FC2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

散歩  林試の森へ

祖父は戦前、趣味で写真を撮っていた。
母の兄は、田舎の街で写真館を経営していた。
母も結婚するまで、その写真館を手伝ったという。
残念ながら、叔父は招集され、南方で戦死した。

祖父も、父も、母も、カメラを構えるとき、
絞りとシャッターを黙って合わせ(セットし)、
なにごともなかったようにファインダーを覗き、
シャッターを切っていた。

小学生の頃から、
カメラをいじるようになったが、
見よう見まね、
露光も、祖父や父、母の仕方を、盗み見して覚えた。

祖父はアサヒカメラを定期購読していたが、そのうちの数冊が奇跡的に残っていた。
アサヒカメラ1954年号1月
目次の見開きに、露出表が載っている。
こんなのを参考に、絞りとシャッターを決めていたのだろう。
露光を間違えると、何も写っていないネガや、真っ黒なネガを作ってしまう。
それなりの失敗を覚悟し、
写真を撮るためには、
習熟する時間が必要だった。
ハードルは高かった。

それから約10年後、
アサヒペンタックスに代表される露光計内蔵のカメラが発売されると、
爆発的な人気となる。
露光のくびきから解放。
誰もが、そのカメラを首から提げた瞬間、「カメラマン」と宣言できた。
今、思っても 1960年中頃から1970年中頃(1965-1975)が、
日本の写真の、最も暑い時代だったと思う。
新しい写真家が排出し、今までと違った写真表現を発表する。
カメラの自動露光(追尾式も含め)が、写真の門戸を開け、
新人を呼び、新しい表現が出てくる。

そして2000年に入ると、
デジタル技術を取り込んで、
カメラはデジタルカメラになった。
これは革命的、
フィルム時代の自動露光革命を越えている。
誰もが、写真家と宣言できる時代になった。
新人カメラマンは排出しているのだろうが、
新しいデジタル表現の兆しを感じない。
小生が歳をとりすぎ、感覚が麻痺したせい?
新しい感性に気づかないだけなのだろうか?

再び、1965-1975年のような熱気が 再現されること・・・願っている。

そんなことを考えながら、
カメラをぶら下げ、散歩している。
林試の森へ散歩1367-2 Ⅱ
林試の森へ散歩1367-3
林試の森へ散歩1367-4
林試の森へ散歩1367-6
林試の森へ散歩1367-10
勿論、露光を決めるのは、この自分。
KievⅡはオールドカメラ、露光計は内蔵されていない。


スポンサーサイト



  1. 2021/05/03(月) 10:15:26|
  2. 散歩
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<明るいゾナー | ホーム | 樹    林試の森 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/1789-9f74bb07
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (126)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
新幹線の見える街 品川 (6)
フィルムの眼 (108)
レンズの眼、カメラの眼 (38)
デジタルカメラは記録機器 (13)
映し出された世界 (29)
水辺の光景 (19)
勝島運河 (18)
写真の技法 (147)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (102)
デジタルで遊ぶ (29)
Silent City (8)
??? (22)
Street Photograph (26)
都会の景観 Tokyo (204)
Night walk in Tokyo (33)
散歩 (276)
猫、犬、鳥 (9)
白木蓮 (19)
黒い花 怪しい花 (59)
樹、草、花  (73)
桜  (139)
ひまわり (38)
竹林 (11)
八つ手 (9)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (33)
人物 ポートレート 踊り (35)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (9)
その他  (32)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR