昨日(4月26日)の日曜日は、統一地方選挙の投票日、品川区でも区議選が行われてた。
投票してから、筍狩り(正確には、筍の撮影)でもしようと、家をでた。
暖かな一日、太陽の陽ざしがまぶしい。

投票所は、地区の小学校。・・・しかし、小生この小学校の卒業生ではない。
創立93周年だというから、父が小学生に上がる頃には、この小学校すでにあったはず。
しかし、父は下神明近くの小学校へ行っている。
小生の娘は戸越公園の小学校、息子は母の意向が優先し、小生の通った小学校となった。
どれも、品川区立の小学校である。
どうしてこうなったのか? よくわからないが・・・教育熱心だった祖父の意志が伝わっていたのかもしれない。
5月の鯉のぼりが、風に揺れ泳いでいた。大崎にできたタワーマンション、オフィスビルが見える。
近づくと威圧感がある。
大崎で一番良い眺めは、あのタワーマンションだろう。
あそこに登れば、タワーマンションが見えないから・・・古いジョークです。

投票を済ませ、大崎のオフィスビルへ。 NEX-3に純正の広角レンズがついていると・・・つい盗撮まがいのスナップをしてしまう。顔は小さくしか写らない・・・人の所作を記録するだけならOKだろうと・・・勝手な言い訳をしています。

目黒川へ出ると、個性的な駐輪を発見。おそらく、ここは駐輪禁止だろうが・・・日曜日だし、文句言う人もいないだろう。面白いと一枚撮影。
目黒川沿いの八重桜は終わり、今、ハナミヅキの花が美しい。16mmの広角レンズでは・・・切り取りようがないなぁ・・と撮影をあきらめる。(3カットほど撮ったが、感心しない出来に、没にしました。)

お目当ての竹林へ。3坪くらいの小さな竹林です。地面から顔を覗かせたばかりの筍を探して撮影。候補は3本あったが、太陽の光と、背景がうまくかみ合わない。今日はこんなものか・・・とそのうちの一つに注目しフレーミングした。これでも、内蔵の小さなストロボを強制発光させています。撮りようもなく、撮影はすぐに終了。再び目黒川沿いを散歩する。

ツツジの花も咲きだしています。
日曜の午後、タワーマンションの住人でしょう、赤ん坊と散歩を楽しんでいます。
目黒川沿い、再開発され、綺麗に整備されてきました。至る所に花が咲いています。住むにはいい場所かなぁと思えど・・・買い物はどうするのだろう。大きなスーパーはあるけど、毎日毎日、同じスーパーで、食材を選ぶとなると・・・楽しくないだろうと、勝手な心配をしていました。 タワーマンションの住民になれるはずもないし・・・

NEX-3は、ああいいなぁと思うと、躊躇なく勝手にフレーミングし、シャッターを切てしまうカメラです。(いいわけです)

目黒川を離れ、大崎ニューシティのビルに上ると、アドバルーンが空に浮かんでいた。
珍しい。小さい頃は、五反田の白木屋デパート、大井の東急デパートの屋上から、アドバルーンがが何本も上がっていたことを思い出す。近くに行って、大きく撮ろうと・・・・アドバルーンめがけて足を進める。

近づくと、ビルの影に隠れてしまう。

裏に回るが、近づけない。
空の白い点は三日月です。街路灯とアドバルーン、それに本来は丸いはずの月、3つを意識してフレーミング。広角レンズでは・・・こんな構図が精一杯。
空から始まり、空で終わった散歩でした。
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- 2015/04/27(月) 20:07:32|
- 散歩
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大崎駅の新たな再開発地点を歩いていた。
カメラは 軽いMinolta Hi-Matic Fを持つことが多くなった。
軽く小さいのはいい。
記憶を記録する器具としてカメラを使うなら、ハーフサイズのオリンパスペンでもいいなぁと思う。
中古カメラ店で探してみるかという気になっている。

Minolta Hi-Matic F 露光計が内蔵されていてプログラムオートになっている。絞りとシャッター速度はカメラにお任せ、加減はできないが、なかなか賢い(当たり前か)。暗いところだと、絞は開放f:2.7になる。そうなると隅のほうが流れ、高級?なニコン、ツアイスのゾナーレンズとの差が出るが、明るい場面では絞りが利き、シャープな画像、高級レンズと比べても遜色ない。

写真はカメラで撮るが、評価は紙に焼いた(プリントした)写真で決まる。
撮った人が王様か、社長か、プロのカメラマンか、子供か、女性か、老人か、撮ったカメラが、ニコンか、キャノンか、ライカか、Minolta Hi-Matic Fかで 決まるものでもないだろう。

ある日散歩したら、大崎の新たな再開発スポットに出てしまった。
カメラを向け、撮影。
40年後、もしかすると、息子がこの写真を書棚の隅に発見、興味を持ちこの場所に立っているかも・・・・

ここは、自動車教習所だった。
大きなタワーマンションができるようだ。一階には飲食店やスーパーマーケットが入るのだろう。
そしたら、一度、家族で食事してもいいなぁと思う。
- 2015/04/26(日) 10:55:42|
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嘗ては、大崎から目黒にかけて竹林が多く、とごえ(戸越)はタケノコ村とも呼ばれていたという。
60年近く前、小学校の社会科の授業で聞いた話だが、「タケノコ村」という先生の声が、不思議と耳の奥に残っている。
確かにその頃は斜面に竹林がところどころ生えていた。
しかし、今は全て住宅になっている。
先日、夕食にたけのこご飯が出てきた。
季節になったなぁ。
カメラを持って、筍の撮影に出かけていた。
大崎の公園に筍を発見したが、顔をのぞかせた段階で、まだ写真を撮るには早い。
目黒川をさかのぼり、五反田で筍を探したが・・・コンクリートで固められた町になっていた。

そういえば、石川光陽さんの写真に、五反田、目黒、池上など、池上線、目蒲線沿線の写真があったことを思い出す。
この場所を撮っていたと・・・一枚撮影。

家に帰り、石川光陽さんの写真を探す。
昭和11年の撮影。使用しているのはライカDⅢだから、エルマー50mm F:3.5だろう。

翌日、レンズを50mmに換えて散歩。光陽さんが立ったであろう場所を探し撮影してみた。
撮影場所、もう少し前かなぁ。
昭和30年頃、ここを母に連れられて歩いたことがある。
山手線の内側に白木屋デパート(現在は東急)があり、母はそこで買い物をし、小生をつれて帰宅するところだった。
今は大きなビルになっているが、角に中華まんじゅうを蒸かして販売する店があった。(光陽さんの写真で岡島洋装店に当たると思う) セイロ(蒸篭)から立ち上る水蒸気の白さがまぶしかった。欲しかったが、残念ながら買ってくれなかった。
昭和11年の光陽さんの写真と、平成27年のこの写真の間に、夥しいほどの写真があり、そのうちの一枚に蒸篭から白い蒸気をたち登らせる、あの店の写真もあるのだろう。
写真は現実のコピーに過ぎないが、立派な記録だと思う。
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筍の写真は・・・いま撮影中です。
- 2015/04/23(木) 11:47:22|
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約3週間後、再び西大井近辺を散歩した。
カメラは Sony NEX-3を使っている。
レンズは純正E16mm F:2.8。 ピントは自動で合わせてくれ(今では、当たり前か)て、露光も自動。Minolta Hi-Matic F より撮影は簡単、30cmまで近づいてもオートでピントを合わせてくれる。Hi-Maticは80cmだから、かなり使い勝手がいい。
レンズはフルサイズ換算24mmの・・・小生にとっては超広角。
軽いのがいい。散歩ならコンデジでもいいのだが・・・彩游の定例会に出すとなると、見劣りするので、NEX-3を使っている。

朋優学園の対面にある広告看板、替わっていた。新学期も始まり、もうその必要はなくなったのだろう。
替わりに日テレの新番組の宣伝になっていた。これ、高校生向きの番組なのかなぁ、と思う。(小生はTVあまり観ません)

桜は葉桜になっていた。

超広角レンズだと、こんなアングルを試したくなる。
この道をまっすぐ歩いていくと、JR西大井の駅に行く。
ニコンの工場でも見てみるかと、足を進めた。

JR西大井近くの線路に菜の花を発見。面白いと撮ろうとしたが・・・撮りようありませんね。

西大井駅まで150m位の地点です。

新幹線の列車が通るのを待って、それを画面に入れるべきなのでしょうが・・・・その5分が待てない。
しかしすごい。手を伸ばし、カメラを30cm位に近づけて、シャッターを押せば撮れてしまう。
機械が良くなった、「機械に撮って貰っています」と、妻には告げざるを得ない。
散歩は健康維持、それにはカメラが一番でしょう。
- 2015/04/20(月) 19:19:53|
- 散歩
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3月後半 Minolta Hi-Matic を手に西大井近辺を散歩していた。

左が大田区、右が品川区。この道が大田区と品川区の区界になっている。
この道を少し進むと、第二京浜国道にぶつかる。

大田区側に、面白い看板が・・・対面の品川区側に朋優学院高校がある。

校庭は工事中。もうすぐ新学期が始まる。桜の蕾が大きく膨らみだした。

横に回る。
学校の通用門らしい。
看板の絵といい、シャッターにかかれた絵といい、ウエット(遊び心)があっていいなぁと思う。
校長先生の人柄なのでしょうね。
- 2015/04/19(日) 10:39:21|
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ANAのカレンダーを見ていたら、4月は吉野の桜だった。
綺麗に撮れている、さすが航空会社のカレンダーだと見とれる。
いいなぁ、行ってみたいと思う。
誰が撮ったのだろう? 作者を探すが、カメラマンの名前は一切書かれていない。
そんな、姿を見て、妻が、
「綺麗な場所に行って、機械で作るのだもの、誰が撮っても同じ、綺麗写真になる。」と辛辣なことを云う。
隣の部屋の壁には、銀行のカレンダーが掛けてあった。
絵画の複製だった。
そこには下に小さく画家の名前が記されていた。
この違いなのだなぁと思う。
その人しか撮れない写真でなければ、作者名は不問(関係ない)となる。
たとえ美しい写真でも・・・・誰が撮っても同じとみなされたら、軽んじられる。
レッスン・プロより、トーナメント・プロのほうが、尊敬されるよなぁ・・・と思う。
プロでなくても、できれば美しいだけの写真より、今までになかった表現で写真を撮ってみたいと思う。
菜の花を撮っていた。

撮っては液晶画面で出来栄えを確認する。背景とのバランス、発色、ピント、構図・・・簡単に作り込んでいける。
「機械で撮るのだもの、誰が撮っても同じ」と妻に言われてしまいそうだ。
ものの5分のしないうちに、撮影は完了した。
それなりに撮れているが、誰もが撮りそうな写真でもある。新しい視点はない。
不愉快な写真ではないが、心にも残らないだろう。

これは、汚い写真。不気味な感じがする。不愉快になる人も出てくるだろう。
菜の花の群生を撮影。
カラー・デジタルで撮ったら、黄色いお花畑の「綺麗」な写真を撮ることもできよう。
でも、アマチュアで撮っているのだ、誰に気兼ねする?
レッスンプロになれるはずもない。
ならば、綺麗な写真より、物議を醸すような写真を撮っていったほうが面白かろうと、思っている。
- 2015/04/17(金) 22:56:31|
- 読み解く写真、心に残る写真を・・・
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慌ただしく桜の季節は通り過ぎて行った。
今更、桜を撮る? もう撮り尽くしている。
新しいアングル、新しい表現法の発見・・・それもないなぁ。
撮らないでおこうと思いながら、
結局は夥しいほどの桜の写真が残っていた。
その写真を、今整理中。
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年年歳歳花相似

また咲いたかと、紋様風に切り取っていた。

去年は、地面に散った花弁を撮っていた。今年は満開を記録する。

首都高の道路下、毎年美しい花を咲かせるが、ここで花見をする人はいない。
時たま、人が過ぎていくだけ。
歳歳年年人不同
人、同じからずだもの。そちらのほうに心は惹かれる。
花見に訪れた人を、たくさんスナップしていた。・・・・

人がフレーミングに入ると・・・なぜか縦位置で撮影。

一眼レフカメラで、秒撮するのは・・・難しい。しかし、ここでも縦位置撮影していた。
フォトジェニックなお嬢さん。
外国語を操っていた。来日記念の撮影中のようでした。Visit Japan 日本の春を充分楽しんでください。

この手の写真・・・たくさん撮ってしまった。
人、同じからず。
- 2015/04/16(木) 10:21:40|
- 桜
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今思い返しても、文系の科目、点数悪かったなぁと思う。
言葉を正確に覚えられない。
イメージでしか記憶に残っていかない。
下線の部分は、何を語っているのでしょう?などの設問には、幾通りものイメージが交差し、多くの場合、設問者の意図と違った回答を書いてしまい、×の評価を受ける。
質問者の恣意が入らない理系の科目は、エビデンスさえ抑えておけば、ガリレオの心境になれる。あやふやなところはない。人間が作った恣意的な規則と、自然に潜む美しい法則・・・自然は嘘つかないし・・・と思っていたのだろう。
しかし、文系の授業は好きだった。
語られたイメージだけはくっきりと心に残るようだ。
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今年の花筏は、最盛期を見逃してしまった。

これが、今年撮影した最大の花筏だろう。
大崎の丘から、縄文時代の住居跡が発見されている。
数千年前の縄文人も、山桜の散る目黒川の花筏を、きっと見ていたにちがいない。
どんな思いで、桜を見ていたのか?
日本に文字(漢字)が伝えられると、万葉仮名で歌を記録していく。やがて洗練され、綺麗なひらがなとなって、歌集が編まれていく。
「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に 匂ひぬるかな」
今になると、Visit Japanのキャッチコピーのような気もするが、イメージは鮮明、
心の中に、想像のイメージが生み出されていく。
若草山に登る。咲き誇る八重桜の花の間から、はるか眼下に大仏殿の甍が輝いて見える・・・。
「ねがはくは花のしたにて春しなんそのきさらぎのもち月のころ」
咲き誇り、散っていく桜に、死(詩)のイメージが、つけ加わっていく。
夥しいほどの短歌、俳句、語り物、小説が書かれてきた。
それを読み、反芻し、桜のイメージは豊かに心の中で熟成されていく。
桜の季節、そわそわとして、桜に心を寄せるのは、昔の人との体験の共有を感じるからだろう。
桜を媒体に、新たな発見をし、表現を加えるのは、今、桜を見る人の責務・覚悟だろう。
そうやって、さらに桜のイメージは豊かになっていくとおもう。
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大岡 昇平の小説「花影(かえい)」を読んだのも、梶井基次郎の短編を読んでいたころだった。
内容は忘れても、その小説の一節で語られた吉野の桜のイメージは残っている・・・そのイメージは、主人公の自殺の予兆になっている・・・と勝手な解釈をしている。
「花筏」・・・・死のイメージが漂う言葉だと思う。
お盆になると灯籠流し風習が残っている地方もある。
そんなイメージと重なってしまう。
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今見ているこの桜に、何を感じ、どんな新しい表現(見方)を付け加えることができるか?

しょもない「花筏」の写真を撮っているが、

感覚の鈍い老人には、こんな切り取り方するのが精一杯だ。
デジタル時代、映像美を表現するいい時代になった。
自由なんだよ。
これからの若い人に、眼から鱗の桜の表現を期待したいなぁ・・・と、思っている。
- 2015/04/14(火) 14:18:39|
- 桜
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白黒フィルムで撮影した馬事公苑の桜。
月曜日だったので、馬場に馬の姿はなかったが、待っていると一頭現れた。
土日、散々囲まれ、カメラの餌食にされたのか・・・騎手のかたは、少々不機嫌??顔を向けようとしない。
近くに来ると、お尻のほうを向ける。狙いは、桜と馬と柵のそばに立つ女性の三角形、それを意識してフレーミング。
ズームレンズ、80mmでは少し足りない。トリミングした。150mm位の画角だろう。
135mmか180mmのレンズで狙う構図だろうと思う。

次回馬事公苑に来た時の練習のつもりで、撮影していました。

馬場を離れ、歩き出したら、こちらへ・・・カメラを持つ小生の姿、やはり目障りだったのかも・・・・
小生の狙いは、桜と馬のバランスなのだが・・・・
馬を、そして騎手の表情を、望遠で大きく切り取ろうという意図は持っていない。あくまでも桜の撮影会です。
慌てて、レンズをワイド側に回し、50mmの画角で撮影した。

フィルターをもっていかなかったので、一絞り分絞って撮影。空のトーンを落とし、雲をくっきりと出そうとした。
Rollei Retor80S フィルム、R60フィルターで撮影したらよかっただろうと思う。

細い枝で太陽を隠し、逆光で撮影。ローキーにするか、ハイキーで撮影するか・・・迷ったところ。ここはハイキーにしてみた。狙い通り?? 疑問が残る。

脚立でもあれば、もっと近づいて撮るところだが、これが近づける限界でした。
桜の花をくっきり出したかったので、f:16まで絞った。
撮影メモにはf:16/250秒と記されていたが・・・・シャッター速度、1/60秒の間違いかもしれません。
- 2015/04/13(月) 21:52:37|
- 桜
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桜のイメージ、おそらく曲解しているのだろう。
「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」
葉隠の有名な文句。
著者の鍋島藩士、山本常朝自体
「浮世から何里あらうか山桜」 などの俳句を残している。
桜の散り際と武士道(浮世の道)に関係はないとおもう。むしろ江戸の庶民は、花見を楽しみ、花の下で、酒を飲み、三味線を弾き、歌い、踊り、楽しんでいた・・・と想像する。
昭和の軍国の世が、桜に軍人のイメージを被せたのではないだろうか。
一斉に咲き、一斉に散っていく桜のように潔く真心で・・・同期の桜、戦うものの心得としてイメージされていく。
奈良、平安の時代はどうだったのだろう?
当時の文化は、中国の影響が大きい。桜より梅や桃の花を愛でたかも。
桜の花の美しさを愛でるようになるのは、平安の末期からではないだろうか?
和歌に詳しい人に聞いてみたい。
桜が咲く春先は、疫病も流行りだす頃でもあり、不吉なイメージもあったかもしれない。
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高校時代、図書室に梶井基次郎の全集が置いてあった。
全集といっても、たった1冊の全集。これで全集?何だろうと、手にして読んだ記憶がある。
内容は、短編の小説が少し、書簡がほとんどだったと記憶している。
小説の内容は、一人よがりのような印象も持ったが、イメージがすごい。そのイメージの強さが心に残っている。
読み進み「丸善」の文字を見たとき、銀座、丸善を思い浮かべていた。ああ、あそこか・・・
実際は、京都にある丸善書店だろう。
美術書を戸棚から出し、平積みにし、レモンを置く・・・題は檸檬だった。
別の短編に、桜の樹の下には屍体が埋まっている といフレーズがあった。・・・・すごいイメージ、あの短編の題は何だったか?
梶井は昭和初期に活躍したが、結核に冒され、若くして亡くなったという。軍国日本の時代だ。
桜に美しさ、潔さを感じるのではなく、薄気味悪さ、妖艶な滅びの美学を感じる人がいる・・・
今になり、そのことに気づく。
桜、どう撮ったらいいだろうか? はらはらと散る桜が美しい?もう美しいだけの桜は撮り飽きた。

この枝垂れ桜を見たとき、怪しさを感じていた。
時刻は4時近い。桜がボーと霞んでいる。あの桜の根元に屍体が埋まっていると言われたら納得してしまうだろう。
どう撮るか? Rollei Retro80Sフィルム、赤いフィルターを付けて空を暗く落としたら好いのに・・・と、自分の準備不足を呪った。適正露光はf:8/125秒だろう。二段ほど速い速度を選びシャッターを切った。ネガをスキャナーで取り込むとき、濃度補正(トーンカーブをいじる)をして取り込んでみた。(通常、濃度補正せず、リニアの設定で取り込んでいる。今回初めての試み) 同時に適正露光でも撮ってみたが、まとも過ぎて、この妖艶さ、不気味さは出てこない。

同じネガを、リニアで取り込んだもの。

シャドー部を出すという設定(メーカー推奨)で取り込んだもの。
これでは、薄気味悪さ、妖艶さを感じないだろう。下手な写真を撮ったものだと思う。
こんな写真見たことある。 また、同じような写真だぁ、と・・・・年齢を重ねると、感激すること少なくなる。
ああ、そんなこともあったなぁと妙に納得してしまう・・・それが怖い。
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若い時の感動を、大事にしたいから、梶井基次郎の短編小説、また、もう一度読み返してみようとは思わない。
それが、美しい誤解/曲解であってもいいではないか。
- 2015/04/11(土) 14:53:36|
- 桜
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6日の月曜日、参加している写真クラブ、フォト彩游の春の撮影会が馬事公苑で行われた。
集合は、午後1時、正門前。
今思うと、この日は特異日だったと思う。
前日の日曜、曇りの予報だが時折小雨がぱらついた。
翌日の火曜も天気はすぐれず、雨が降っていた。
参加者は13名。午前中から来て撮っていた人も2名ほどいた。
少し交通の便は悪いが、渋谷からバスで30分も乗ればつく。
田園都市線、用賀の駅から歩いてきた人もいた。歩いて15分ほどだったという。
土曜、日曜は馬が出ていたようだ、馬も疲れてしまったのか、月曜日、馬場に馬の姿は見えない。
ソメイヨシノは散り始めているが、枝垂れ桜は満開になっていた。

美しい桜は、どう撮っても、誰が撮っても美しい。

眼の前の桜に自分勝手な細工を施せない以上、「いいな」、「美しいな」、と思える構図は収斂し、誰が撮っても同じよう写真になってしまう。

如何に、違った切り取り方を考えるか・・・

さもなければ、誰も知らない/気づかない場所探しだが・・・

美しい桜を「美しく」撮ることに、そろそろ憂てもよさそうなのに・・・と思う。
では、どのように? それが、難しい。
来週の月曜日(4月13日)定例の講評会がある。撮ったものから3つ選び、A4にプリントして持っていくことになっている。
カラーの作品では、新鮮味もないだろう。
白黒フィルムで撮ったなかから、探そうかなぁ・・・と思っている。
- 2015/04/10(金) 10:57:50|
- Photo彩遊
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夜桜を撮ろうと準備していたら、土曜の午後、「ドラマチック息子」が、ふらっと帰ってきた。
妻は密かに、「あの、寅が帰ってきた・・・」と 小生に囁く。
結局、一泊し、日曜の夜、帰っていった。
よく言えば、気の優しい子、悪く言えば、気の弱い子なのだろう。
寅さんには、しっかり者の妹、さくらさんがいるが・・・
息子には、どら姉さんだから・・・
やっていけるかなぁ・・・と思う。
息子に、気をとられ、夜桜の撮影はできなかった。
課題は、来年の桜を待つことになってしまった。
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ようやく昨日、カメラを持ち目黒川の桜を撮影した。

三日見ぬ間の桜かな、・・・・・慌ただしく桜前線は、通り過ぎて行った。

前日の月曜日は晴れて暖かく、絶好のお花見日よりだっただろう。風も吹いていたのか、花はあらかた落ちていた。
小雨が時おりちらつき、肌寒い。

桜の季節もおわりに近づいている。天候も悪いので、遊覧船も登ってこないようだ。
ようやく、小さな花筏を発見した。

花筏ができ始めているが・・・材料の花びらの供給は少なくなってきた。
花筏にまで成長することなく、下流に流され、やがて、消えていくのだろう。
思わず、人生に重ねてしまう。

綺麗な花筏のできる場所は、大体決まっている。
目黒、雅叙園脇の目黒川、100m位の区間。
そこで川底が深くなり、流れが緩やかになるようだ。
海から上がってきた遊覧船は、そこでユータウンし、花筏を踏み荒らし戻っていく。
ちいさな、花筏が、かろうじて残っていた。
小さくとも残っていたこと、喜ぶべきだろう。
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ふらふら漂い流れていくか・・・できれば小さくてもいいから花筏を作ってほしいと息子には思う。
使っているカメラは、5年ほど前フィルムの一眼レフが欲しいというので渡したNikomart FTn、カメラには素人なので、露光計つき、ズームレンズ付きを渡したが、今年の2月中旬、使わなかったと返してくれたもの。
関東圏に戻ってきて、新しい生活を始めるという。
新しい勤務先は、家からだと、通勤に1時間近くかかる。
それが嫌らしい。
アパートを借りたという。
もう少し、見守らないといけないのだろうなぁ。
- 2015/04/08(水) 16:37:28|
- 桜
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まだ濡れているネガフィルムをリールから外し、蛍光灯にかざして見る。
現像失敗?? なぜ??
そこには見たことない夜桜が写っていた。 不気味だなぁと思う。

ネガ全体に光がかぶっていた。どうしたのだろう?

カメラはLマウントのBessaRを使っている。フィルムは、使い古したパトローネを使った。
光漏れか? カメラか?それともパトローネ?
グレースケールの写っているコマを調べる。

ISO:3200とISO:6400のコマを見ると、ISO:3200では中間に黒いところが現れ、ISO:6400では、白黒が反転していた。
ソラリゼーション現像になっている!!
現像タンクは、普段使わないキングのタンクを使った。
現像中、僅かに蓋が開いたのだろうか?
こんな失敗、初めて。しかもISO:6400という無謀ともいえる増感現像を行っている。
まあ、いい経験か、
こんなコマもあった。

シュール感がある。真似したくとも、こうはなかなか撮れない。
もう一度撮ってみて、といわれても、再現は難しいだろう。
- 2015/04/06(月) 21:19:53|
- 桜
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Kentmere400の長巻フィルムを短く切りキエフ(コンタックス)のマガジンに詰める。10巻分 8コマくらいは撮れる。
午後7時、戸越公園に向かった。
フィルムの感度をISO6400と想定して、露光した。
実際にフィルムを現像するとISO3200になっていた。ISO6400では一絞り足りない。20%くらい現像を押す(延ばす)必要がありそうだ。

古いカメラなので、露光計は内蔵されていない。内蔵されていたとしても、1970年代頃のカメラでは、暗すぎて露光計は動かないだろう。経験と勘に頼って露光決めることになる。(いつものことだけど・・・)
コンタクトプリントの最初のコマは、コダックのグレースケールに室内で光を当て、セコニックの入射光式露光計で測定し、ISO3200で撮影したもの。現像が正しく行われたかのマーカーの役を果たしている。ISO6400では不足していた。
ISO6400で夜桜を撮影したつもりだが、実際現像すると二絞りほど 露光は不足しているようだ。
現像で一絞り、撮影で一絞り。

ISO3200ならf:1.5/10秒でシャッターを切ればよかった。 1/50秒で切っているので、人物はぶれていない。
ISO6400現像、f:1.5/25秒が適正露光だろう。

露光不足だが、かえって暗い夜の雰囲気は出たかなぁ~~
今日、雨が降らなかったら・・・・
準備はできた、目黒川の夜桜撮影をしよう。
- 2015/04/04(土) 11:28:15|
- 桜
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ときどき、光の少ない場所で撮影がしたくなり、増感現像をする。
一年ほど前、東京の夜景を撮りたくて、パトローネ入りの高感度フィルムを使ってみたが、
ISO1600までなら、Tri-Xフィルムを増感現像しても、同等の階調性が得られた。
.しかし今、TRI-Xの100フィート長巻は、あまり高額になりすぎたため、手が出せない。
さて、どうしたものかと、考えていたら、Rollei Retro80S のため開発したI-1現像液が、高い増感性を示していたことを思い出した。これで、増感現像すればいい。
Formapan400の粒状性は、あまり好きになれない。(好みの問題です)
先月Kentmere400のフィルムを購入していたことに気づき、このフィルムで増感現像のテスト撮影をしてみた。
長巻を切り、ニコンのフィルムマガジンに詰める。10巻分の長さで、8コマの撮影ができた。(通常は31巻して40コマの撮影をしている。)

I-1の現像主剤は、メトールを使用、ハイドロキノンは使っていない。 趣味で行っているので少し割高だが、薬品の管理のわずらわしさから、なるべく現像液の組成は、簡単にしている。ホウ砂を加えてpHを調整。pHは8.1。正確に測定したほうがいいが、研究室にあるような0.01まで測れるpHメータは、高くて持っていない。±0.2くらいの誤差はあると思う。
ハイドロキノンのほうが、メトールより製造は簡単、だから安い。現像所などで多量に使うなら、ハイドロキノンが主になるD76などの現像処方がコストカットできていい。しかし、趣味、少し高くともメトール単味にしている。それでも、調合済みのメーカーお仕着せの現像液より、ずっと安い。
フィルムメーカーの調合された現像液を尊ぶ人が多い。ちょっとした隠し味の添加薬剤が、素晴らしい効果を発揮しているとの・・・幻想を抱いているのだろう。
名前もブランドの一部、「マイクロドール」良い響きなのかなぁ・・・・とすれば、高級ブランドの化粧品の世界に近いのかも。
現像処方は、戦前すでに、ほとんど確立している。アンセルアダムスの写真をみれば、納得すると思う。
酸化還元電位は、pHが高くなる(アルカリ側)と、逆転し、メトールよりハイドロキノンのほうが銀イオンを銀に還元する力が強くなる。また、銀の生成(還元反応)はアルカリ側でより速くなり、pH10で最大に達するという。(菊池真一著、写真化学:協立全書 昭和28年7月20日 第三版)
フィルムの品質が良くなり、現像液に関しては、2種類くらいの特徴を掴んでおけば いいのではと思っている。軟調現像液と増感現像液。しかもなるべく組成の簡単な処方で。
絞を変えてテスト撮影。27℃で10分現像してみた。
ISO3200、ISO6400で撮影したネガの調子が良い。

テスト撮影は曇天の夕方。光のダイナミックレンジが狭いので・・・ネガの調子も良く上がった・・・のかもしれないが、粒子もそれほど目立たない。もう少し現像を続け(12~15分)ればISO12800も可能か?とも思う。
Kentmere400 良いフィルムだなぁ、と感心している。
ネガはフィルムスキャナーでdpi3200で読み取っている。24mm×36mmのネガなので、1400万画素程度の画像になります。 一部をカットし、原寸大で表示しました。人の写っているところを、原寸大に拡大すると、個人が特定できてしまうので、そこは避けました。

増感現像して何を撮る? もちろん夜桜です。
ISO6400まで増感できたら 夜桜の撮影は明るい50mm、F:1.5のレンズを付け f:1.5/60秒~f:1.5/15秒程度で可能です。これなら、手持ちでOKでしょう。
さて、準備はできた、いざ夜桜だ・・・と思っていたら、本日から東京地方、天気は下り坂。
雨がちの予報。
どうなりますか・・・・。
- 2015/04/03(金) 15:26:33|
- 写真の技法
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お花泥棒・・・昔は優雅な言葉だなぁと思っていたが、今はあまり使われない。
言葉は時代の精神を含んでいく。それが、時代とともに変遷していくのだろう。
昔は、「泥棒」とか「狩り」という言葉を日常でも沢山使い世相を語っていた。それだけ貧しい時代だったと思う。
花泥棒・・・・「泥棒は、泥棒でも、花(桜)か、許してやれよ、優雅じゃないか」、とその表現を受け入れていた。
一年一回の花見を楽しみ、酔ったのか、土手の桜の枝を折り、肩に乗せて歩く着流しの若い衆の姿を思い浮かべる。
今は、花の枝を折ることはできない。
せめて・・・と思い、デジタルカメラをぶら下げて、ぶらぶらと、花(桜)を求めて、散歩する。
天気は快晴。やはり桜の魅力には勝てない。珍しく午前中に散歩した。

戸越公園の広場にはゲートボールを楽しむ同士の一団がいた。
退職し働かなくなると子供の時代に戻る。
毎日が日曜の身、子供時代より自由に遊べるようになった。
ただし、小遣いをくれる親はいなくなったけど。

待機児童の問題がでている。保育園や幼稚園の数が足りない。新しく幼稚園を作ろうにも広い運動場のスペースを確保できない。新しくできた認可保育園の児童は、先生に連れられて公園を散歩する。しかし、ぞろぞろと列を作って行進するだけ・・・自由に遊ばせてあげたいが・・・と自由を享受している老人は思ってしまう。

午後、昼食を済ませると、すぐにカメラを片手に、大崎の目黒川を目指す。
IT関係が多いのか、近くのレストラン(食堂)に入ると、外国語を耳にする。
昼休み、ジョギングする若い人の姿を見るようにもなった。

タワーマンションの住人だろうか、子供(赤子)と記念撮影。

まだ、6,7分咲き、花は散っていない。
江戸時代の歌 都都逸には
咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が勇めば花が散る
と歌っていた。
馬にゆすられ散る花弁の美しさと同時にそれを見つめる細やかな心も見事に表現していると思う。
船頭に、船主に、船を運航する会社に、滅びの美しさを感じる心があれば・・・
花筏の頃は、自主規制して、昔ながらの手漕ぎの屋形船にして欲しいなぁ・・・と思う。
しかし、経済活動を優先するのが現代なのだろう。
法律に則って運用するから問題ない。それが言い分。
「お金もうけして、悪いのですか?」村上某の記者会見の言葉が、今も、心に残っている。
- 2015/04/02(木) 10:58:49|
- 桜
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昨日の夜(3月31日)、戸越公園へ。
満開一歩手前、八分咲き程度。
花見の宴を行っているグループは3組ほど。上野の山の喧騒はここにはありません。

静かに行く春を楽しんでいました。

天気に恵まれ、快晴。
雲もありません。
月が出ていました。

前日の午後、偵察し、狙いを付けていたフレーミングを・・・と思ったのですが、暗くてNEX-3の液晶画面では正確なフレーミングは難しい。ピントも合わせられません。

数秒を超える長時間露光では、液晶画面は、暗くなり、更に15秒を超えると、ほとんど真っ暗。シャッターを押したが、撮れるのか、不安でしたが、どうにか撮影できています。
もっと高級なデジカメなら、構図とピント、確認できたのでしょう。
距離・・・200フィート、構図・・・まぁこれで入るのだろう・・・と当て推量、それでも撮影できていました。
デジカメの能力には・・・ただ驚いています。
- 2015/04/01(水) 18:23:12|
- 桜
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