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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

ネガは作曲、プリントは演奏

空き地のへりに深紅の葉鶏頭(ハゲイトウ)が咲いていた。
曇り空だが、時刻はまだ午後の3時頃、
ISO:100のフィルムなので(として使っている)
露光はf:4で1/125秒でいいだろうと思った。

現像は、
一番明るい部分の銀塩濃度が、スキャナーで210の値になるようにコントロールした。
(もし、空の部分が入っていたら、その値が220~230になると思う。)
しかし実際は薄めのネガになった。
エプソンのフィルム・スキャナーを使用している。
ネガを取り込むと、明るい部分の先端が166の値になっていた。
210の値まで伸びてくることを期待したのに・・・
一絞りほど露光不足だったのかと23~166の間をスキャンした。
ヒストグラムDSC07776
画像を見ると、明るい部分が白飽和している。
ハゲイトウ1406-21
蝶蝶の部分を拡大し(等倍)し確認するとディテールのトーンも良くない。
スキャン幅きっちり
166の値で、白飽和するはずはない。
ヒストグラムでは166より明るい部分にデータはないことを示しているが、
小さすぎて分らないか、
23-166という範囲をスキャンしたが、
暗部からハーフトーンは、210迄のトーンのパターンで現像されているので、
トーンが詰まってしまったのかも・・・
210あたりまでスキャンする範囲を広げるべきだろうと
再度ネガを取り込んだ。
ハゲイトウ1406 RetryⅠ-2
白飽和はなくなっている。
スキャン幅 想定値まで
等倍まで拡大し、蝶蝶の部分を確認すると、トーンは明らかに改善されていた。
銀塩の粒子も目立たなくなっている。
「ネガは作曲、プリントは演奏」だよなぁと思う。
---------------------------
アメリカの大自然を撮して有名なアンセル・アダムスの言葉である。
彼が活躍した頃は、白黒のシート・フィルム(あるいは硝子乾板)を使うのが主流だった。

被写体を見つけ、光の具合を読み取り、
最適なフレーミングと、最適な露光(絞りとシャッター速度)で撮影する。
暗室でフィルムを現像し、ネガを得る。
これが作曲の部分。

一枚の作品にするため、
ネガを密着で、あるいは投影機で拡大し、印画紙に焼き付ける。
この時、部分的な覆い焼き、焼き込みをして画像を整える。
これが演奏に当たるという。

適切なネガ、適切なプリントを得る方法として、
ゾーンシステムという考えを打ち出している。
一つに技法だが、
アマチュアでも、暗室作業まで行って写真を作っていたものは、
無意識にも、その技法に近いことをやっていた。

デジタルカメラの時代になっても、
この考え方はそう変わるものではないと思うが、
デジタルは、撮影した段階で(カメラ内で)ポジ画像になっている。
ここに引っかかる。(現像は他人任せのようなもの)

フィルムの時代、リバーサルとかスライドと呼び、
ポジフィルムを使ってカラー写真を撮った。(現像は設備の整ったラボ任せ)
画像は投影機でスクリーンの拡大して鑑賞した。
スライド(ポジ)画像を、更に調整することは、殆ど不可能だった。
それが、デジタルの時代になって可能になったということだろう。
画質はフィルムよりいいと思う。
時代の流れ、技術の進歩を感じるが、
撮る人の技能は、更に進歩したのだろうか?
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  1. 2021/10/10(日) 08:43:38|
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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