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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

Stand Development with D-76 , D76現像液による静置現像でも実態は放置(ずぼら)現像

使う現像液は全て独自の処方。
市販されている現像液と組成は異なる。
これでは 白黒フィルムを使い、自家現像している人の参考にはならない。
誰でも使えるようにしようと 
一般的で有名なD76現像液を使ったStand Developmentの条件を探してみた。
使ったフィルムはRollei Retro80S。
ほかのB&Wフィルムを使っている人は、
ちょっと 希釈倍率を変える必要があるかも知れませんが、ごくわずかだと思います。
もし、この方法を試してみようと思ったら、
二つのグラフを参考に、現像してみてください。
Try & Error すれば、必ず現像できる希釈倍率が見つかるはずです。
D76ratio.jpg
縦軸のUp濃度とは、ネガの一番濃い部分の値で、
この値が180以上あれば、トーンの整ったきれいなプリントが可能です。
それより少ないと、露光が足りないか、現像不足。
Up濃度が210~230が 豊かなトーンの領域。
240以上になると 白飽和、ざらつきが増えてくるので 避けるようにしたほうがいい。(逆手にとってそれを利用することもある)
この結果から D76現像液14ml~20mlで 一本のフィルムを現像できることがわかった。(自前の現像液(Ⅵ)とほぼ重なる)
DevelopintTime.jpg
D76現像液20mlをはかり、水で薄めて500mlとし(25倍希釈) フィルムを現像すると、5時間~14時間で豊かなトーンの領域に入る。(すこし外れてもほとんど変わりはない)
夜寝る前に、現像開始すれば、
次の日の午前中、手隙のとき、定着、水洗、乾燥の処理に入ればいい。
実際に 行なった現像結果の写真。
D76StandDevelopment 1170-42
現像タンクは発泡スチロールの箱にいれ 室内に放置。現像液の温度は室温に左右されたが、18℃~20℃に保たれていた。
現像時間12時間で終了した。 現像実験では Retro80SをISO:50で露光したフィルムを使ったが、実際の撮影ではISO:100のつもりで撮影しているフィルムを現像している。 でも ほとんど影響はなく、現像のUp濃度は231であった。(少し濃い目のネガ)
Stand Developmentでも、ちゃんと現像できている。
ただし、静置(Stand)現像(Development)とは、1時間程度の現像時間のものを指すようで、
従来の方法とは すこし違う。
ずぼら現像なので放置現像でしょう。
D76StandDevelopment 1
約1300万画素でフィルムをデジタル化している。
一部を等倍にトリミングしてみた。
粒子も目立たず、しっかりと現像できています。

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テストにD76を使おうと、、
棚にある市販の現像薬(粉末)をさがしたが、
フジのミクロファイン、パンドール、スーパープロブドールはあったが、フジドール(おそらくD76)はなかった。
ネットでしらべたら、もうフジドールは販売されていない。
コダックのD76現像液は 販売されている。 
しかし、わざわざ テストのため高い調整液を購入することもないだろう。
無いなら、作れが原則。

ネットでD76現像液の組成を調べ、調整した。
組成は以下の通り
メトール 2g
ハイドロキノン 5g
亜硫酸ソーダ 100g
ホウ砂(Borax) 2g
水に溶かし 1000ml
この現像液を 使用した。

D76は古くある現像処方で、
戦前、80年以上前の組成ではKBrが少し入っていたと思う。(アルスの写真事典に記載されていたと思う)
戦後のフィルム製造技術の進歩で被りが少なくなったので、KBrの添加はやめたのでしょう。
使ったレンズはノンコートのゾナーレンズ。
このレンズもD76並に古い。
80年ほど前のレンズです。
ぴったりと息の合ったネガになりました。
D76 StandDevelopment1170-39 Ⅱ
長時間の現像だが 被りはない。
それだけ フィルムの品質は向上している。
大きく伸ばすと、カメラを持つ女性の表情まで捉えていた。
D76 StandDevelopment1170-41
林試の森には 早咲きの桜が咲き誇っていた。
もうすぐ 桜の季節になるのですね。
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もし、この方法でフィルムを現像し、それを ブログや写真展などで発表するときは、
Alchemist Sasakiの希釈現像法(ずぼら現像法)「を参考」、あるいは「に従って」、フィルムを現像した旨のコメントを掲載してください。
自由に使ってかまいませんが、開発者に対する礼節は守ってください。
更に 進んだ現像方法を開発する手助けになれば 幸いです。



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  1. 2019/03/03(日) 11:11:36|
  2. 写真の技法
  3. | トラックバック:0
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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