FC2ブログ

本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

白黒フィルム 現像について  (フィルムが手に入りさえすれば、写真は撮れる)

嘗て日本はカメラ生産大国であり、
世界へ高級なフィルムカメラ、デジタルカメラを輸出していたが、
今、カメラの主流はPhone-Cameraに移っている。
その主体は、アメリカ、韓国、中国にあり、もやは日本ではなくなった
それが現状。

富士フィルムは、一昨年 白黒フィルムの生産をやめ、(大きな利益が出ないからだろう)
去年暮から、イギリスメーカーに生産委託(OEM)でAcrosⅡを販売するようになった。
今、白黒フィルムを生産している主要なメーカーは ユーロッパへ移っている。
それだけ、ヨーロッパには、白黒写真愛好家が多いということだろう。
日本の写真愛好家とは どんなものだったか・・・・
日本のメーカーは、写真は経済活動、文化活動ではないと割り切っているのだろう。
そこに日本人の写真に対する姿勢の違い、 文化の違い、伝統の違いを感じる。

日本は嘗てカメラ生産大国であったが、写真大国には一度もなり得ていない。
凄い写真は、ユーロッパ、東欧、アメリカ・・・の人が撮ってきた。
どうしてなんだろうねぇと考えてしまう。
意識が低いのだろうか?

でもまだ少数だが、外国のフィルムを購入し、
白黒フィルムを楽しんでいる人はいる。
少しは 白黒フィルムの延命になればと、 
どの様に現像条件を探し、フィルムを評価し 使うか、
小生の行っているやり方を、このブログに載せておきます。

テスト風景
所定の露光をしたテストフィルムを作っておき、
そのパトローネ(マガジン)から2コマ分のスリップを 暗室あるいはダークバックで切断し、自製したミニタンクに詰める。
ミニタンク一つが、一つの現像条件に対応する。
ミニタンクは 黒いパトローネが入っていた黒のプラスチック容器を利用し自製した。
底の部分とキャップの部分に遮光した空気抜きを設け、
液が自由に出入りできるようにする。
ミニタンクを上下することにより攪拌を、取り出し別の液に浸すことにより、
水洗、停止、定着を行える。
現像温度を一定に保ち、決められた時間で現像をやめ、水洗、停止、定着する。
経時的な現像を追跡でき、最適な現像時間を求めることができる。
現像が上がり、乾燥したテストストリップは、フィルムスキャナで画像を取り込む。
(Ⅲd)25℃ Retro80S 実施結果
コダックのテストチャートを撮影している。
スキャナーのヒストグラムを読み、現像の進行状況を数値化する。
注目しているのは、グレースケール部の、銀濃度の一番高い値(明るいUp濃度)とようやく濃度のでた最低値(暗いLow)の値。
それに、ピークの数、ピークの切れ(谷があるか・埋まっているか)、ヒストグラムの形状(軟調・硬調に関係)などである。

おなじ現像液を使い25℃の現像温度に保ち、数種類のフィルムを試してみた。
Up濃度は現像進行の度合いを示し、
Up濃度とLow濃度の差分は トーンの広がり(豊富さ)を示していると考えている。
この結果をまとめると 以下のようになる。
フィルム比較
トーン・レンジの傾向は2つに分かれる。
Retro80S,Retro400S,Rollei赤外400のフィルムのベースはポリエステルフィルム、透明性が高く、ベースの濃度は小さい。
一方、Acros100,Fomapan100,上海GP3のベースフィムルは昔から使われてきたアセチルセルローズ、
透明性はポリエステルほど高くない。
その差が出てしまった。
3つのフィルムのヒストグラムを示せば以下の通り。
(Ⅲd)現像 Retro80S ヒストグラム
Retro80Sのトーンレンジは広いし、ピークもシャープで谷がしっかりとでている。
Acros100 (Ⅲd)現像 25℃
Acros100はレンジが狭く、ピークは沢山あるようだが、谷が埋まっている。
中間部に山があり、中間トーンは豊富かもしれません。
(Ⅲd) 上海GP3 25℃
ピークの切れからしたら、上海GP3フィルムは Acros100より良好かも・・・
Acros100がとりたてて 良いフィルムであるとは言えないだろう。

勿論 この評価法が万全という訳でなはい。
粒状性や、現像液に違いによりトーンがコントロールできるか否かも 
使う人の求めるものによってことなるので一概に言えません。
こういう評価法、現像液の選択法もあるということです。

Retro80S, Retro400S, Rollei赤外400(以前はRetroInfrared400と呼ばれていた)の三つのフィルム、
確かに 現像条件がアセチル・セルローズ系の従来型フィルムと違うので 現像に戸惑うでしょうが、
使ってみると、現像液により様々なトーンに変化するので、面白いフィルムです。
失敗も楽しいと おもえる人にはお勧めのフィルムです。

一昨年購入したAcros100フイルム(35mm)の最後の一本を使ってみた。
その作例です。(120フィルムはまだ4箱、20本冷蔵庫保管中、今年中には使い切るでしょう。)
大崎散歩1264-4
大崎散歩1264-6 Ⅱ
Acros100 良いフィルム(粒状性)だと思いますが、値段を考えたらFomapan100を選ぶ。
Fomapanの粒状性 悪いといっても たいした差はなかったし、
Fomapan100のほうが、現像液の違いにより トーンの変化が大きかったから。

Acros100は軟調現像液、硬調現像液、中庸現像液
いずれを使ってもトーンの違いは少なく、破堤することなく現像できた。
ある意味 現像液を選ばない、使い勝手のいい(失敗しない)フィルムです。
優等生フイルムなのだろうが、しかし、その分 面白味に欠けている。
スポンサーサイト



  1. 2020/02/26(水) 22:29:10|
  2. 写真の技法
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ネガは作曲(楽譜)、プリントは演奏。 | ホーム | 目黒川河口にて>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://alchemystsasaki.blog.fc2.com/tb.php/1557-556f5c75
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Alchemyst Sasaki

Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

読み解く写真、心に残る写真を・・・ (116)
思い出の写真 (25)
遥かなる寧夏 (35)
新幹線の見える街 品川 (6)
フィルムの眼 (81)
レンズの眼、カメラの眼 (31)
デジタルカメラは記録機器 (13)
映し出された世界 (28)
水辺の光景 (18)
勝島運河 (16)
写真の技法 (146)
旅行・観光 (7)
ある場所、ある瞬間 (93)
デジタルで遊ぶ (29)
Silent City (8)
??? (21)
Street Photograph (26)
都会の景観 Tokyo (195)
Night walk in Tokyo (33)
散歩 (234)
猫、犬、鳥 (9)
白木蓮 (18)
黒い花 怪しい花 (53)
樹、草、花  (63)
桜  (118)
ひまわり (38)
竹林 (11)
八つ手 (9)
百日紅(さるすべり) (29)
オールドレンズの密かな楽しみ (33)
人物 ポートレート 踊り (35)
Photo彩遊 (27)
品川宿 (9)
その他  (31)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR