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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

大崎ビジネス街  楠(クスノキ)試写(2) レンズ フィルム 現像液

大崎ビジネス街の街路樹を 被写体にして 写真のトーンがどう変化するかテストしている。
使ったカメラはKyivⅡ、
KyivⅡ&Sonnar 50mmDSC09263
レンズは 1937年製(推察)戦前のツアイスゾナー 50mm F:2 、
おそらく 当時発売されていたライカのSummar 50mm F:2を意識していたのだろう、沈胴式(Collapsible)になっている。
レンズを本体にしまい込めるので 携帯にはいいが、(ライカカメラは使い良さを志向)
ツアイスは 技術志向、ピントの精度に拘り、明るいレンズは固定鏡(Rigged)が主だった。
1933年製の「傷だらけのゾナー」(ContaxⅠ時代)は固定鏡だった。
このレンズは1937年製、ContaxⅡの時代に入っている。固定鏡と共に製造されていたようだ。
とはいえ、本体内のしまい込んでも、それほど薄くはならない。
当時、ライカのレンズは、殆どが沈胴式、沈胴の作りもツアイスより綺麗に加工されている。
技術志向か、ユーザー志向か 両社の立ち位置の差がでている。
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6月3日に載せた記事と同じクスノキを被写体にしている。
前回より、1時間くらい早かった、太陽の光がクスノキに当たっていた。
ピントは葉の部分に合わせた。距離は約1.2mだった。
大崎クスノキ1484-35
フィルムはパンクロのFomapan100を使用した。赤い色に対する感度は鈍い。
一方、Superpan200は、青い光の感度が鈍いが、赤外光まで感光領域が広がっているスーパーパンクロフィルム、
クスノキの葉が明るくでたが、Fomapan100では、暗くなった。
Retro80S、Retro400、SuperPan200は スーパー・パンクロフィルム、
パンクロフィルムに慣れた人が、Retro系フィルムを使うと、トーンの違いに戸惑い、難しいフィルムと思ってしまう所以だろう。
大崎クスノキ1484-33
最短距離で撮影。幹の襞にピントを合わせた。(約0.9m)
直射日光が当たっているので、通常はf:16/125秒かf:11/125秒が適正露光だと思う。(サニー16ルール)
でも幹の部分は黒いので、それでは幹の調子はでない。一絞り開けてf:8/125秒で撮影した。
現像液は軟調現像液を使うことを想定していた。
少々オーバー露光しても白飽和(白飛び)はしない。
大崎クスノキ1484-34
絞り開放でもテストしようと、絞りをf:2とした。同じ露光量にすると1/2000秒となる。
このカメラ(戦前のContaxⅡと同じ仕様のクーロンカメラ)は1/1250秒が最高速度。(当時のライカは1/500秒)
露光は少々オーバーするが、大丈夫とシャッターを切った。
ノンコートのレンズだが、コントラストは高く、解像度も高いレンズだと思う。
露光がたっぷり入り、少々ハイキーとなった。

ライカのSummar 50mm f:2と比較したら、開放絞りのコントラストは断然Sonnarの方が上。
ノンコートの時代、ダブルガウスより、トリプレットのゾナーのほうが、境界面が少なくフレアーは防止できている。
Summarの解像度は、ピントが合うとかなりいい。遜色なしだろう。
でも、見かけの被写界深度はゾナーに比べ浅いように感じている。(実写経験)
像の崩れ方(ボケ方)が大きい。だから良かったという写真も撮れる。(しっとりと落ち着く)

当時、ライカにしてもコンタックスにしても、もてる技術の最高を駆使したと思う。
レンズの解像度は120本/mm~140本/mmくらいあったと思う。
でも戦前のフィルムの解像度は60本/mm程度だから、レンズはオーバースペックになっている。
その高解度が、競合する他社との画質の差を生んでいたのだろう。
なぜかライカ/コンタックスのレンズは良く写ると。

昭和30年頃まではフィルムの解像度は60本/mmだったが、(当時 ミニコピーフィルムでも160本/mm程度だったと思う)
Tri-Xが発売される頃になると、フィルムの性能は格段の進歩を見せる。
60本が100本と上がっていく。
いま汎用で使うパンクロフィルムは120~140本/mmくらいになっていると思う。
ようやくオールドレンズの解像度に並んだと思う。
140本/mmのフィルムを綺麗に撮るためには280本/mm程度の解像度をもつレンズが欲しいところだが・・・技術の限界に近い。
製造したらきっと大変高価なレンズになると思う。

デジタルカメラのレンズは、すでにその領域に入っていると思う。
でも、画質を見分ける眼の力(どんどん鈍っていると感じる)が撮影者にあるのか、試されている。
仕事に使うプロなら その点は気をつかってみているだろうが、
モニターの画面で満足し、たまにA4(六つ切り程度)にプリントする程度のアマチュアでは、
宝の持ち腐れとならないだろうか?


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  1. 2022/06/08(水) 11:23:48|
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