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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Jupiter-8M       ツアイス 50mm F:2 ゾナー

戦前 ツアイスは自社が製造した35mmフィルムカメラContaxⅠ、Ⅱ用に、ゾナーレンズを製造していた。
ゾナーは、硝子と空気層の界面が6枚に抑えられるトリプレット(3群)構成のレンズだった。
4群構成のガウスタイプレンズは、収差の補正に関しては優れていても、
界面が2つ増え、まだ、コーティング技術の発展しない段階では、
コントラストの高いネガを得ることは難しかった。

東ドイツ側にあったコンタックス工場を移築させたキエフでは、
50mm F:2のゾナーレンズにJupiter-8の名がつけられ、生産された。
ゾナータイプのレンズは、高度な硝子の貼り合わせ技術が必要なので、
世界的にみても、どの会社でも・・・という訳にはいかなかったのだろう。
採用したのは日本光学(ニコン)と共産圏の光学機器メーカーだったと思う。

コーティング技術が普及すると、
ゾナータイプの優位性はなくなり、
ダブルガウスタイプへと変って行った。

ソ連邦で作られたJupiter-8Mが、50mm F:2のゾナーレンズの最終形ではないだろうか?
とは言っても、ゾナーレンズの構成に違いがあるわけではない。
硝子の開発が進み、色々な光学特性をもった硝子ができたので、
新種硝子を使い、新たに設計(計算)し直したレンズということだろう。
基本的なレンズ性能は、ツアイスの戦前のノンコートレンズ、戦後のコーティングレンズ、
あるいは Nikkor 50mm F:2と、それほど違うものではないが、(よく似た描写力)
使ってみると、なぜか、このレンズが最終形という感覚になる。
Jupiter-8M1378-27.jpg
黄色の百合の花、距離は最短の1mくらいで撮影。
Nikon SPに装着しても、ピントは合う。
Jupiter-8M1378-29 Ⅱ
現像は硬調な現像液を使用した。
軒先に咲く紫陽花を撮ってみた。
少し露光を少なめにし、コントラストを更に上げている。
そのときの見た印象と全く異なり、
新緑の明るい葉は、暗く落ち、黒光りしていた。
紫陽花を、いかに綺麗に撮るか腐心するのが通常の撮影態度。
この紫陽花、グロテスクだし、普通では こんな表現はしないだろうと思う。
これも写真表現の範囲の拡大。
できばえよりも、
今はTry&Errorで、経験を積むことだと思っている。
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  1. 2021/06/07(月) 11:13:49|
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