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本当に大切なものは見えない

古いフィルム・カメラで、ありふれた身の回りを撮っています。日常の中の一瞬を捉え、読み解く写真になっていれば・・・

あおり 

50年ほど前になるが、
たまたま京都に旅行する機会があり、
ついでにと、往復はがきで京都御所の拝観願いを出したところOKの返事が来た。

ようやく購入したNikon F は大事な宝物、早速このカメラで御所を撮影しようと思った。
紫宸殿を撮るなら 35mmの広角レンズがいいだろう。

当時、Nikon F用の交換レンズで 一番安価だったのが、Nikkor 35mm F:2.8.
Nikon Fを購入した人は必ず購入したと思う。
しかし、このレンズだと、垂直線はでないだろう・・・・
ニコンのレンズのカタログには 
あおりができるレンズとして、PC-Nikkor 35mmの広告とその実例が載っていた。
レンズをシフト(光軸をずらす)させればいい。
このレンズなら・・・と思ったが、高価なレンズ、とても手の出るものではなかった。
34 京都御所
実際に撮ってみると、垂直線がしぼむほどではなかった。
当時は、いかに精細で微細なネガをつくるかに没頭(初心者だったもので・・・)していた。
フィルムは 粒子の細かなフジのNeopan Fを使用。
ASA(今はISO)で25か32の感度だったと思う。
それをミクロファインの現像液で現像していた。
おそらくf:5.6/125秒で撮影したのではないだろうか。
あおりには もう一種類 ティルト(光軸傾ける)がある。
この操作を上手く使えば、無限遠から近距離までピントの効いた写真が撮れる。
しかし、35mmフィルムの小さなフォーマットのカメラなら、
広角レンズを絞って使えば、同様なパンフォーカス効果が出せることがわかり、
「あおり」に関し 興味を失い、忘れていた。

今年なって、大きなフォーマットのフィルムで写真を撮ってみたくなり(直接の動機は、妻のポートレート写真を撮ることだった)
新宿の中古カメラ店巡りをして、衝動的にマミヤプレスを購入してしまった。
長年 忘れていた 「あおり」のできるカメラだった。
全てのあおり操作ができるわけではないが、ティルトはできる。
使いこなせれば、かなり面白い写真が撮れそうな予感がしている。
習熟するには 沢山失敗するだろうが、それも楽しいと・・・・割り切れるようになった。(習熟できなくとも、楽しければOK)
MamiyaPress1144-1あおり効果
大きく重いマミヤプレスを担いで、勝島運河まで歩き、テスト(習熟のため)してみた。
直接ビューファインダーを使いピントを合わせる。無限遠から近距離(約1.4m)までピントが合うよう、あおりを調整し、
フィルムフォルダーに替えて撮影。画像は6cm×9cmのフォーマット(実際は5.5cm×6.5cm) 
ネガを3200dpiでPCに取り込むと、約7000万画素のデジタルデータになった。
Sekor 100mmのレンズ、絞りはf:8だが、ピントはほぼパンフォーカスになっている。
遠くから近距離までA,B,C順に ピクセル当倍で切り出すと、
MamiyaPressA.jpg

MamiyaPressB.jpg

MamiyaPressC.jpg

MamiyaPressD.jpg

MamiyaPressE.jpg

MamiyaPressF.jpg

A~Eで示した平面に レンズのピントがきている。
その平面から外れると、ピントは甘くなりボケてくる。

あおり操作、習熟には沢山の失敗が 必要だろう。
特に対応力の低下した老人には。
しかし、そこが 面白い。
当分 遊べそう。


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  1. 2018/10/13(土) 13:21:42|
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Author:Alchemyst Sasaki
Phone-Cameraの時代、フィルムで撮ることの意味合い、意義はあるだろうか?と懐疑的になっている。写真の置かれている場所・期待・求められているものが根底から変わってしまったのかもしれないと思っている。
それでも、もう一年白黒フィルムで遊んでみるつもりでいる。

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