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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

撮る写真 作る写真  森山大道展をみる

今年の中頃、恵比寿の写真美術館で 森山大道氏のオリジナルプリントを見る。
すごい衝撃を受ける。
1960年中頃からの10年、写真に熱中していた頃、カメラ雑誌やグラフ誌で見たことがあります。そのときは、「アレ、ブレ、ボケ」のイメージしかもてませんでした。どうしてこれが良いの? 時流に乗った写真家や、多くのカメラ青年がまねをしていたように思います。若造の小生は不遜にも、本物だろうかという疑問を持っていた。
しかし、老人となった今、写真美術館でみたオリジナルプリントには釘付け、すごいの一言。
どこに、「アレ、ブレ、ボケ」があるのか? 黒の締まったきれいな作品である。黒の締まり、白の輝き、必要なところには階調豊かな部分が広がっている。
その 森山大道氏の展示会が 吉祥寺美術館で開催されていることを知り、出向いた。
雑誌に載る写真とは、一線を画している。やはり、オリジナルプリントだ。
欧米で、受け入れられたのがよくわかる。
彼を 街をさ迷い、スナップ写真をとり、現実の中に非現実(シュールリアリズム?)を切り取る名手と褒め称えているが・・・
度肝を抜かれてたのは、その類まれな、暗室技術である。
この、暗室技術があるから、氏の作品は成り立っているのでは。
展示してある作品には、なんの説明もない。カメラ レンズ フィルム すべて不明、おそらく35mmのフィルムカメラ、フィルムはTri-Xではなく、おそらくフジフィルムを使っている。レンズも広角レンズを多用しているようだ。それを全紙サイズに伸ばしている。4つ切りの4倍の面積。しかし、ほとんど銀粒子が目立たない。なんという暗室技術か!!黒は締まった黒。白は輝く白。中間の豊かな階調も必要なところにはちゃんとある。アレもボケもブレもない。・・・こんなの、できないよ・・と感嘆する。
覆い焼き、焼きこみ、そんな暗室時術だけで作品を作っていない。粒子を出さないようなノウハウ、白と黒のコントラストを、場所を限定し行うテクニック・・・どのようにやっているのか? 謎だらけ。
マジシャンは、ねたを明かさない。氏も そのノウハウ(ねた)は一切ばらさないでしょう。
だけど、魅力的です。
よくみると、少しずつですが、こうではないかと テクニックが伺える部分もありました。
撮る写真から、作る写真へ少し足を踏み入れた感じの作品も見受けました。面白いです、ぜひ行って、作品を観賞してください。12月27日まで開催とのこと、小生は、もう一度行くつもりです。
展覧会から出てきて、吉祥寺の街を散策、スナップしました。森山大道氏をまねしてみましたが。。。
プロはすごいと改めて感じました。暗室内で格闘していたのでしょう。氏の真似はできません。
吉祥寺595-3
木村伊兵衛の真似して、サット構えてシャッターを切る。秒撮です。そのため、垂直が取れていません。駄目だしが出るところですが、ご勘弁を。
ノーマルに現像し、トンカーブを調整し、好みの階調にして見ました。
森山大道氏の写真なら、髪の毛は漆黒の黒髪に、額の白い字は輝くような白だろうと、トーンカーブをいくらいじっても、そのようにはなりません。
一部を、覆い焼き、一部を 焼きこまないと・・・と、レタッチソフトを駆使して調整するが・・・
なかなかうまくいきません。a,b,c,dと調整を重ね、fで。これ以上は・・・という気になる。
吉祥寺595-3f
中間の階調性を大事に思う小生では・・・大胆になれません。
吉祥寺595-3g
暗く潰しても・・・森山大道調 真似できるレベルにも達しません。
デジタル時代、これを超える人 出てくるのだろうか?

追加します。
その昔、印画紙を使って写真を作っていたとき、一部を、覆い焼きしたり、焼き込んだりして、メリハリのあるキャッチな写真に仕上げようとしていました。そういうこと すっかり忘れていました。
良い機会なので、練習だ。どれだけ、森山大道風に近づけるか 試していました。
技術(テクニック)は習うものではない。真似しても駄目でしょう。盗むものだと思います。Try&Errorし、それなりの苦労をしないと、分からない。盗む気持ちで、技術を習得した人に近づくのが学びの王道だと思っています。
コンポラ写真は横位置の原則か、大道氏の作品も横位置が多い。
小生は立て位置が多い、これでは盗めぬと、吉祥寺でスナップした写真、横位置にトリミングして、挑戦。
吉祥寺595-1
建物部分を焼きこむ。アーケードはむしろ覆い焼き。3つの部分に分けて、調子を整えて見ました。
吉祥寺595-6
歩道部分を焼き込みました。バックの建物は、少しコントラストをつけてみました。こんな感じになるのですね。ひとつ勉強、役立ちそう。
吉祥寺595-5ec
全体を焼き込み、女性2人は覆い焼きし、調整。少しは非現実性を感じるかなぁ。
いつも撮る写真の雰囲気と、異なっています。これも写真表現。少し表現の幅が広がったか。
50mmの標準レンズが好きだが、35mmくらいの広角レンズに持ち替え、一歩踏み込み、画面を切り取るという感覚で撮影するのが、森山大道風なのかなぁ?? 風景写真とは切り取り方が違います。
確かめたいことがどんどん出てくる。終わる前に、もう一度、吉祥寺に行かねば。






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  1. 2013/12/15(日) 21:39:14|
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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