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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

ネガは作曲、プリントは演奏(2)     Rertro80S (Ⅰ1)現像

以前は暗室に籠もり、引き延ばし機にネガを挟み、印画紙に焼き付けていたが、
今は、ネガをフィルム・スキャナーで画像化している。

フィルムスキャナーにして良かった点は、
ネガフィルムのトーンや濃度を数値化できること。
以前は、フィルムを透かして見て、
濃度が出ているとか、トーンはありそうだと、判断していたが、
数字で定量化できることで、
判断に確実性(エビデンス)が持てるようになる。
それまでは職人の勘に頼るようなもの。
ようやく科学的(サイエンス)な追求が、
個人の手でもできるようになる。
現像液の開発、調整は フィルム・スキャナーがなかったら難しかったと思う。
露光比較1407-4
午後3時頃、秋分を過ぎていた。
秋分前の明るい太陽光線の下(4月~9月)なら、ISO:100フィルムでf:16/125秒の露光になる。
今ならf:11/125秒が適正な露光だろうと判断。
古いゾナーレンズなので、最小絞りはf:11、しかしf:11まで絞ると、時に四隅が露光不足となる。
当時のレンズは明るいレンズを求め、ツアイスはF:1.5のレンズを出す。これが当時の最高レベルの明るいレンズ。
そのため絞るとイメージサークルが小さくなる。その限界がf:11だったようだ。
(一番初期のF:1.5ゾナーの最小絞りはf:8だったというが・・・いまだf:8のレンズを見たことはない。都市伝説?)
スキャナー取り込み ヒストグラム
D-76より少し軟調に仕上がる(Ⅰ1)現像液を使い、ネガのUp濃度が210になる条件で現像した。
明るい空も入れたので、Up濃度は210を越えても、240以下に収まる(白飽和を防げる)と思った。
結果はUp濃度226になった。
210~226の間のハイライト部分にも画像は乗る。
スキャナーのトーンカーブを、暗部を持ち上げるように設定してスキャンしてみたが、
残念ながら、暗部の部分は黒く潰れていた。
D-76より少し硬調にしあがる現像液(Ⅲd)だと、
白黒のコントラストの高い、すっきりとした写真になると思うが、
更に暗部は黒くつぶれ表情を失うだろう。
念のため、一絞り分露光を増やして撮影していた。
露光比較1407-3
ヒストグラムの領域は(30-241)に拡大した。
Up241の値は、白飽和がどうにか防げる限界に近い。
Low値24が30になったので、黒潰はどうにか防げた。
光のダイナミックレンジの広い場面では、
一絞りの差が、画質に大きな影響がでる。

デジタルなら、HDR写真モードにすれば済むこと。
簡単に撮れてしまうので、
光とトーンの関係をあまり気にしなくなったのかも。
その場で取り直し効かないフィルム写真では、
それが重大なポイントになっている。

露光で判断に苦しむと、
露出を変えて撮ることも・・・ある。
露光比較1407-18
日が射しているとはいえ、木質はくらい。f:8/125秒が建物を撮るなら適正だろうと思った。
しかし、薄暗い堂内にも表情がある。
一絞り分、露光を増やしておこうと、f:5.6/125秒を選択した。
しかし、シャッターを切って、不安になる。
くらい部分の露光はもっと増やすべきだろう。
堂の中ならf:1.5/125秒・・・f:2.8/30秒かなぁと思う。
しかしそれではお堂の周りの木材の材質感はなくなる。
結局f:5.6/30秒で、もう一枚シャッターを切った。
露光比較1407-19
取り込んだ画像には、微かにお堂の中が写っていたが、
木材部分は露光オーバーでトーンが崩れ、材質感を失っていた。
PhotoShopElement(スキャナーに同梱されていたバンドル専用ソフト、2008年製)
の機能を使い、
画質調整を開き、ライティング機能で、画像を調整した。

「ネガは作曲、プリントは演奏」
それがフィルムで撮影する楽しさだろう。
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  1. 2021/10/13(水) 12:49:49|
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