し。
Fomapan100のほうがすっきりとまとまり、綺麗な写真になる場合がある。
1552-33 等倍
レンガの壁の直線にピントを合わせた。距離は約5m。
(Ⅰd1)現像液なので、精細感は出るが、副作用として粒状性の出る方向に働く。
Nokton 開放絞り1554-42
建物まで約20m。
1554-22 等倍
すべて開放絞りf:1.5で撮影したが、画質的に問題ない。
これなら、問題なく使える。
S-Nokton 50mm F:1.5良いレンズだと思うが・・・・古いレンジファインダー用レンズ、時代は先を行く。

コーティング技術、コンピューターの驚異的な発展に支えられた計算技術、
多種多様な光学硝子の供給、研磨技術の発展など、レンズの開発は容易になっている。
この程度のレンズなら・・・新興国でも作れるようになると思う。(嘗てのコシナが、先行するカメラメーカーのレンズ技術をキャッチアップしたように)
中国辺りから、安くて高性能なレンズが でてくるのではないか?
「ブランド名」が差別化だとしたら、日本では通じても、世界ではどうだろう?
将来は暗いような気がする。(といいながら、小生このメーカーの開発精神、高く評価している。)
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  1. 2023/02/11(土) 12:23:14|
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