FC2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Fomapan100       軟調現像液

戦前のフィルムは、乳剤層が厚く、銀塩の量も多かったので、暗部も潰れず「足がある」フィルムだった。

戦後、写真(フィルム)の需要が大幅に伸び、
メーカーは、フィルム性能の向上を競争するが、(販売促進)
それと共に、銀塩の使用量も減らしていく。(収益性の改善)
Tri-Xフィルムが発売されると、高感度でも使いやすい(粒状が目立たない)ので人気となる。
しかし、Tri-Xフィルムは それまでのフィルムに比べ暗部の粘りがない。
「足がなくなった」と嘆く写真家がいた。(木村伊兵衛)

古い(Retroな)足のあるフィルムを使ったことはない。
Retro400Sフィルムを使い始め、これが足のあるRetroなフィルムかと思った。
そこで、このフィルムに合うよう現像液の開発を行った。

Retro系フィルムのトーンカーブはS字の形になっていて、暗部は粘り(足がある)、明るい所は白飽和しにくい。
しかし、中間のトーンは立ち上がり、ハーフトーンは硬調になりやすい。
そこで、Rtro系フィルムでは、主に軟調現像液(Ⅵ)を使用、
たっぷりめの露光し、白飽和に耐性があるので、すこし押し気味に現像することが多い。
硬調な現像液は、白黒のトーンを強調したいときとか、特殊な効果を出したいとき使うようにしている。

一方、Fomapan100は素直なトーン、暗部はストンと落ちてしまう。
ハーフトーンから明るいトーンが中心となるので、
中庸から硬調の現像液で現像することが多い。
今年使った35mmフィルムを調べてみると、
軟調現像液で現像しているのは わずかに2本。
残りは全て中庸から硬調な現像液だった。

以下は軟調現像液(Ⅵf)で現像した画像。
軟調(Ⅵf)現像1263-37
戸越公園から観た大崎の再開発ビル群。
軟調(Ⅵf)現像1263-5
品川区役所前にある中央公園の林。
木々のハーフ・トーンを残したまま、もう少し空を暗く落としたいところ。
乳剤層の銀が濃いフィルムも市販されている。
選択肢の一つだが・・・高価だし・・・
どうすれば良いのですかねぇ?
軟調(Ⅵf)現像1263-29 
目黒川河口、京急・新馬場駅近くで撮影。
日の当たった場所と、日陰の場所、
軟調現像液なので、なだらかに繋がった。

Fomapan100 トーンコントロールしやすい フィルムかも。
スポンサーサイト



  1. 2020/11/06(金) 11:00:22|
  2. フィルムの眼
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<冬のあじさい | ホーム | 葉を撮る>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/1692-95061bcc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (126)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
新幹線の見える街 品川 (6)
フィルムの眼 (106)
レンズの眼、カメラの眼 (36)
デジタルカメラは記録機器 (13)
映し出された世界 (29)
水辺の光景 (19)
勝島運河 (17)
写真の技法 (147)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (101)
デジタルで遊ぶ (29)
Silent City (8)
??? (22)
Street Photograph (26)
都会の景観 Tokyo (203)
Night walk in Tokyo (33)
散歩 (273)
猫、犬、鳥 (9)
白木蓮 (19)
黒い花 怪しい花 (59)
樹、草、花  (70)
桜  (138)
ひまわり (38)
竹林 (11)
八つ手 (9)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (33)
人物 ポートレート 踊り (35)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (9)
その他  (32)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR