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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

現像液を選ぶ 硬調現像液(Ⅳ)系            写真の表現

Nikon Fを手に入れてから、現像、焼き付けは全て自分で行っていた。
会社を卒業し、散歩にカメラの生活になると、現像ノートをつけるようになる。
最初の頃は、若いときから使っていたTri-Xをそのまま使っていた。
会社卒業を期に、現像液も自家配合するようになる。
現像ノートをみると、ネガ400番(400本)辺りから、Kentmere400の出番が多くなる。
当時100フィート巻きフィルムはヨドバシで購入していたが、
Tri-Xの値段が急激に上がったため、(上がりそうだったので、3缶ほどまとめて購入し、冷蔵庫保管した。)
そのとき安かったKentmere400を試すようになる。
現像ノートを調べると、それは2012年春頃のこと。
Kentmere以外にも、NeopanSS、Neopan1600,Acros100など購入して試していた。
Kentmere400の時代は それほど続かない。
このフィルムも値上がり、ヨドバシでは無理と、ネットで探す。
比較的安価なFomapan400、RXP400、Retoro400の三種のフィルムを見つける。
テストに入ったのが、2014年4月ごろ、ネガ番号で630辺りから。
保管してあったTri-Xのフィルムの最後はネガ番号680、2014年11月10日に撮影したものだった。
それ以来、Tri-Xは使っていない。
フィルム選びでは、迷走したが、この経験は良かったと思う。
白黒のフィルムが手に入るなら、
現像で工夫し、どうとでも使いこなすぞ、という変な自信をつけてしまった。
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絵の表現力、彫刻の表現力の魔力に魅了された若者は、
己の心の声にせっつかされたようにデッサンなどの研鑽を重ね、表現を掴むもうとする。
そこからやがて自分の表現法を見つけだし、無駄をそぎ落とし、表現の高みを目指していく。
絵画でしか表現できないものは、絵画で、彫刻でしか表現できないものは彫刻で、
無駄をそぎ、本質に迫る、その人独自の表現を目指す。

嘗ては、写真館、あるいは専門の学校に入り、照明の当て方、露出、現像、焼き付けなどを習う。
(実態は盗むだろう。苦心して盗んだ技術は身につくが、習った技術は、身につくのに時間が掛かる。忘れたりもする。)
写真の基礎的な知識も習ったと思う。
独自の写真表現を獲得した写真家もいた。
今はどうなのだろう?

Tri-Xの高騰が、
写真の基礎を、もう一度見直す機会となった。
硬調現像液1440#3-7
軟調な柔らで豊かなトーンで表現すべき光景だろう。
硬調な現像液では、その雰囲気を表現することはできない。
硬調現像液1440#3-8
一時期、やや少なめの露光し、現像を押して硬調なネガをつくり、それを硬調な印画紙(4号)で焼き付け、
白黒の対比が強く、銀粒子のザラとした写真が流行ったことがある。
空は白く飛び、人物もザラと写っていた。
事件性、非日常を喚起する狙いだったのだろう。
それは、それで成功した独自の表現法だったが・・・それを真似る人が続出。
絵画なら、いくら上手に作っても、模写は模写、作品ではない、勉強のため真似たのだろうという扱い。
でも、写真はその扱いが違うようだ。真似ても作品として評価される。
硬調現像液1440#3-10
硬調な現像液なら、このような光の場所がいい。
眼で見た印象以上に白黒のコントラストが立つ。
硬調現像液1440#3-12
この時撮ったフィルムでベストのショット。
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写真でしか表現できない本質とはなんだろう?
なにに魅了されて写真を撮っているのだろう?
そんなことを考えてしまう。

昔よりずっと高性能なカメラを使っているのに・・・・
独自の写真表現となると・・・先細り。
とくにデジタルカメラになって、その傾向は強くなったように感じる。
金太郎飴のように、どれも高画質、だけど没個性。
写真に筆で色を塗りたくる、切り貼りして合成写真を作る、ネガを何枚かつかい写真を作る。
そんなことは とうの昔 試みられてきた。
デジタルの時代になって、レタッチソフトを駆使し、
ドラマチックな写真をつくろうとする風潮がでてきたが、果たしてどうなるのか?
1920年代のシュールリアリズム時代の写真を越えられるのだろうか?
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  1. 2022/02/13(日) 12:16:07|
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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