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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

文庫の杜にて Jupiter-11 135mm F:4

望遠系のレンズはあまり使わない。
苦手意識がある。
もともと、ポートレートを撮りたくて入手したレンズ、
使う頻度は、Nikkor 135mm F:3.5のレンズ(重い)より、このレンズ(軽量)の方が多いだろう。

画角が狭く、スナップ写真向きではないが、
少し離れていても、人物を引きつけて撮影することができるのは魅力的。
盗撮?まがいになる。
Jupiter11文庫の杜1378-7
Retro400Sフィルムを使っているので、露光の選択範囲は広い。
増感現像すれば、ISO:1600までならどうにか実用範囲に収まる。
YA2フィルターをつけていたが、f:4/250秒でシャッターを切れた。
Jupiter11文庫の杜等倍 1
このレンズの開放絞りで撮影したが、
ピントを合わせた帽子がくっきりと記録できている。
Jupiter-11文庫の杜1378-15
いわゆる秒撮。
構図を意識したら、ファインダーを構え、ピントを合わせ、シャッターを切る。
この間 3秒も掛からないだろう。
木村伊兵衛ならもっと早く滑らかな所作をしていたと思う。
そのまねをしただけ。
手前のロープが写っていなければ 
もっとすっきりした写真になるのだが、
スナップ写真です。
致し方ない。
Jupiter-11文庫の杜 ピクセル等倍
等倍まで拡大し、確認したが、手振れはないしディテールもよく表現できている。
このレンズは優秀だと思う。
Jupiter-11文庫の杜1378-12
上空を羽田に向かう航空機が飛んできた。

Jupiter-11のレンズ(Kiev 、Contaxマウント)をNikon SPに付け、撮影している。
最短(白百合)、中景(人物)、遠景(飛行機)と、距離を変えて撮影したが、問題は生じない。
解像感もいいし、使えるレンズです。
古いコンタックスを使う人が(日本では)少ない、
それにソ連製なので、なじみが薄い。
ソ連邦の崩壊により、1990年頃から、
ロシア製のカメラ、レンズが日本に入るようになる。
需要と供給の関係だろう、このレンズ、3000円くらいで購入したと思う。
------------------------------------
ニコンのホームページを見ていたら、
「ニッコール千夜一夜物語」の
第四十三夜 NIKKOR-Q・C 13.5cm F4の記事を発見した。
135mmはF:3.5だけと思っていたが、その前にF:4のレンズも作っていたことが分かった。
その形状が、Jupiter-11と瓜二つ。
記事の4項目目で、
4、コピーかオリジナルか?
という記事がでている。
メーカーのサイトの記事なので、コピーとはいいたくないのだろう。
小生もコピーとは思いたくない(という心のバイアスがある。)
でも よく似ている。

F:4のレンズの生産本数は少ないのだろう。
見たことがなかった。定番はF:3.5のレンズ。

日本光学が、コンタックスのレンズを先生にしていたことは確か。
戦前 海軍向けの光学機器を納めていた軍需企業。
自社の軍事機密は厳しく守るが、他国の軍事機密(軍事技術)を盗むのは、軍需企業の鉄則。
元ツアイスの技術者を招き、その設計法を習い、習熟はしていたと思う。
戦前から、ツアイスのゾナーレンズ50mm F:2をモデルとしたレンズを作り、キャノンに供給していた。
そんな実績もある。
真似といったら真似だが、設計法を学び、独自に計算し直したとすれば、
日本光学の技術が、そこまでツアイスに追いついていたということ。
「オリジナル」と胸を張りたいところだろう。
Jupiter-11の最小絞りがF:22になっているが、写真で見るとNikonのレンズはF:16が最小絞り、
そんなところでも違いを見せたいというところだろうか?
その後、13.5cm F:3.5のレンズを設計し、これがNikon Sの定番望遠レンズになる。
(コンタックⅡには135mm F:3.5のレンズ、ないと思う。胸を張ってオリジナル設計と呼べる。)
ニコンの85mm F:2 も135mm F:3.5もフィルター径 48mm。
一方 コンタックスは 85mm F:2が フィルター系49mm それ以外のレンズは40.5mmに統一されている。
戦後間もない頃、外国のカメラマンが使っているのは、ライカやコンタックス。
コンタックスを使っている人からみたら40.5mmのフィルターを使える135mm F:4のレンズに手が伸びる。
ニコンの85mm F:2が、値段的に魅力的でも(コンタックスより安い)フィルター径が違うので選ばないだろう。(使い回し、使い勝手を優先)
ダンカンが、85mm F:2のレンズでなく、135mmレンズ F:4のレンズを購入したのは当たり前だろう。 
千夜一夜では、
>>伝説になったダンカン氏の逸話で、一目ぼれした8.5cmの代わりに買い求めたのが、このNIKKOR-Q・C 13.5cm F4でした。ダンカン氏は投影検査によって、ドイツ製のレンズに勝る性能であることを確認して、買い求めたと伝わっています。そしてダンカン氏はこのNIKKOR-Q・C 13.5cm F4で数々の名作を残すことになるのです。

という表現になる。
----------------------------
千夜一夜には2枚の作例写真が載っていた。
約1500万画素でデジタル画像にしている。
小生のは等倍で1300万画素。

同じ条件で撮り、同じ現像条件で比較しないと、公平な判断はできないが、
13.5cm F:4の作例を、等倍まで拡大して見たが・・・絞り開放で撮ったJupiter-11の方がシャープな気がする。
Nikkor 13.5cm F:4が隠れた名レンズなら、Jupiter-11も名レンズの仲間入りできるでしょう。
Jupiter-11の弱点は、逆光の光に弱いこと。
ゴーストやハレーションが出やすい。
その点Nikkor 13.5cm F:3.5は、程度の差だが防げている。
コントラストも高いし、解像感もある。
定番レンズになったのは頷ける。
ただ重いのが弱点。




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  1. 2021/06/05(土) 12:24:37|
  2. レンズの眼、カメラの眼
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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