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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

長時間露光テスト(1)          Fomapan100

夜の東京を撮ろうとしたことがあった。
そして、カテゴリーに"Night walk in Tokyo"という項目を加えた。
しかし、手持ちスナップ中心の撮影。
手振れが怖いので、一眼レフカメラを避け、レンジファインダーカメラを選ぶことになる。
高感度フィルムと明るいレンズの組み合わせは必須だろう。
明るいレンズは標準と呼ばれた50mmレンズ、沢山持っているが、いずれもかなりの年代物。
F:2とF:1.5 の明るいレンズを選ぶことになる。

ISO:400のフィルムで、戸越銀座の夜の商店街を撮ろうとすると、
露光は絞りf:1.5でシャッター速度は1/60秒~1/30秒、ちょっと暗いと1/15秒を選ばざるを得なくなる。
天井のあるアーケード街だったら、1/125秒とか1/250秒も可能になるが、
暗い空の下の撮影では、露光の選択肢は限られてしまう。
増感現像でIOS:800とかISO:1600で使うこともできるが、
トーンの幅が狭くなり、白黒の対比が目立つ画像になる。
銀の粒子も目立ち、トーンの整った綺麗な写真にならなかった。
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一方 デジタルカメラの進歩はすごい。
10年前から使っているSonyのNEX-5は、
ISO:3200の設定だとノイズがはっきりでて、使うつもりになれないが、
ISO1600迄なら充分使用できると思う。
それにレンズに手振れ補正機構が入っているので、
1/4秒あたりまでブレを感じさせない写りになっていた。
デジタルカメラの技術はそれからも向上している。
夜の東京スナップは、デジタルで決まりだろうと思っていた。

しかし、スナップ写真でなく、三脚を立てたらどうだろう?
実際、夜桜の撮影では、
ISO:100のフィルムを使い、f:8×30秒前後の露光で写真を撮っている。
もう一度、露光と、現像の条件を確かめてみるか・・・という気になっていた。
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三脚を立てて撮影するなど、あまりしたことはない。
しかも冬の寒空だが、やってみたい、確かめたいという気持ちの方が勝った。
パトローネやフィルムマガジンに短く切ったフィルムを装填し、
午後5時家をでて、大崎のイルミネーションを撮影し、7時までに帰宅。
食事後、撮ったフィルムを現像するという生活をしてみた。
1431 #1 Fomapan100 相反則不軌テスト-2
露光計は持っているが、暗すぎて針は動かない。
これまでの経験に基づいて露光を決めていた。
それでは、確証にはならない。
今回はSony NEX-5を持っていき、撮影し、
その露光情報を、基準にテストを考えることにした。
しかし、こういう撮影で、デジタルはすごいと再認識。
ISO:1600で撮影しているので、ISO:100のフィルムならf:4で1.23秒の露光が適正露光(デジタルカメラ的)となる。
f:8なら4.92秒。しかしフィルムには、やっかいな相反則不軌という露光特性がある。
1.5倍とか2倍とか、露光時間が長くなるにつれ、露光を増やす必要がある。

ISO:100で絞りF:8で8秒が、夜間撮影の基準露光と思っていた。
f:8で5秒が相反則不軌のないデジタルカメラの露光なら、
8秒としていた基準は、マァマァ正解だろう。
長時間露光テスト1431 #1-8
ネガを取り込む時のヒストグラムを見ると、8秒の露光では暗い部分の割合が多く、トーンの幅は狭い。
トーン幅が広く、ヒストグラムの形がいいのは30秒と1分(60秒)のネガだった。
長時間露光テスト1431 #1-5
8秒と1分(60秒)の露光の差が与える画質の違いは、
モニターの粗い画面では、はっきりしないが、プリントしたらはっきりとでる。
一部を等倍に拡大して比較してみた。
長時間露光テスト 等倍比較
解像感、画質の滑らかさ、トーンの豊かさは、1分の長時間露光のほうが優れていると判断した。
Up210現像は、昼間の撮影では標準現像条件になっている(Fomapan100)。
長時間現像では、全体に銀が載り濃いネガになったが、減感現像すれば更に画質がよくなる可能性もある。
いままでは、夜間撮影は、高感度フィルム、増感現像で決まりだろうと思っていた(一種の思い込み)が、
真逆の、低感度フィルム、オーバー露光、減感現像という方法もある・・・・ということに気づかされた。
撮る人間が主なのではない、フィルムに聞き、被写体に聞き、光に聞く。
被写体が主で、撮る人間は従である(教えを乞う)べきだろう。

綺麗なものを見たら、あるいは発見したら撮ってやるぞ、
と高価なデジタルカメラを振り回し、
これは、こう撮ればいいのだと、撮った写真を見せびらかす・・・・
(露光、手振れ補正、ピント、トーンと色彩の調整まで、
カメラが全てやってくれたことなのだが・・・そこはスルーし、よい成果は撮った人間が独り占め)
確かに、綺麗、鮮明、かっこいい、キャッチーだ。
しかし、綺麗だけど既視感のある、俺(わたし)が撮ったと称する写真ばかり。
人間が主の(表に出たがった)写真になっている。
人間が劣化したのだろうか?
もう少し敬意を込めて、丁寧にと思ってしまう。


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  1. 2022/01/06(木) 12:01:13|
  2. Night walk in Tokyo
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