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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

五反田にて

60年以上前のことだが、
五反田や大井町の繁華街は 
戦後のどさくさが残こり、危険な街であった。

先生から 子供同士で五反田や大井町の繁華街に遊びにいかない(近づかない)ようにと 言われた記憶がある。
級友の中には、母親が(夜の)街で働いている人もいた。
なんということを言うんだろうと、違和感を覚えたことがあった。

時は経ち、そんなに危険な街ではなくなった。
ビルが建ち、風景は変わる。
五反田1262-32
しかし、いまだその猥雑さは残っている。
五反田1262-35
街の猥雑さを強調しようと、意識的にコントラストを高くした写真が、1960年中ごろから現れる。
アレ、ブレ、ボケ・・・その感覚は 今になっても 続いている。
五反田1262-34
コンパクト・カメラ Minolta Hi-Matic F Fomapan100フィルムを使い、ISO:200として使用。
硬調現像液(Ⅳo)で 現像を押して2倍増感した。
アレ、ブレ、ボケ時代の 白黒のコントラストの高い、ザラッとした写真にしたかったから。
--------------------
別の日 同じカメラにAcros100フィルムを詰め、ISO:100で使用、同じ(Ⅳo)現像してみた。
五反田1264-42a
このフィルムは どんな現像液で現像しても中庸な、端正な表現になる・・・・
硬調な写真になったが、
1960年中ごろから1970年中ごろの10年間の「アレ、ブレ、ボケ時代」のテーストは出ない。
やはり当時のTRI-Xかなぁ。(Tri-Xの乳剤、何度変わている。今のTri-Xで出せるかは不明)
五反田1264-43a
五反田1264-44a
こんな写真ではなく、
階調性のある、きっちりとした構図の、鮮明な都会の雑踏の写真があってもいいと 思うが、
そんな写真を撮るプロ 日本にいないだろうかと思う(いて欲しいと期待する)。
フランスのパリの街を撮ったアッジェのような・・・・時代が違う、いるはずないか・・
いや、すでにいるのかも・・・・
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  1. 2020/03/05(木) 14:39:53|
  2. 都会の景観 Tokyo
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もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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