古いカメラを1台 肩にぶら下げ、ぶらぶらと散歩するだけの小生の眼に飛び込んでる鳥は、そんなに多くはありません。
今年、散歩で撮影した鳥の写真を探したところ(2013年4月現在)、枚数は10枚にも満たないが、意外と違ったレンズで撮影してました。

1月、浅草の浅草寺に新年のお参りに行ったとき撮影。レンズは、戦前のツアイス。有名な、と言っても、今の人はピンとこないでしょう。1.5ゾナー 50mm 1939年製です。しかもTコートゾナーです。戦前 コーティング技術はツアイスの独占で、1941年まで、技術は軍事機密となっていたようです。オールドレンズですが、絞り開放のF:1.5から、シャープな像を結びます。周辺は少し流れ、画質は落ちますが、小生の美意識からすれば問題ないレベルです。今はただ尊敬を込めて使用しています。

このレンズは、戦争中ライカのカメラやレンズがアメリカ合衆国に入らなくなったため、アメリカで設計され、製造しようと計画されたレンズとのこと。Lマウントレンズです。製造元はニューヨークにあったようですが、つぶれてしまい、今は不明です。レンズを販売する頃には戦争は終結し、出番はなくなったようです。そのため会社はつぶれたのでしょうね。
2000本程度は製造されたようです。このレンズ面白いので、2本所有していますが、どうもヘリコイドのピッチが違うようで、距離計とうまく合いません。換算表をつくり、ピントを合わせています。非常に使いにくいレンズです。ミラーレスカメラで使うのが最適でしょう。トリオータータイプ(レンズの枚数が3枚)のレンズで、暗いけどピントが合うとびっくるするほどの切れのよさがあります。 鳥を写すというより、枝振りが面白いので撮影、鳥も写っていたというのが真相です。

立会川河口の勝浦運河を散策中撮影したショット。女性がえさをあげるので、鳥が集まっていました。ライカ純正、歴史に名の残る?レンズです。同時代のF:2ゾナーに比べると、かなり見劣りする画質ですが、それでも独特な描写力があり、捨てがたい味がある・・・(ライカファンを考慮した表現です)レンズの製造番号から1933年製です。当然 ノンコートレンズです。 ピントの合ったところは問題ないが、見かけの視写界深度が小さく、ぼけ量が大きいので、ふぁとした画像になりやすい。ポートレート向きかも。

有名な、ライカのエルマーレンズです。製造番号から1937年製、これもノンコートレンズです。テッサーは、1900年ごろ ツアイスの特許ですから、ライカがカメラを作ったとき、特許が切れていたでしょう。そのまま使えば良いのに、技術会社の意地ですかね、テッサーが2,3枚目のレンズの間に絞りをもういけているのに、エルマーは1,2枚目の間に絞りを置いています。これで、特許を撮ったのでしょうか・・・・
同時代のノンコートテッサーを持っていますが、両レンズとも、高画質です。ただし、絞りの位置の影響か、ボケ味は、エルマーのほうが小生の好みです。テッサーのほうが「鷹の目テッサー」といわれるだけ、高解像度のような気がします。(というだけで、ほとんど変わりません。)
絞りf:6.3(大陸絞りと呼ばれるものです)まで絞れば高解像度、現代のレンズと同等でしょう。逆光ではゴースト、ハレーションなどで、現代のレンズと比べようありませんが、順光なら引けをとりません。
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- 2013/04/14(日) 18:51:44|
- 猫、犬、鳥
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