塀の隙間から、雲り空を通し
一条の光が当たっていた。
葉の輝きとその影の対比に、なんとなく不気味さを覚えた。
これ撮れないものか?

太陽光は射し込んでいる。
フィルムはFomapan100、
影の陰鬱さ(不気味さ)と葉の輝きを記録しようと、
絞りf:8 1/125秒にセットして撮影した。
雲が切れたのか、急に明るい太陽の光が射す。
慌てて、そのまま、縦位置にしてシャッターを切った。
明るい光はすぐに、雲に覆われ、光は鈍くなっていき、元に戻る。
その間は一分程度だった。

現像しネガを見ると、横位置で撮ったもののネガ濃度は薄く、
明らかに露光不足だった。
縦位置は、光が当たった葉の部分は適正濃度に達していたが、
画面の大きな部分を占める暗い部分は潰れ、
ディテールは記録されていなかった。
おそらく自動露光のカメラなら、適正な露光(絞り、シャッター速度)を選んだと思う。
今までの経験に囚われて、間違った判断をしてしまったようだ。
露光計は持っている。
ちゃんと光量を測定し、絞りとシャッター速度を決めれば良かった。
しかし、そのとき 心の余裕はなかった・・・
老害が忍び寄ってきたのかなぁ。
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- 2023/11/27(月) 12:49:35|
- ある場所、ある瞬間
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区役所から大崎駅方向へ下っていく。

大井の繁華街を外れると、人通りは消えてしまう。
区役所前の道を車が通り過ぎていくだけ。

土手の上にススキの穂が明るく輝いていた。
近づいてフレーミングすると、穂はバックの空に溶け込み、コントラストがでない。
オレンジフィルター(YA2)で空を落とせばいいのかもしれないが・・・

新宿湘南ラインの電車が通過していく。
この辺り一帯は京浜工業地帯の端に位置し、
住居も兼ねた町工場が密接していたが、
産業構造の変化に伴い、町工場も減り、
今は静かな住宅街へ変わってきている。
- 2023/11/26(日) 10:32:27|
- 散歩
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国鉄時代、広町には車両基地と職員用の住宅があった。
車両基地としての機能は依然として残っているが、
職員用住居部分は、徐々に移転し、広大な土地が広がっていた。
スポーツ施設、劇団四季の劇場などに利用されてきたが、
いまは、それも閉鎖し、再開発が始まる。

正面に見える高いビルは、数年前に完成した住友不動産の大崎ガーデンタワー。
右の三角屋根のビルは、御殿山の東京マリオットホテルだと思う。
左手前のビルが品川区役所。
計画によると、更地になった正面部分に新庁舎を建設することになっている。
おそらく 来年度から建設工事が始まるのだろう。
区役所から、駅に至る約500mの広大な土地が再開発区域になっている。
完成したら、この一帯、様変わりするだろう。

東急大井町線の高架線下、地下部分には、
呑屋街が続いていた。
再開発が完成したら、格好の立地になる。
どんな業種の店が並ぶのだろう?
それが ちょっとした楽しみ。
- 2023/11/25(土) 11:30:53|
- 都会の景観 Tokyo
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秋のThink Park.

土曜日、ビジネス棟の人影はまばら。


散策路に分け入ると、山里を歩いている気分になる。
- 2023/11/24(金) 09:14:59|
- 都会の景観 Tokyo
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中央公園の道を横切っていた。
日は傾き、噴水を照らす。

一神教信者なら、
そこに何らかの解釈を加えるだろう。
小学生のとき授業で、太陽の光は、宇宙空間を伝わり、
約8分30秒で地球に達すると習っていたが、
それは知識にすぎず、実感を伴わったものではない。
イマジネーションが不足していたのだろう。
ユダヤ教の国と、イスラム教の民族が、戦争状態になっている。
無関心でいる分けには行かないが、
悲惨さは知識として理解できても、実感にはならない。
困ったものだと思う。
せめて、この鈍感さの罪滅ぼしに、「国境なき医師団」へ(少額だが)献金することにした。
- 2023/11/23(木) 23:16:17|
- ある場所、ある瞬間
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嘗て、大崎の駅前には明電舎の工場が広がっていた。
今は再開発され、Think Parkと名付けられた商業施設、
住宅棟からなる複合的な場所になっている。

自然に囲まれた再開発がコンセプトだったのか、
無味乾燥な工場地帯が、緑豊かな場所に様変わりしている。
今年は異常気象のせいか、秋は殆ど足早に過ぎていく。
秋を感じようとススキの穂を探した。
定点で撮る場所のススキは精彩を欠いていた。
ようやく、Think Parkの屋上部分に見つけた。
近寄れなったので、85mmレンズで狙ったが、まだ、もう少しアップで狙いたいところだ。
レンジファインダーカメラに、交換可能なズームレンズはない。
これもレンジファインダーカメラの欠点だろう。
- 2023/11/22(水) 10:28:47|
- 樹、草、花
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レンジファインダーカメラを使っている。
もう50年以上の長い付き合い、体に馴染んでいるのだろう。
ミラーレスカメラも所有している。
購入し2,3年 使っていたが、
今となると、それを手にして積極的に撮ろうという気になれない。
なにかの記録になると思った時、使用する程度。
ミラーレスデジタルカメラに飽きたのだろうと思う。
シャッターを切ると、何かしら綺麗に撮れてしまうから。
一眼レフカメラ(フィルム)も持っているが、
どういうわけか、レンジファインダーカメラを手にする。
一眼レフカメラは 確かに35mmフィルムカメラの完成形だと思う。
しかし重いし、目立つ。
小生の購入したNikon Fは1965年頃、
まだ職人が一台一台組立てていた初期型。
F型カメラを知っている人(評価できる人)はまだ多い。
筆記具に喩えるなら万年筆のようなもの。
モンブランがいい、シェーファーだ、ペリカンが好いという人、いや国産のセーラーだ、パイロットがいいと
その中のお気に入りの銘柄を唱える人もいる。
そんなカメラの初期型をぶら下げていると、驚いて注目されてしまう。
それより古いレンジファインダーカメラを知る人は、
もうごく僅かになっている。
筆記具にたとえるなら「筆」のようなもの。
筆の見比べなどできる人は、もうごく僅か、
骨董品カメラの類い、
綺麗には撮れないだろうと 思われていると思う。
骨董カメラ好きが なにか撮っているなぁという認識だろう。
その程度がいい。

でもレンジファインダーカメラの最短距離は90cm程度。
クローズアップ写真には不向き。
望遠レンズも135mmがほぼ限界。
現代のデジタル一眼(ミラーレスもふくめ)と比べたら、
画質、感度、即時対応、撮影枚数など 求められる項目全てで 劣っている。
でも、愉しさだけは フィルムカメラのほうがいい。
カメラに使われるか、カメラを使うかなら、
使うほうが 精神的に自由でいられる。
「使うカメラ」だと思うから、古いレンジファインダーカメラを使っている。
この被写体、もう少し近づいて撮りたいので、
Nikon Fに Nikkorの35mmか24mmのレンズをつけて、撮ろうと思っている。
- 2023/11/21(火) 12:16:48|
- レンズの眼、カメラの眼
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プリンター用紙を買いに大井町へ。
逆光がまぶしい。


字を書くことは 殆どなくなった。
替りに使うのはキーボード。
相手に近況を伝えるには、フォントの整った文章のほうが断然いい。
悪筆な字では、読む気にもなってくれないだろう。
字を書く機会は減り、字は万人共通の「フォント」となる。
妻の所へは、筆で書かれた封書が時々届くが、
小生に来るのは、全てフォント文字の葉書、封書、広告になる。
だんだんと美しい肉筆の世界から離れていき、
ついには漢字は読めても書けなくなるおそれが出てきた。
美しい書に出逢っても、それが どの程度すごいのか、評価できなくなっている。
筆で書かれた墨跡を見ても、どれも上手に見えてしまう。
妻に言われて そうなのかと思うが、
まだ始めて二三年の初心者の書と、
手慣れた人の書の区別がつかない。
なんとなく、手慣れた人の書がいいとは思えど、
それほどの差を感じない。
しかし、妻は しっかりと判別している。
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キーボードで作成されたフォント文字は、読みやすく誤解を生じにくい。
これは進歩だとおもうが、
画一化されたフォント文字ばかり読んでいると、「書の美しさ」の審美眼は、どんどん鈍感になっている。
同じようなことが写真でも起きているのだろう。
10年ほど前、ネットサーフィンして、
フィルム写真を撮っているいる人のブログを 見ていたが、
びっくりするような(綺麗な)トーンのモノトーン写真を載せる人(複数)がいたが、
今はブログを閉じ、好いなぁと思う人は殆どいなくなってしまった。
デジタルカメラは「綺麗なフォント」の世界のように感じている。
だれが撮っても、大同小異。(カメラメーカーを変えればフォントは変わるだろうが・・・たいした差にはならない)
写真に対する審美眼はかなり衰えてきたと思う。
ネガフィルム時代のプロの作品、すごい作品が多かった。
アマでは太刀打ちできるものではない。
写真の時代は、終わりを迎えているのかも。
では、次は?
そんなことを思いながら、
青写真用の用紙を求めて、
ヤマダ電機店に行ってきた。
- 2023/11/20(月) 15:43:43|
- 都会の景観 Tokyo
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都会のどぶ川、
カラーで撮るターゲット(被写体)にはならないと思う。
綺麗な湖畔の美しい紅葉の映り込みならデジカメを向けるが、

薄汚い目黒川では、写欲も湧かない・・・・

でも色を失えば、豊かなトーンの世界が広がっている。
「遍界不曽蔵」
全ては隠されていない。
明らかなのに、
あれがいい、これは駄目と 選り好みしていたら、
なにも見えなくなるのかも。
- 2023/11/14(火) 10:43:35|
- 映し出された世界
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青写真に使う紙を探しに、
久しぶりに新宿を歩いた。

この日は歩行者天国。
多くの外国の方を見かけた。

飲食する場所ではないが、
このごろ見かけなくなった電話ボックスがあった。


世界堂で、数種類の紙を購入した。
現在、その紙を使い、青写真をテスト中。
用紙により、感度、トーン、色合いが変わる。
最適解を見つけるのは、なかなか難しい。
時々トーンが制御不能に陥る。
- 2023/11/11(土) 07:56:37|
- 都会の景観 Tokyo
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民家の軒先で見た花。

似た花を 散歩中見た記憶があるが、
それは黄色の花で、もう少し大きく花弁は垂れ下がっていた。
この花は、薄いピンク色をして花弁は上向き。
違う種類かもしれない。
他と違うから、名前をつける。
区別し名前をつけると、その瞬間、
名前に呪術的な意味も込められてしまう。
花占いで遊ぶ程度なら、楽しいが、
そのもの(名前)に支配されてしまうこともある。
昔、女性の本当の名は誰にも口外しなかったという。
知られた瞬間、魂は知った男のものとなってしまい
その男に全て支配されてしまうから。
万葉集第一巻一番歌、
籠こもよ み籠こ持ち 掘串ふくしもよ み掘串ぶくし持ち
この丘に 菜な摘ます児こ 家聞かな 名告のらせね
そらみつ 大和やまとの国は おしなべて 我れこそ居をれ
しきなべて 我れこそませ
我れこそば 告らめ 家をも名をも
高校の頃、万葉集の最初の歌を解説してくれた先生が
雄略天皇の御製歌で「求愛の歌」だと解説してくれたのを覚えている。
人間は「レッテル」に弱い。
レッテルを貼られた人、そして貼られたレッテルを読む人、
それだけで、行動の変容が起きる。
パレスチナ人、ユダヤ人、テロリスト、
スラブ人の栄光(ロシア)そんなレッテル張りが、
どんどん対立を深め、命をかけた戦争になる。
人間は賢いのか?賢いほど愚かなのか?
暗澹たる思いでいる。
- 2023/11/04(土) 17:26:45|
- 樹、草、花
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何があったんだろう?

人は、何もなかったように、その傍を通り過ぎていく。
ここは渋谷、
面白いものを求めて、歩き回る。
花束など何の意味があるのか?
愉快なことならアンテナが立つが、
それ以外のことには無関心、そんな時代に入ったのかもしれない。
- 2023/11/03(金) 14:39:48|
- 都会の景観 Tokyo
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