横浜で行われている CP+へ行ってきた。
持参したカメラは、一式カメラ。
レンズにはソ連製 スクリューマウントのInduster-50 50mm F:3.5.を付けた。
戦前のライカのエルマーやツアイスのテッサーと同じ設計で、沈胴タイプ。
ただし、戦後の物なので シングル・コーティングされている。

デジタルになり、写真は確実に変わってきた。
圧倒される思いで、各社のブースを回る。
会場には、デジタルカメラを抱えた人が目立つ。
小生は服の中に入れカメラを隠していた。
あまりにも場違いだった。
著名なカメラマンなのだろう、そのカメラを使った(あるいはレンズを使った)撮影術の説明には、人が群がっていた。
大きな画面の映像には、圧倒される。
時代は、この方向に動いている。
素人(アマチュア)も、その流れに乗ろうとしているのだろう。
小生は、どうやら、時代に乗り遅れているようだ。


逆光には弱い。フレアーが入り、コントラストのない眠い写真となる。
今の高性能レンズでは、こうは撮れまい。
欠点を長所に・・・絵画調写真が撮れる。(、と抗弁)

室内に差し込む光を意識して撮影したが、結果は今一。
インダスター50、順光では、きっちりとした写真になるが・・・・逆光だとコントラストが良くならない。
光に丸み(しっとり感)がない。
この光はゾナーレンズの出番だと思う。
そしてフィルムは、Retro80S。
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- 2016/02/29(月) 10:37:37|
- 都会の景観 Tokyo
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妻に誘われ、出光美術館で開催されている「書の流儀、文字の力・書のチカラ Ⅲ」を観に行った。
幼いころからお習字が好きで、今でも、時間を見つけては筆を握り、字を書いている。
先生に師事することもなく、書道展に応募することもない。
ただ、筆を握り、字を書くことが好きなのだろう。
数十年も、筆を握っていると、見えないものが見えてくる。
小生には、どちらも上手に書いてあると思うが、妻には見えているのだろう。
この線は、なかなか出せるものでない、素敵だと指摘する。
もう一方は、先人××の真似、進歩なしと、手厳しい。
小生には その差が分からない。
言われるとそんなものか・・・と妙に納得する。
記録するための文字、古くは筆で書いた。
筆を握り書き続ければ、老人になる頃には、それなりの字を書くことができるようになるという。
字の美しさに魅入ら、練習を積めば、成人に達する頃には、美しい文字で手紙を認めることができるようになる。
筆記道具が、筆から、万年筆、鉛筆、ボールペン、ワープロ、キーボードへと替わってきた。
ワープロの文字は美しい。
だれが書いても、読みやすい。悪筆で判読困難・・・とはならない。
しかし、文字の美しさを見極める力は、確実に低下している。
同じことが、写真にも起きているのではないかと・・・危惧している。
「貴方の撮るカラー写真、薄っぺらでチャラいよね。」
それが、小生の撮るデジタル・カラー写真に対する、妻の評価。
妻には、なるべく見せないようにしている。
この日も フィルムカメラを持参していた。
妻の前で、デジタルカメラを見せたくはない。

昼ご飯を一緒に食べた後、妻と別れ、有楽町から東京駅まで散歩した。
20年ほど前、まだまじめな会社員時代、本社が有楽町にあったので、この辺りの土地勘はある。

居酒屋にも、よく出没した。

都庁が新宿に移転し、変化している。なじみの家がなくなったり、移転したり・・・
とんかつの繁は、健在。
表の道路に面するようになり、以前よりよくなっている。

尖った写真を撮りたいが・・・××の真似の域を出ていないと 妻に言われそう。

このようなテーストの写真、むかし流行った気がする。


いつとはなく、東京駅に達していた。
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だれでも、僅かな努力で、綺麗な写真が撮れるデジタルの時代。
写真の美しさや、素晴らしさを見極める力を どう訓練していけばいいのか?
妻の指す かな文字の線を 見ながら 考えてしまった。
妻は、「こんな線出せない」と(その筆使いを)絶賛するが・・・小生にはそれが分からない。
- 2016/02/27(土) 14:23:40|
- 都会の景観 Tokyo
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御殿山を散歩して撮影したもの。

逆光気味の光。
少しオーバーに露光して、陰の部分、潰れないようにした。
明るいところも、銀塩飽和していない。
使いやすい/素直なフィルムだと思う。

壁の材質感もしっかりとらえている。

もう少し、露光を増やそうかと思ったが、月をくっきり出したいので、この露光を選んだ。
ネガには、陰の部分に銀塩が残っていたので、トーンカーブで持ち上げた。
使いやすいフィルムだと思う。
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去年からミャンマー大使館、建て替え工事をしていた。
以前は、軍政に反対するミャンマーの人たちのデモが 時々この大使館の前で行われていたが、
この頃は、見なくなっている。
去年11月の総選挙で、アウンサンスーチーさん率いる党(NLD)が、圧倒的勝利を収めている。
それに間に合うよう、建て替え工事も終了。
いつの日か、アウンサンスーチーさん、また再び日本へ来ることあるだろうか。
期待したい。
- 2016/02/26(金) 18:26:12|
- 散歩
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RPX400のテスト撮影をしているとき、撮った一枚。
空をバックにしても、黒い幹をしっかりとらえることができるかのためし撮り。

その時は、何も感じなかったが、
現像し、PCに取り込んでみて、ぞくっとした。
点が三つあると、そこに顔を思い浮かべる。
そんな仕組みが刷り込まれている。
単純に見ているのわけではないだろう。
願望で見るか、偏見で見るか、洞察力で見るか、なのだろう。
Seeing is believing というが、偏見で見ることだけは、避けたい。
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本当に大切なものは見えないのだから・・・・
- 2016/02/24(水) 08:51:51|
- 樹、草、花
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こんな話は、聞いても(読んでも)ほとんどの人には無用でしょう。
小生の備忘録のようなもの。
どんなことをしたのか、忘れないため、記録しています。
(このブログそのものが備忘録)
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ようやく現像液の組成が決まってきた。
いまは、更に細かなファイン・チューニング中。
現像結果は、使い慣れたTri-Xに似ていましたが、
若干Tri-Xに比べ光のラティチュードが狭いという印象を持ちました。

開発しているのは、希釈現像液組成です。
トーンカーブの直線性が良いので、取り込みはリニアーで取り込んでも、
白から黒まで、明瞭に再現していました。
Tri-Xに比べ、スパンが少し小さいこと、ピークの切れも少し浅いことが気になるところですが、
実際の撮影では、影響ないでしょう。
60分現像すると、少しスパンは改善します。
現像時間は、20℃なら 40分から60分で有れば、ほぼ同質の写真を得ることができるでしょう。
希釈せず現像したら4分から6分で現像をストップ。攪拌むらを出さないよう、つききりで作業しなければなりません。
希釈することで、現像むらの危険は減り、40分から60分の間で、現像ストップすればいい、となると ぼけ老人でも現像を失敗することはない。暇な時間はたっぷりとある。

早春の良く晴れた日の午後、空に合わせて露光。空に銀塩のザラツキがでた。
それほど、目障りでもない。

同じ場所を、1月の初め散歩している。この時使用したフィルムは Retro80S。
冬の日は、すぐに傾く。日差しは、雲に隠れがち。一絞りほど多めに露光を設定し撮影、ネガをPCに取り込むとき、レベルを調整し明るい部分をカットした。

樹の先端を拡大し比較してみた。画面は、ピクセル等倍になっています。
Retro80Sのフィルム、銀粒子細かく、目立ちません。

写真は「光画」、光の当たり具合で 写真の出来/印象が違います。RPX400には不利な光の状態。
陰になった道路の質感、光が当たった道路の質感、共によく出ていると思います。

1月初め、Retro80Sで撮影したときは、このフィルムの特性にマッチした光の状態になっていました。
明るい所から、暗いところまで、余すことなく銀塩に記録されている。それを、全部使い画像を調整。
人の配置も、よかったと思います。

背景の家を切り出し、比較してみました。
等倍まで拡大して紙に焼たり、あるいはプリントすることはありません。
4つ切り程度なら、RPX400で撮影しても、粒子は目立ちません。恐らく半切までOKでしょう。
でも、印象の異なった写真になるでしょう。
その差は、レンズではなく、使用したフィルムです。
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1960年代くらい前までは、レンズによる差は、素人にも分かるくらいでした。
しかし、それも高級なレンズと大衆向けの安いレンズを比較したとき。
有名なメーカーの、高級なレンズは・・・戦前から素晴らしいものがあった。
RPX400で使用したのは、一世を風靡したライカのズミクロンレンズ。
朝日カメラのテスト記事では中心部の解像度が250本/mmあったと絶賛されたレンズです。
当時、Tri-xフィルムの解像度が100本/mm程度しかないのに、必要か?と思ったことがありました。
NeopanFフィルムで160本/mmが出せたか?
国産カメラメーカーのフラグシップ機用レンズも、中心部の最高解像度は200本/mmには届いていたので、
レンズに関して、あれがいい、これは駄目というレベルでは、もはやないと思う。
安くて有名だった・・・しかも良く写るペトリV6は、f:5.6での中心最高解像度は224本/mmと記載されています。
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レンズより、フィルム。
デジタルなら レンズより、撮像素子のほうが重要。
デジタル写真で 画質を決めているのは、
撮像素子のでき。
CMOSか、CCDか、フォビオンを選ぶか。
それに、撮像素子からデータを呼び出し、画像化するソフトウエァーの良し悪し
この2点だろう。
レンズは すでに どのメーカーのレンズも優秀だと思う。
フィルムを選択するよう撮像素子を交換できるデジカメはできないだろうか?
お気に入りの撮影ソフトをデジカメにインストールして使うこと、できるようにはならないか?
そんな未来予想をしています。
- 2016/02/23(火) 12:11:35|
- 写真の技法
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RPX400の現像は、今まで使っている現像液でも、満足する結果/ネガは得られたが、
現像時間がかかり過ぎ、実際的でなかった。
そこで、一から現像液を調整することにし、
テストピースを使い現像実験を行った。
42枚のテストピースから、現像液組成と現像条件を割り出した。
この辺りは、化学を専攻した者の得意分野です。
早速、フィルムを詰めテスト撮影。
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テストピースを現像しているときから、階調性の直線性が良いフィルムだと感じていました。
見たように銀塩濃度が出るフィルムです。
ただし、その分、光のラティチュードは狭く、暗い部分はスパッとなくなる、TRI-Xに似たフィルムではないかと想像していました。

ネガをPCに取り込みデジタル化するとき、Retro400Sフィルムでは、暗い部分にも銀塩画像が残っているので、トーンカーブで暗い部分を持ち上げるよう設定し、ネガを取り込むのですが、このフィルムはその細工の必要はなく、リニアー(直線)で取り込むのが良いようです。
印画紙に焼くなら、使いやすいフィルムでしょう。
使ったカメラはコシナのBessaR ライカのスクリュウマウント(日本ではLマウントと呼んでいる。)レンズが付きます。
今回は1955年製のズミクロン50mm F:2レンズ(沈胴)を付けてテスト撮影しました。
(そういえば、コシナ このBessaRシリーズのフィルムカメラ 生産を止めたそうです。販売台数が少なくなり、生産を維持できないとか・・・・BessaR2A 購入しておけばよかったかなぁ。BessaR2Sは購入しましたが。)
内蔵露光計がついているので、露光ミスは減ります。しかし、小生と見解が違うことはいつものこと。
いつも一絞りほど判断は異なります。
これは一絞りオーバーで露光。(露光計の指示はf:8/500秒)

内蔵露光計と小生の経験値、珍しく一致しました。
しかし、結果は・・・・もう一絞り分 光を入れたほうが良かったかも。
空の部分に銀塩のざらつきが出ています。

露光計の指示はf:5.6/500秒、小生は社務所の前に立つ女性の姿まで出したかったのでf:4/500秒を選んだ。
女性の後姿を暗がりから浮き出すため、トーンカーブを調整したが、これが限界。
それ以上すると左側の絵馬や、クジ、庭石の調子が崩れる。
露光計の指示に従いシャッターを切り、右の部分はスパッと黒くすべきだったのかもしれない。
しかし、印画紙に焼き付けるなら、右の部分を覆い焼き、庭石辺りをすこし焼きこんで調整すれば、きれいなトーンの写真になると思う。

陽の光の届かないところでは、露光ミスを犯しやすい。懸命に過去の経験を呼び起こし、露光を決めエィ・ヤァと撮影する。それでも、それほど多く失敗はしない。
だが、露光計があれば、素直に従う。
f:4/30秒の指示。
地下鉄のプラットフォームの露光が f:5.6~f:4/30秒という記憶がある。
そんなものかなぁと納得してシャッターを切った。
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RPX400フィルム 素直な使いやすいフィルムです。
粒子も細かいし、あまり目立ちません。
でも、個性的ではない。
フィルムカメラで遊ぶなら、使いこなすのが難しいフィルムのほうが、面白いのかも。
まじめに写真を撮るならお勧めのフィルム。
Rolleiブランドのフィルム、昔なかった気がする。
Rolleiがフィルムを作るとは思えない。
Retroはアグファ社のフィルムだろう。RPXはどこの会社が製造?
同じブランド名ながら RPXとRetroでは、性質が異なる描写をする。
2つのフィルムを使い分けたら、表現の幅は広くなる。
しばらくは、この二つのシリーズのフィルムを使ってみようと思う。
RPX100も試す必要がありそうだ。
- 2016/02/22(月) 12:44:31|
- 写真の技法
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Retro400Sのフィルムの限界を探るため、わざと露光オーバーで撮影したコマを入れてみた。

3絞り以上露光オーバーだろう。
一緒に撮ったコマは、粒子の荒れもなく、綺麗な(小生好みの)階調性が豊かなネガになっていた。

これも3絞りオーバー。ネガは黒くなり、画像がようやく判別できる程度。
エプソンのスキャナーでネガを読み取ろうとしたが、自動では黒く感光した部分を画像とは認識せず、取り込んでくれない。
マニュアル操作で、画像をPCに取り込んだ。
印画紙に焼き付けるとしたら、かなりの時間、露光を掛けないと駄目だろう。
銀粒子がでて ザラとした感じにはなったが・・・ Retro400Sの銀粒子、素直過ぎる/おとなしい気がする。
もっとザラッと「尖った」感じが欲しい。
Retro400Sフィルム、まだ増感して使ったことない。
増感使用も、面白いかもしれない。
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フィルムの表現に、「荒れ」がある。
これは、1960年代から70年代、日本発の写真表現法だと思う。
その先頭に居たのは、東松照明、中平卓馬、森山大道。
・・・・その後に更に若手の写真家が続く。
アレ、ボケ、ブレは それまでの写真では、タブーだった。
その、タブーや権威に対するアンチテーゼ/反抗。
そこから新しい表現は生まれる。
この頃の写真が面白くないのは、
写真家に、タブーや権威に対する 反逆心が 薄れてきたからかも しれない。
小さくまとまり、ちょっと小洒落た写真ばかりとっている。
そんなのは、アマチュアに任せればいい。
東松照明、中平卓馬はすでにいない、
森山大道もクーデルカもサルガドも、歳をとった。
次の時代を表現する写真家・・・出てきてほしいものだ。
出てきたか? 見過ごしているだけか?
- 2016/02/20(土) 17:06:28|
- 写真の技法
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近くを散歩して撮った一枚。

三ツ木通りや三木小学校という名前はあるが、町名には残っていない。
この辺りを、西品川2丁目と呼ぶと、ちょっと無味乾燥、土地の記憶が失われていく感じがする。
それをとどめるためにも・・・せっせと撮影。
このトーン、デジタルではまだ出せないだろう・・・と思っています。
Retro400Sフィルムだから 出せたトーンだと思います。
TRI-Xでもこうは撮れない。
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探したらもう一枚、三ツ木で撮った写真がありました。

1月初めに撮影したもの。
同じ50mmレンズでも これはNikon Fで撮ったもの。
フィルムは Retro80Sを使用。
粒子が細かく、大きく伸ばしても粒状性は目立たない。階調性も豊かです。
白飽和はしていません。暗部のディテールまで出ています。
とはいっても、PCのモニターで見る限り、わからないでしょう。
むしろ、デジタルだと、壁の表面は滑らかなり、
暗い部分に目立つ銀粒子のざらざらした粒状感はなくなり、
すっきりとした写真になるかもしれません。
モノトーンフィルム、フィルムがカラーに替わっても 生き残りました。
意外としぶとい。
デジタルになっても・・・生き残ることを 期待しています。
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「三ツ木」では どこ?それ と見向きもされないのか、大崎の名前が添えてあります。
西大井の区界のビルに 大田区・山王の地名を拝借し、山王××ビルと名を付けるようなものでしょうか。
- 2016/02/18(木) 11:06:44|
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写真を整理していたら、一枚の画像を発見した。
こういうモノに興味を惹かれ、フレーミングするなんて・・・
知らずして森山大道の影響を受けているのだと思う。

ただし、大道風な白と黒の対比の美しさは出せない。
4号あるいは5号の硬調な印画紙に焼き付けるのだろうが・・・
フィルムのネガからデジタル化した画像では、
コントラストを上げても白黒の対比の美しい画像にはならない。
あげたくない部分の調子まで影響を受け、美しくならない。
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デジタルで撮影したらどうなるだろう?
久しぶりにデジタルカメラを持ち、撮影場所へ行き、撮影してみた。

レンズはフルサイズ換算で24mm、フィルムカメラと同じ画角。
モードはハイコントラスト・白黒(HCBW)にして撮影。このモードだとデータは8ビット。コントラストを上げるようにトーンカーブをいじると、データーは失われ、櫛の抜けたような階調性に、画像は劣化する。
白黒の対比の美しさより、薄っぺらさを感じてしまう。

モードをPにして16ビットカラーで撮影。色の彩度を落とし、モノトーンにし、16ビットで画像を処理。最後に白黒の8ビットに変換した。
大分よくなった。
階調性に関してなら、まだフィルムのほうが良い。
しかし、階調性がいいから、写真が良いというわけでもない。
慣れの問題もある。
デジタル画像のほうがインパクトあり、良いと評価する人もいるだろう。
デジタル技術の進歩はすごい。
切れのいいデジタル・モノトーン写真を 展示会でも見るようになっている。
フィルムとデジタルその差は少ない。その差も、些細なことかもしれない。
まだ、デジタルには伸びひろはある。
フィルムにこだわるのは、何だろうと 考えざるを得ない。
- 2016/02/17(水) 09:23:56|
- 写真の技法
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もし、Tri-Xの値上がりが急激でなかったら、恐らく今も、Tri-Xを使い続けていただろう。
使い慣れたフィルムを離れるのは、それなりに不安もある。
Tri-X,長巻100フィート缶の値上がりは、信じがたいくらい高かった。
それが、背中を押してくれた。
今後、白黒フィルムが安定的に供給される保証はない。
どんなフィルムでも、使いこなせるようにしよう。
しかし、テストしてみると、なかなか面白い。
違った表現ができる気がしてきた。表現の幅が広がったということだろう。
Retro80Sのフィルムも、Tri-Xとは違った写りをする。

白金の自然教育園を散歩して撮ったもの。

ちょっと現実離れした写真になった。
小生の影、いつもながらゴーストのようで不気味です。
このフィルムの特性でしょう。
Tri-Xではこうは写せません。
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今、Rollei RPX400フィルムを使いこなそうと、現像実験をしています。
3月になれば、そのフィルムで撮影した写真が、ブログに載ることになるでしょう。
- 2016/02/15(月) 17:57:57|
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天王洲アイルは、散歩コースに入っているが、この頃は歩いていない。
久しぶりに歩いてみた。

また、少し変化している。
お相撲さんがいるとは思わなかった。

運河の遊歩道も大分整備されてきた。

洒落た雰囲気。
春になったら、賑わうだろう。

Retro400Sフィルムに替えてから、このようなトーンに写真は仕上がる。
・・・ もう少し柔らかいトーンに変えたい気もする。
もう少し軟調の現像液を試してみるか・・・?
Tri-X長巻100フィート缶の値段が高くなりすぎ、
他メーカーのフィルムに切り変えようと、いろいろ試していますが・・・
アグファのフィルムは、その中でも別格、別次元のフィルムのように思えてきた。
戸惑っています。
でも、面白い。
- 2016/02/13(土) 18:35:24|
- 都会の景観 Tokyo
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山の手線では、池袋から鶯谷の間を歩いた経験は少ない。
久しぶりの地域、フィルムを撮りきるまで 歩いてみようとおもった。

アグファの製造する Retro400S、Retro80S それに赤外400Sのフィルム、感光乳剤が他のメーカーの物とかなり違っているようだ。
フィルムのベースはポリエステル樹脂。伝統的な酢酸セルローズではない。
乳剤に使うゼラチンに、どのようなケミカル処理をしているのか?
ポリエステルフィルムにコーテングするなんて、すごいものだ。
乳剤層の厚みは薄い、解像度は高いと期待できる。それでもISO:400の高感度。
フィルムの銀含有量も少ないようだが、ネガ濃度は出ている。
もともとはドイツ・バイエルの関連会社、化学技術には抜きんでたものがある。
その分、使い慣れないので、戸惑っている。現像特性がかなり異質。
Tri-X、Kentmere400、Formapan400と トーンの調子が異なっている。
明るいところより、暗い部分の描写力に特徴があるようだ。
まだ、このフィルムの特性をつかみきれない。
しばらくは、このフィルムと格闘することになるだろう。
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バカチョンカメラ、逆光に露光を読み間違えている。小生なら一絞り開けて露光するところ。
Tri-Xなら陰の部分、全て黒く潰れるところだが、Retro400S、陰の部分にも階調性は残っていた。

道の反射光にカメラは反応。二絞りくらいアンダーの露光だろう。
普段ならこのようには撮らない。
これも面白いと思うが、
以前 この構図の写真、どこかで見たことがあるような気もする。
誰だろう?高名な写真家の影響を受けているようです。

50mmの画角くらいにトリミングしています。あと一歩出たかったが、そうすると猫は逃げていたでしょう。

池袋-大塚間、面白い。思わずパチパチ、シャッターを切っていました。
ここまでで、あらかたのフィルムを使い切っていました。
巣鴨まで歩いたのですが・・・
大塚-巣鴨は 3コマだけでした。
池袋から鶯谷の区間、今年は 重点にして散歩してみるつもりです。
- 2016/02/11(木) 08:49:24|
- 散歩
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池袋の東京芸術劇場で
「森山大道写真展」があるというので出掛けた。

手にしたのは、Minolta Hi-Matic F バカチョンカメラ。
絞りもシャッター速度もカメラにお任せ。
絞リングも、シャッター速度を変えるダイアルもついていない。
あなたは距離を合わせ(広角レンズなので5mくらいにしておけば、大体ピントは合っている。)シャッターを押すだけ。
小さく軽量なのがいい。フィルムは Rollei Retro400Sを詰めた。
写真展は5階のギャラリーで開催されている。

期待外れだった。
ただし新しい流れなのだろう。
技術の進歩、写真を絵画並みの大きさに拡大できるようになっている。
写真も、絵画などと同じ芸術品扱いされることを 求めているのかもしれない。
それが、撮影者・森山大道の望む方向なのだろうか?
三つの部門に分けている。
「光と影」 過去の作品
一昨年吉祥寺で開催された展覧館より、明らかに質が低い。もっといい作品を期待していた。(観覧料ずっと高額)
黒い外車、キャベツ・・・これは、東京写真美術館に展示されたもののほうがいい。
「網点の世界」
過去に雑誌等に発表された作品から、大きなシルクスクリーン原版をつくり、100cm×150cmくらいのキャンバス(布)に黒の油性インクで印刷されたものが飾られていた。
4つ切り、半切程度までなら 家の壁に飾ることもできるが、1m×1.5mの大きさはでは、大きな邸宅、美術館でしか飾れないだろう。 この作品、美術(芸術)作品を志向しているのだろうと考えざるをえない。
数メートル離れて見ると、確かに森山大道の作品である。
でも、違和感を感じた。これが森山大道の求める写真だろうか?
「通過者の視点」
カラー作品。大道風なのだろうが、面白くもない。
写真を学ぶ学生に、森山大道に似せてカラーで撮ったらどうなるか
街を歩かせて 試させたら、似たものができるだろう。
通過者としての森山大道の視点は、写真を専攻する学生の視点の中に埋没してしまうのではないだろうか?
氏の視点も、ぎりぎりの限界まで進んだということか?
そういえば、アンセルアダムスのカラー写真も、あまり上手とは言えなかった。
モノトーンでは、他の追従を許さない美しさがあったのだが。
少々落胆して、会場を後にした。

折角 池袋まで来たのだから、ぶらぶら歩き 街をスナップして帰ることにした。

鳩が頭上をかすめた。咄嗟にシャッターを切る。
普段使う Nikon SPやContaxⅡaでは対応できないだろう。
距離も5mにしておけば、ほぼパンフォーカス、合わせる必要もない。
ただし、露光計 空の明るさに作動したのか、露光不足のネガになっていた。
銀粒子のでた「荒れた」写真、森山大道風と・・・言えなくもない。
大塚駅の方角を目指し 歩いていた。
- 2016/02/09(火) 14:34:18|
- 散歩
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文庫の森に彷徨(さまよ)い、そこで見たもの・・・・
大したものではありません。
ごく普通の景色です。
ただ散歩し、見て、感じて、そして撮った映像です。

しかし、どこか奇妙。


ウッドデッキだろうか?
あの上に立ち眺めたら、如何なる光景が広がっているのだろう?
そんな想像をしていた。
- 2016/02/08(月) 11:02:49|
- 映し出された世界
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八つ手、葉の綺麗な植物でもない。
花に、人の眼を惹く美しさを持っているわけでもない。
撮ったとしても脇役、たまたま そこにあったに過ぎないかもしれません。
綺麗な花や、壮大で美しい風景を撮る人は多いが、
八つ手を主役(テーマ)に撮影する人は少ないだろう。
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「美しいものを撮ったから、写真が美しいわけではない。」
その言葉が、心の奥で棘のように引っかかっている。
八つ手を撮ってみようと思った。

戸越公園駅近くを散歩して見つけた八つ手。
地味なだけに フレーミングが難しい。
滑らかに黒く光る八つ手の葉も、白く輝いた葉も、一眼レフのファインダーでは、その差が判然としない。
結果は、フィルムを撮りきり、現像し、ネガをチェックして初めてわかること。
意外に難しい。何回か、失敗しないと駄目だろう。
コツを掴めるようになるまで撮ってみようと思った。

滑らかに黒く光る葉を追うべきか、迷うところ。

まだまだ、撮りようはある。
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「尖った」八つ手と、
「実はこんなに綺麗だ」という八つ手、撮ってみたいものです。
これも今年のテーマ。
ジャンル「八つ手」を作りました。
- 2016/02/06(土) 22:10:16|
- 八つ手
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六角形より円形のゴーストを捕まえたい。
それなら、絞り羽根は円形の古いレンズがいい。
1月13日 林試の森公園で撮影したカットに、円形のゴーストがあった。
利用しない手はない。
そんな意識が働いていたのか、
逆光で撮影するとき、カメラに入る光に無頓着になっていた。
ゴースト 入ってもいいではないか?

北品川から天王洲アイルを散歩して、2つ捕まえることができました。

咄嗟のスナップのほうが、うまくいくみたいです。
- 2016/02/05(金) 08:45:32|
- 写真の技法
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昔のレンズは、コーテングも良くない。ハレーションやゴーストが出やすい。
特に悪いのは、一面に光が入り、コントラストの低い写真になったときだろう。
極力 それを避けようと、注意してフレーミングしていた。
ゴーストの入った写真を見せると、酷評されたものだ。写真になっていないと。
しかし、この頃はレンズのコーテング技術が向上し、内面反射も抑えられてきたので、
以前ほど、ゴーストやハレーションを嫌うことは なくなったようだ。
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ゴーストの出た写真、撮りたくはないが、それでも、以前ほど神経質にはなっていない。

一眼レフのカメラなら、ファインダーで ある程度は確認できる。
レンズを振り、ハレーション、ゴーストが出ないようにするが・・・
ここまで ゴーストが発生しているとは思わなかった。
男性の後姿を追うように出ている。
面白い。
これも偶然の写真表現だろう。

レンジファインダーのカメラでは、ファインダーを覗いても、ゴースト、ハレーションの確認は無理。
現像してみて、初めてわかる。
小生の使用する古いF:1.5の明るいゾナーレンズは、夜の撮影で絞を開けると、点光源(たとえば街路灯)の光に大きなリング状のゴーストを出しやすい。
絞った状態で こんなゴーストが出たの初めて。
ベンチに腰かける人影でも写っていたら、最高だろう。

このゴースト、ファインダーで覗く限り 確認できなかった。
ゴーストも 上手に使えば、写真表現の一つ、とおおらかに考えよう。
- 2016/02/03(水) 09:56:05|
- 写真の技法
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この頃 デジタル・モノトーンに心が惹かれている。
デジタルカラー画像をレタッチソフトでモノトーンに変換した写真、
ライカ・モノクロームのように専用機で撮影された写真、
いずれも、はっとする美しさがある。
銀塩フィルムの頃、滑らかで高精細な美しい写真を如何に作るかが 腕の見せ所、
微粒子現像法などが、カメラ雑誌の特集になっていた。
技術の進歩はすごい、デジタルモノトーンはその回答を出している。
35mmフィルムより、画像は高精細になった。しかも、滑らか。
50年前のTri-Xフィルムは、フィルム銀粒子の大きさから、800万画素程度、
今は少し乳剤が良くなったが、それでも、1200万画素程度だろう。
フィルムは大きく伸ばすと、銀粒子が出てくる。滑らかとは言えない。
一本の線は、銀粒子の揺らぎがあり綺麗な直線としては記録できない。
しかし、デジタルなら可能。遠くのビルの窓枠の直線、鋭い直線として記録できている。
ビルのタイルは、銀塩フィルムだと、銀粒子が残り、汚す。
デジタルカメラでは、カメラ内のコンピューターが、画素間を補完し、滑らかな画像に仕立ててくれる。
わざわざ フィルムで撮る必要はないだろうに・・・と思える。
フィルムで撮ることに意義を見出すとしたら、デジタルに浸食された表現部分は潔く渡し、
デジタルでは表現できない分野に活路を見出すべきと思うが、
それが、難しい。
いままだ デジタルが追いついていないのは、光の強弱の範囲が(ラティチュード)銀塩写真に比べ狭いことだろう。
しかし、この分野も、やがてデジタル技術の進歩で銀塩を超えていくのでしょうね。
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五反田を散歩して撮った写真。

デジタルで、白飽和させないよう露光すれば、暗い部分は黒く潰れるものの「ざらつき」や「粒状感」はなく滑らか、コントラストの効いたすっきりした写真になる。
明るい部分が少なく、白飽和を無視できる場合は、露光を少しオーバーにすれば、暗い部分のディテールは、はっきりと出てくる。
いずれであれ、滑らかで綺麗な写真になるだろう。
(銀粒子のざらつきがない・・・これは、写真を綺麗に見せるコツだった。)
銀塩モノトーンでは、それができない
銀塩フィルムは少々露光オーバーでも、白飽和はしない。
それを利用し、多めに露光し、暗い部分のディテールは、覆い焼きすれば、出すことはできるが、
漆黒の黒い部分に、銀塩の粒子が浮かび、汚す。
フィルムスキャナーでネガ画像を取り込み、暗い部分を、トーンカーブで持ち上げ、ディテールを出してみたが、やはり、黒い部分に銀粒子が残り、汚していた。

フィルムのもつ階調性の豊かさは、時としてメリハリのない、眠い写真になってしまう。
小生も、時には、昔風の階調性の豊かな写真を撮ります。
明るい白から漆黒の黒までながらかで豊かな階調が続くよう トーンカーブを調整しました。
これ以上暗い部分を持ち上げると、銀粒子が現れ汚くなるので、出ない限界でとどめています。
この豊かな階調性は、デジタルでは無理だろう・・・と思っていますが、すぐに追いつかれ逆転されてしまうかもしれませんね。
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ライカ・モノクロームで驚いたのは、空の描写に銀塩独特の粒状性があったこと。
ソフト処理も銀塩ライクに変換できるようになっていたのですねぇ。
昨日の、目黒不動の写真。2枚目の写真は「アレ、ブレ、ボケ」のうち、荒れ(アレ)を意識して撮影。
1970年代の森山大道風、ハイコントラスト写真を真似てみました。
一種の練習です。
あの時代、カメラに触った人なら・・・・誰もが一度は真似てみたくなったのでは?
豊かな階調性や粒状感を抑えた滑らかで高精細を求める旧来の写真に対する反発があったように思う。
小生は、その時手を出していません。
今頃になって、真似てみたくなっています。
- 2016/02/01(月) 13:01:06|
- 散歩
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