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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

我々は何処にいるのか?

散歩に出る。
いつもと同じ散歩だと言い聞かせても、何故か気分は晴れない。
自粛する気持ちが、抑圧されている気分に変化している。
何ショットか シャッターを押すが、面白くない。
歩き回るだけ歩き、疲れると、すぐに帰宅する。

しょうがないので 読書にいそしもう・・・と思い、
書庫を探す。

昔読んだ方丈記があった。
平安末期の大火、竜巻、飢饉、大地震、パンデミック・・・・
京の都の出来事を記録した覚書が、
今となっては文学作品になっている。

読み進めると、平安末期の京の都の様子が・・・見えてくる。
しかし、惨事の有り様は克明に記録されていても、
時の権力者の対応は、一切記述されていない。
歴史からみたら平氏の勃興と滅亡、
鎌倉幕府の成立という激変の時代。
そのことに、方丈記は一切触れず、事実を淡々と伝えている。

平安末期にあった福原遷都はGo to のキャンペーン?だったのだろうか。
ただ眺めるだけの無策が、貧富の格差を際立たせ、
人心の荒廃が広がっていくことを・・・諦めに近い形で記述されていた。
現実を見たまま記録できるはずの写真でも・・・こうは記録できないなぁと思う。
また、ため息をついてしまう。

4,50年前、
「リッチでないのに
リッチな世界などわかりません。
ハッピーでないのに
ハッピーな世界などえがけません。」
と自殺してしまった天才的CMディレクターがいた。
彼の心にあった暗い思いとは何だったのか?
今でも衝撃的なニュースとしてはっきりと覚えている。
映像(写真)は、人を欺く道具になり得る。

(写真に真実を)伝えられる(力)あまりないのに、
自分の心を伝えられる(自己表現)、と豪語するのは・・・いささか気が引けてしまう。
キャプション文字の誘導がなかったら、そんな大したものではないと、通り過ぎてしまう。
写真は記録だと胸を張っても、不確かなもの。
見方を変えたら、いかようにも解釈できる 不確かさを持つ。
立会川河口1299-2
立会川河口1299-4
「いかにも」というキャプションで誘導すれば、・・・なるほどと納得し、写真に見入てしまう。
写真は、その程度のものかも。

「知らず、生まれ死ぬる人、何方よりきたり、何方へか去る。」
方丈記の最初の段にあった言葉に行き当たる。

同じころ読んだ、ペルシャの大学者にして詩人オマル・ハイアームの、
詩集ルバイヤートに呼応する。

もともと無理やりつれ出された世界なんだ、
生きてなやみのほか得るところ何があったか?
今は、何のために来り住みそして去るのやら
わかりもしないで、しぶしぶ世を去るのだ!

鴨長明は仏教的無常観で著し、
ハイアームは絶望的無神論者?(快楽論者)で詠う。
昔は ハイアームに惹かれたが、鴨長明もいいなぁと思うようになった。
もう一度、日本の中世の本 読み直してみようかという気になっている。
時間はたっぷりある。
問題は、理解力が低下したことと、
寿命の残りが少なくなっているだけだ。

方丈記を読みながら、今のパンデミックを うつらうつらと 考えている。
------------------------------
何処にいる  累計 1
累計の感染者でみれば、まだ指数関数的、感染爆発の状態にいる。
何処にいる 新規 1
新規感染者で追うと、対数近似の感染拡大の中にいるとも解釈できる。
今、我々は何処にいるのか?
爆発か、拡大か・・・・?
未だ、その判断はつきかねている。
爆発であれ、拡大であれ、事態がいいところにないのは明白。
今のところ、事態を好転させるための方針は示されず、
新たな対策もとられていない。
方丈記に記された状況によく似ている。
民の犠牲で惨事が収束するのを待つのみかなぁ・・・


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  1. 2020/08/04(火) 20:53:04|
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Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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