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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

百反坂にて          Fomapan100 フィルムを フェニドン系現像液で使う

ニエプスによって写真が発明されたのが、1822年、
有名な「ル・グラの窓からの眺め」の写真は、1826-1827年頃 撮られたものだという。
光を記録する方法を見つけると、一気に関心は高まり、更に実用的なものへと、開発の競争が始まる。

ニエプスの技術を継承し、
1839年、ダゲールはダゲレオ・タイプと称される、銀板に直接像を残す写真を完成させる。
非常に精緻な画像だが、複製のきかない一枚きりの写真だった。

一方 イギリスのタルボットも1840年にはカロタイプ写真を発表している。
カロタイプ写真は、紙に感光剤を塗布したタイプで、
現在のフィルム写真と同じ原理、ネガを作り、それを感光紙に焼き付け、ポジ画像を得る方法で、
複製が可能であった。(ただし、紙媒体なので、画像は粗い)

1851年 ネガに紙でなく、透明な硝子を使うことを考え、
湿式コロジオン法が発明される。
コロジオン膜が乾かないうちに撮影しなければ感光性を失うので、
取り扱いが難しく、化学の知識も必要なので、
ごく一部の人しか 写真を撮ることができなかった。
大きなガラス板を使えばそれだけ大きな写真(当時は、密着露光しポジ写真を制作していた。)
になり、精緻な写真が作れた。(白黒 モノトーン写真だが・・・)
(ダゲレオ・タイプも 同様に技術の習得は・・限られた人のみだろう)

1871年になると乾板写真が発明される。
1878年には 工業的に生産されるようになり、
ようやく個人でも、写真を撮り、楽しめるようになる。
(ただし、かなりの好き人、裕福な人向き)
1888年になると、ニトロセルロース・フィルムに乳剤を塗布した、
現在のフィルム写真の原型ができる。

それから約100年後の西暦2000年頃、
フィルムが、デジタルの画像素子へと変化していった。
新たな発明ごとに、写真を撮ることが易しく簡単になる。
すごい発展だと思う。

日本における、白黒フィルム写真が、一番盛んだったのは、(個人的見解だが)
1960年代中頃から1970年代中頃までの10年間ではなかったかと思う。
百反坂1341-26
1970頃からカラーフィルムの性能が向上し、
経済成長の恩恵で、個人の給与も増え、
相対的にカラーフィルムが安価になっていった。
また、プロの報道関係の写真家も、
白黒フィルムから、カラーフィルムへシフトしていく。
(撮影料が、カラーの方が高かった。)
百反坂1341-27 Ⅱ
白黒写真からカラー写真に変わっても、
未だ白黒ネガに拘っている。
現像液を調整し、硬調現像液、中庸な現像液、軟調な現像液、フェニドン系の現像液を調整してみようか・・・
などと、当時の写真環境から抜け出ていない。
どうしたものか・・・と思うが・・・
最近の動きを見ると、
デジタル写真の時代も、そろそろ終わりをむかえているのではないかと思っている。
コンピュータの発展、インターネット通信の高速化、画像の扱いが今後どうなっていくのか・・・・
予想もつかない。
今の延長のままでいたら デジタル・カメラも、フィルムカメラと同じ運命をたどる。
だとしたら、今頃になって、フィルムカメラを、デジタルカメラに持ち換えることもあるまい。

簡単に美しく、かっこよく撮れてしまうデジタルカメラが当たり前になると、
次の刺激が欲しくなる。
大衆はデジタル写真に、もう厭きてしまった。
デジタルカメラの販売は下がり続けている。
個人的な画像メモならPhoneCamera(スマホ)で充分だろう。

今は静止画(写真)より、スマホの動画の方が面白い。
動画の方が、表現の幅、訴えたいこと、知らせたいことを簡単にネットに載せ、評判を得ることができる。
行き着く先は、仮想現実(幻術??)になるのだろうか?

フィルム写真は、廃れゆくもの、前世紀の遺物・遺産になる。
しかし、撮って、現像し、そしてプリントし・・・手間暇かけて写真にしていく行程が、
確かに写真を撮っているという実感がして面白い。
まだまだ、白黒フィルムで遊べるだけの時間は残っている。
------------------------------------
昨日 ようやくFomapan100フィルムで、フェニドン系現像液のテストサンプル作りを終了。
順次、テスト使用していくつもり。
フェニドン系現像液を検討したことで、
今まで使ってきたメトール/ハイドロキノン系の現像液を、見直すことができ、
それなりに面白かった。
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  1. 2021/02/13(土) 15:19:45|
  2. フィルムの眼
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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いつもお世話になっています

 こちらのブログで様々なことについて、いつも勉強させていただいており、ありがとうございます。

① 写真の歴史について、最も参考になった書籍は「写真美術館へようこそ」飯沢耕太郎著.講談社現代新書になります。
② この書籍のプロローグに「写真は選択の芸術」だと記載されています。その選択とは、カメラ・フィルム・撮影場所・光の状態・撮影の角度・現像・定着・印画紙・プリントなどの選択肢が例示に挙げられ、その無数の選択肢、プロセスから写真が出来上がると記述されています。
③ これを実践されているAlchemyst Sasakiさんはとても素晴らしいと思っています。
④ 私が趣味としている写真は、心に余裕があるときに楽しみになりますが、このコロナ禍の中、カメラを手に取る気力が湧きません。
⑤ 年齢などの制約から自家現像の実践は不可能ですが、巣篭りの今だからこそ、好きな写真を勉強したいと思います。
  今回のブログを拝見させていただき、「写真美術館へようこそ」を読み直す機会になりました。
  1. 2021/02/14(日) 10:23:01 |
  2. URL |
  3. 佐賀風土記 #zsR1fWyA
  4. [ 編集 ]

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Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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