所属する会は「風景写真」を主な活動にしているが、小生は「風景写真」が苦手。
お散歩カメラの延長でしか写真を撮っていない。
会に参加したのも、普段のお散歩コースではいけない場所に連れて行ってくれるのではと期待したからである。・・・動機はいささか不純な点もあるが、メンバーは、気にすることなく、温かく向かい入れてくれるので、居心地はいい。
苦手な「風景写真」でも、他の人の作品を見いると、それなりの勉強になり、お散歩カメラに、新たな視点が加わった感がある。
写真展も今回で4回目、今回の出品は一人2点、しかも、大きさはA3もしくは半切と大きくなっていた。
テーマは「出会いの刻(とき)」
出会いのとき・・・かぁ~~、物語性を感じるなぁ・・・として選んだのは、この一枚。

春の撮影会が立川の昭和記念公園で行われた。そのときの一枚。
この時は公園内に入り、早々迷子、会のメンバーとはぐれてしまった。結局、いつもの調子で「お散歩カメラ」となる。
ミスト発生装置が時々稼働し、霧を発生させる。子供たちがそれを見ようと集まっている。右端の二人は見えていた。くらい木陰から出て、もう少し大きくなったら撮影しようと思っていた。よしと思いファインダーを覗くと、少年が駆けてファインダに入ってくる。慌ててフレーミングを替え、シャッターを切る。これより数歩進み立ち止まった瞬間にもシャッターを切っている。その間10秒ほどの時間だった。
写真を絵的に見れば、少年が立ち止まったほうが綺麗に撮れているが・・・少年が動いているほうが、出会いのドキドキ感を感じ、こちらを選んだ。
この写真を撮った・・・というより目撃した・・・小生の気持ちでもある。「うつろいゆく一瞬を捉えたい」 その気持ちを可能にするのが、カメラという道具だと、常々感じている。
この写真を受ける写真には、二人の出会いを暗示する作品が必要だろう。選んだのが、恵比寿ガーデンで撮影した一枚。

この写真、撮影した小生にとっても偶然の出会いであった。
アッと思って撮影するまで10秒も掛かっていないだろう。シャッターを切るタイミングが1秒遅れても、作品にならなかったと思う。構図の中に「出会いのとき」がしっかり収まっていた。
記念公園の作には 「どこ?」(Where to ?)というタイトルをつけた。「 Where to pal ? 友よどこに?」としようとも考えたが、シンプルに「どこ?」のほうが暗示的だろうと思った。
恵比寿ガーデンの作には 「出会い」とうタイトルを付けた。
Breif encounterというタイトルが最初に浮かんだ。イギリスの小説で、大学の教養課程の時に読まされた本。面白くて(少々エッチ)思わず読み通していた。(読まされたから、読み通したに 心は変化) 映画化もされていた。映画のタイトルは「逢引き」と意訳されていた。
簡単な(ちょっとした)出会い、偶然の出会いから・・・・話は始まる。
ある一瞬を捉えるスナップがやはり好きだ。
これらの写真、20年後、40年後(その時、小生はこの世にいませんが)見たとしたらどうだろうと想像する。
おそらく2010年代の記憶が、この画面の左右上下から、なだれ込んできて、見る人は、単なる出会いの写真以上のものを感じるのでは・・・と夢想している。
当時の立川の昭和記念公園は、こんなところだっただねぇという声が聞こえてきそう。 「今、この築山は崩され、~~~となっている。」とコメントするかも。
「取り壊される前の恵比寿ガーデンの建物じゃないか・・・そういえば小さい頃、おばあちゃんに手を引かれ歩いたなぁ。」そんな懐かしさを感じる人も出てくるだろう。当時は、こんな服装を着ていたのか・・・・
四角い画面の写真だが、撮られた瞬間から、その時の記憶が徐々にその中に忍び込んでくるのが写真。だから、家庭のアルバムは大切な宝物。大津波に流されたアルバムを必死で探し、洗い、修復する。
45年以上前に撮影した八ヶ岳の写真。今年、同じ場所に立ち、その八ヶ岳を撮影したが、どちらが今年で、どちらが45年前の八ヶ岳か、区別つかない。1968年の記憶は記録されていなかった。風景写真とは何なんだろう?と思う。人間に寿命が1000歳もあれば・・・いいのだろうが。
風景写真はどうしても苦手だ。
写真展 無事終了しました。
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撮影データ 「どこ?」 サイズA3 :Nikon SP Nikkor 28mm F:3.5 Rollei赤外400S R72フィルター使用 f:5.6/60秒
「出会い」 サイズ 半切:KievⅡ Jupiter-8M 50mm F:2 Tri-X f:5.6/250秒
KievⅡ、Jupiter-8Mは 旧ソ連製 戦前のContaXⅡと同じカメラ、Jupiter-8Mは ツアイスのゾナーF:2と同じ設計です。
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- 2014/11/30(日) 12:05:34|
- Photo彩遊
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今、手元に「傷だらけのゾナー」がある。
4年ほど前、yahooオークションで手に入れたもの。
ネットサーフィンしていると、S型ニコンは、ContaxⅠ(通称ブラコン)のフランジバックを採用し設計しているとの記事に出会う。
それなら、Ⅰ時代のレンズ(ゾナー)ならニコンSPと完全な互換性があるはず・・・と、確かめる意味で落札していた。
ブラコン時代のゾナー、良品は非常に高価だが、ジャンク品なら500円MAXだろうと・・・・セリに参加していた。価格は上昇、結局2000円で落札した。
商品説明でもレンズ表面に傷があるジャンク品と断り書きがある。受け取ってみると、確かに細かな傷が無数にあり、曇りガラス状態だった。う~~んと唸り、そのまま2年ほど・・・ピントが合うかのテストもせず、防湿庫の片隅に。
SonyNEX-3のミラーレスなら、ピントの問題は解決する。
ソフトフォーカスレンズになるのでは?と思い直し、日の目を見るようになった。

f:2の開放で撮影。
光の状態は、曇天。柔らかな空の光が当たっているだけ。太陽の日差しが入ったら輝くように滲むだろう。
ボケ具合柔らかく、このレンズでしか出せない味がある。

f:8まで絞るとかなりしっかりした画像になるが、やはりどこかソフトな感じがする。

開放f:2では被写界深度が浅い。上部の枯れた小さな向日葵にピントを合わせたが・・・解像度不足だろう。背景のボケ柔らかく、小生の好み。

f:4まで絞ると枯れた向日葵の解像感はよくなる。背景や、白い柵が目立つようになり、主題(モチーフ)が目立たなくなる恐れがある。どっちがいいか考えてしまう。
このレンズ、光が柔らかい状態で、f:2の開放で使ったら面白いかも・・・・と思い。スナップ撮影していた。

ピントは合っているような、外しているような・・・(外しているでしょう) 解像感はありません。絵画風でもありませんが・・・ポートレートを撮影したら、肌のディテールは柔らかく滲むような調子に仕上がるかも・・・このレンズでポートレート撮ってみたい。

正統なスナップ写真ではありません。しかし、こういう切り取り方が好き。
現在の高画素レンズでキリッと撮ったら面白かったかも。
1960年以降 カメラは大衆化し、厳密/効率的な生産管理のもと、工業製品となった。
名前が同じレンズなら、同じ写りが保障される。しかし、大量生産では手作り感は失われる。鏡胴/作りもなぜか安っぽく感じる。
戦前のf:1.5ゾナーの鏡胴は真鍮製にクロームメッキを施し、今も輝いている。ずっしりとした重量感があり、かすかな擦れがあるだけ。手にすると、工芸品(宝物)と崇めた歴代の所有者の心配りを感じる。
マイスターが一つずつ調整し組み合わせ、レンズに仕上げていく。同じ名前のレンズでも、微妙に違い、好みのレンズにぶつかったら、余人を以って代えがたし。(人ではないのですが・・・思わず)
しかしこの「傷だらけのゾナー」あまりにも傷が多い。歴戦の勇士か、どんな修羅場をくぐり抜けてきたのだろう?
老兵は静かに消え去るのみ・・・にはさせたくない。
- 2014/11/28(金) 11:46:18|
- オールドレンズの密かな楽しみ
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夕刻 近所を散歩していた。足は五反田方面へ向かう。
第二京浜国道と中原街道の分岐点近くで、撮影していた。
都会の景観を21mmの広角で収める。

一つのビルを、超広角レンズで捉えると、デフォルメされた形に人の姿を重ねてしまう。
このビル、空に向かい何ごとかを叫んでいるように感じる。

どうだと言わんばかり威風堂々と立ち、二手に分かれ、あるいは合流する 自動車の流れを見下ろしている。
遠くから、ビルを撮ると、変哲もない都会の景観に過ぎませんが・・・

分岐点 昔風に言うなら追分・・・中原追分か。中原追分にはミニ公園があり、円形のベンチがあるが、座っている人をほとんど見たことがない。真ん中にハナミズキの樹が植えられていて、春には白い花を、晩秋になると葉は赤く紅葉する。三方を国道に囲われた三角形の土地。外に出るためには、坂を上がり、横断歩道を渡るか、歩道橋を上るしか方法はない。袋小路のような場所である。

ママチャリが一台置かれていた。放置自転車ではない。五反田の駅まではまだ距離がある。ショッピングできる店はまばら・・・卸売センターへ行くには、この歩道橋を渡ればすぐだが・・・卸売センターには、駐輪場がある・・・???三方を国道で囲まれたこの土地に建つのはビルばかり、人家などあるはずもない・・・ 疑問が膨らんでいく。
どこから来たのか? どんな人だろう? なにが目的で、ここに停めたのか?
ママチャリ、心の中で鈍く光り、存在感を増していった。
- 2014/11/26(水) 09:46:49|
- 都会の景観 Tokyo
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風景写真は、
どんなに綺麗に撮れていても好きになれない。
カレンダーやポスターで見慣れてしまったためだろうか?
綺麗に撮れているなぁと思っても、ただそれだけ、そこまで行き、撮ってみようという意欲がわかない。
変だなあと思う。
風景写真を写真の王道と思っている人から、
「この頃は、デジタルになって簡単に撮れるから、スナップ写真ばかりになって・・・」と半ば、見下したような発言を聞くと、心の中で、思わず、「すいません、そのスナップが好きなのです。」と呟いていた。
簡単に撮れてしまうスナップが好きだなど、風景写真愛好家の前で 好みを語れません。
がっしりした三脚に、大判カメラを担ぎ、撮影場所へ・・・それだけでも大変。
構図を決め、ピントを合わせ、絞はなるべく絞る。撮影するとは大変なこと。光を読み、露光を決め、ベストな瞬間を待つ。天候が合わなければ、日を改めて再挑戦。習練の先に「写真の王道、風景写真」がある。 デジタルでチョコと撮影するスナップ写真など、お遊び程度、大したことなしという、雰囲気が伝わってくる。 気の弱い小生は、かしこまり、ご高説を聞くばかり。
どんなに立派な説も、耳を通り過ぎてしまうぼけ老人ですが・・・・
これも、スナップ写真でしょう。
夕方、水道橋に出向く用があり、20分ほどの時間があったので、後楽園遊園地近辺を散策し撮影。

風景写真ではありません。人のぬくもりを感じる場所が好きだ。

回転木馬が好きだ。子供の頃、両親に連れられ、多摩川園前の遊園地に行ったことを思い出していた。

思わず、何カットもシャッターを押していた。
木馬に人は乗っていなくとも、子供のさんざめきが聞こえてきそう・・・

キラキラと豪華で、それでいて、何か猥雑で危険の香りがする・・・テントの形に、サーカスの記憶が重なるのだろうか?
20分ほどで、18カットのフィルムを使っていた。
やはり、スナップ写真が好きだ。

これも、盗撮だろうなぁ。
- 2014/11/24(月) 12:31:45|
- 都会の景観 Tokyo
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2007年3月に有効期限が切れた コニカミノルタのカラーフィルム、Centuria Super 200が1本冷蔵庫の中に残されていた。
Minolta Hi-Matic Fに詰めて、散歩に出た。
池田山と言われてもピンとこないでしょうが、皇后妃殿下の実家は池田山にありました。現在はねむの木公園になっています。地番からすると、東五反田になるでしょう。その麓にある池田山公園を目指して行きました。
途中にNTT東日本の関東病院があり、裏庭に紅葉の樹があります。

紅葉していました。もみじは1本しかありませんが、小生にとっては、隠れた銘木。あと数日したら、もっと見事な紅葉になるでしょう。
池田山公園はそこからすぐの場所にあります。

池田山公園の紅葉はまだ色づき始めた頃。山の斜面にあり陽当たりが良くないため、成長が良くないのか、例年、紅葉は遅く、12月にならないと紅葉しないでしょう。崖下の池には、今の時期になると太陽の光は届かなくなるかもしれません。午後2時ごろの陽ざしですが、光は中腹までしか届いない。
紅葉が始まるのは山上(崖上?)の樹から、徐々に池の周りへ降りていきます。高々15m位の高低差ですが、高い山のような時間差(趣)があります。
ここから「ねむの木公園」まで、5,6分ですが、紅葉する樹がなかったと思うので・・・足は、目黒の自然教育園(国立博物館付属)へ向かう。目黒通りを渡ると港区に入り、そこに自然教育園(白金)はあります。
最寄りの駅がJR目黒駅だったので、目黒(の)自然教育園と呼んでいましたが、最寄りの駅が都営地下鉄「白金台」になったので、白金(の)自然教育園と呼んだほうが、地番とも合い適切でしょう。(JR目黒駅は品川区上大崎にあります。念のため)
ここは、国立博物館の付属なので月曜はお休み。65歳以上は無料です。一般は150円の入園料が必要です。

高い木が繁茂しているため、太陽の光が届かず、紅葉は遅れます。(発育不全??)まだ紅葉は始まったばかり、晩秋のススキを撮影。比較的光の当たる池周辺の樹に紅葉が認められました。
自然教育園の紅葉は11月末から12月の上旬でしょう。

サクラカラーと呼ぶべきか・・・コニカ・カラーと呼ぶべきか・・・期限切れなのは致し方ないが、色に冴えがありません。少し被っているようです。7年前に期限切れ、致し方なし。
サクラカラーの実力 もはや確かめようありません。
最後のコニカで撮影したぞ!!と自己満足しています。
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同好会の写真展期間中なので、皮肉なもので、カメラを持ってぶらぶら散歩することができそうにありません。
明日は、会場当番になっています。ブログの更新、少し遅れるかも・・・・
- 2014/11/22(土) 23:26:16|
- 散歩
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岩肌を抱きかかえるように太い根が巻き付いていた。
眼には見えないけれど、何かを感じているのか・・・・写真仲間が集まり、盛んにシャッターを切る。
各自何を感じ、どう捉えたか?
12月の定例会では見せ合うことになるでしょう。
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対象をどう捉えるか?
写真の場合、眼前に対象物(被写体)がないと成り立たない。
画家の場合は、デッサンを重ね、対象の本質に迫ろうとする。
全ては画家の心にあり、腕がそれを覚えている。
触発されたものは、アトリエに戻ってから、画家の手によって紡ぎだされ、作品となる。
絵画と写真の大きな違いだ。
しかし、カメラを持つ者も、心の動きは同じだろう。
眼前の対象物の何かに触発され、それを確かめるため、シャッターを切っている。

それが写っていたら・・・あの時見えなかったのはこれだったのだ・・・やったぁという気持ちにさせてくれる。
フィルムで撮影したためか、油絵具で描いたような色の深さがある。
実際は薄暗く色彩に欠けていた。見たときの印象とはかけ離れている。
白い山羊でも配したら、古い西洋絵画の趣が出てくるのでは?若い女性でもいいか。
デジタルでは、どう撮れたのだろう?次回の定例会が楽しみ。

なぜかエロチックな感じがする。撮ったとき、少しもこのような雰囲気を感じさせていなかったのに・・・
見えていたのに気づかなかっただけか?いやそうでもないだろう。
見えないが、確かに感じるものが写っていた。
紅葉を撮りに行ったのですが、これが今回の撮影会で撮った、ベストショットだと・・・・思っています。
- 2014/11/21(金) 09:21:42|
- 読み解く写真、心に残る写真を・・・
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浦山ダムまで来ると空はひらけ、まだ明るさが残っていた。
風景写真にはいい時間帯。

50mmレンズより35mmの広角レンズで狙いたいところ。空を気にして、少し露光は不足義気。トーンカーブを調整し、暗い部分を浮き出させた。(覆い焼きのようなもの・・・違うけど) Greenフィルターではなく、赤フィルターで撮ればよかったか?

トーンカーブの調整なし。ストレートに処理した。
地上は暗く沈み、かろうじて秩父の町が分かる程度。フィルムにざらとした粒子を感じる。風景を撮るにはもう少し銀粒子細かいほうがいいだろう。(現像液が合っていないのかなぁ…)

さざ波が美しい。気になるほどではないが、対岸に粒子が出ている。

暗い部分を浮き出させず、ストレートに潰したほうが、このフィルムの特性に合っているようだ。特性は昔の高感度フィルムに似ていると思う。
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浦山渓谷に行った仲間との、写真展を明日から、フレームマン・ギンザサロンで行います。
お近くに出向かれる機会がありましたら、宜しかったら、お立ち寄りください。
- 2014/11/20(木) 08:21:27|
- Photo彩遊
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母の遺品 Minolta Hi-Matic F に 冷蔵庫で眠っていた Fujicoler400のフィルムを詰めて、撮影会に臨み、合間合間にシャッターを押していた。軽く小さく、ポケットに入れておいても、嵩張らない。母はハンドバックにいれて、旅行を楽しんでいたのだろう。
フィルムの保証期限は2004年3月で切れているが、ずっと冷蔵庫の中に保管されていたので・・・たぶん大丈夫。
24枚撮りを2本取りだした。ASA400のフジカラーフィルムである。
カメラのレンズはRokkor 38mm F:2.7がついている。テッサータイプでシングルコート、絞環、シャッターダイアルはついていない。露光は全てカメラ任せ、「バカチョンカメラ」の初期形ではないだろうか。約40年前のカメラである。受光素子はCdSらしい。経時劣化し、そのままでは二絞りほどアンダーの露光になるので、ASA100に設定して撮影した。

白黒フィルムでも撮ったが、カラーのほうが、見ごたえありますね。すぐに、もみじの紅葉とわかります。緑の葉も残っていたはずですが・・・・目立ちません。どこへ行ったのでしょう??心理的な錯覚だったのでしょうか?

色に深みを感じます。デジタルでも同様な色が出たでしょうか?
モノトーン(白黒)で撮影したら、何の見どころもない平凡な写真になってしまいます。カラーでないと、レンズを向けないでしょう。

浦山渓谷の紅葉、ポスターになりそうな構図です。曇り空で暗く、写るか不安でした。
「あなたはシャッターを押すだけ、あとはMinolta Hi-Matic Fにお任せ。」
絞はおそらく開放f:2.7でしょう。周辺部、さすがに像は少し流れますが、気になるほどではありません。四つ切までなら伸ばして問題ない写りだと思います。
ASA400(ISO400)のネガカラーフィルム、なかなかいいですね。もう一度、使ってみようかという気にさせてくれます。
- 2014/11/19(水) 08:20:49|
- Photo彩遊
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3時半過ぎになると、浦山渓谷は暗くなりはじめ、撮影が難しくなり、撤収、帰路に就く。
途中、浦山ダムと29番札所に立ち寄り、最後の紅葉撮影となった。

フィルムは、Formapan400に変わっている。
樹までの距離は2m位。紅葉部分にピントを合わせると、湖面の綺麗な波の紋様は消えてしまう。フィルターを外し、f:11/30秒、ピントを4m(NikonSPはフィート表示なので・・・12フィートあたりにする)にセットすれば、ほぼパンフォーカスになったのに・・・・その時は、そのようなこと考えてもいませんでした。ただ、光の波を追いかけて・・・いただけ。

枝にピントを合わせている。全ての葉にピントが合うほど、被写界深度があるわけではない。背景の湖面の明るい所に、紅葉が重ならないよう注意しフレーミング。波の輝きは消え、パッとしない。35mmか28nmmの広角で、絞を利かせて撮るべき構図でしょう。とは言え、この写真、じっと見ていると、左下から右上に連なる葉の並びに空気感を感じます。立体感があっていいなぁと密かに心の中では高評価。(臆面もなく老妻に尋ねたが・・・・評価は芳しいものではありませんでした。)

29番札所、長泉寺に着いた時、すでに日は山に沈んでいた。
手持ちで撮るとしたら、これが限界でしょう。さすがにフィルターは外しています。
仲間の自動車に送ってもらい西武秩父駅へ。午後5時20分?発の特急に滑り込みセーフ。
八時前に戸越の里の我が家に戻っていました。秩父、意外と近いところでした。
- 2014/11/18(火) 10:26:42|
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Greenのフィルターは、黄変した紅葉に対しては効果的。

もう少し焼きこむべきか?悩んだところ。明るい秋の紅葉をイメージして、少しハイキーにしてみました。
実際の山峡の林は暗い。しかし、光は意外とフラット(柔らかい)。もうすこしローキー(焼きこむと)にすると、遠近感が増したかも・・・

午後3時過ぎ雲が割れ、一瞬頂上付近に光が入る。時間にして15分くらいだろうか、歩き回り、光芒が出る角度を探したが(逆光狙い)足場が悪く、老人には無理でした。グラディションの豊かな写真になったと思います。モノトーンは、光の階調がないと駄目ですね。
- 2014/11/17(月) 08:02:46|
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Tri-XにマルミのR2フィルター(おそらく600nmカット)の組み合わせで撮影したもの。

紅葉が白く浮かび上がりました。まだ黄色くなっていない葉も多かったのですが・・・・
背景の山肌まで光が届いていないので、浮き上がったのでしょう。
少し、紅葉のテーストが出ました。

黄色く紅葉した葉とまだ緑のままの葉が混ざっていたのですが・・・意外と明暗差が出ていません。喜んでいいやら、思惑通りいかないのを悔やむべきか・・・
一筋縄ではいかない。これも楽しみの一つ。
- 2014/11/16(日) 09:28:06|
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晴れの予想からカメラ(Nikon SP)に、Rolleiの赤外線フィルムを詰めていた。
しかし、浦山渓谷に分け入り、撮影を始める頃には、雲が出て太陽を遮っていた。
赤外光の強さ、読み間違え、全体に露光不足のネガを作ってしまう。
読み間違いたか?と気づいたのは、20カットほど撮影したころであった。
渓谷の中の光、あまり変化なく、かなり平坦。一度、絞とシャッターを設定すれば、あとは微調整で済む。
しかし、深い谷と木々の影で、予想以上に暗いこと(特に赤外線)、気付くのが遅かった。
レンズは Nikkor 50mm F:2、R72(720nmカット)フィルターを付けて撮影しています。

道路際のガードレールに肘をつけて、そっとシャッターを切りました。三脚は必須アイテムのようです。もっと絞りを利かせたかった。f:5.6/4秒 あるいは f:8/2秒で撮影できたら良かったでしょう。

これは、少し光量(赤外光)不足。シャッター速度を1,2段下げるべきでした。これも鉄柵に肘を固定し撮影。(三脚があればなぁ・・・と不徳を反省)
時節柄、クマ注意の看板がありました。(中央の樹の左下)
- 2014/11/15(土) 09:11:51|
- Photo彩遊
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11月10日 写真同好会のメンバーと秋の撮影会で秩父の浦山渓谷へ行ってきました。
撮影は、午後1時から4時までの3時間ほど。
午前中は晴れて太陽の日差しがまぶしかったが、渓谷に入るころになると、雲が出て、渓谷に光は入ってきません。
わざわざRollei赤外400Sフィルムを、カメラに詰めていたのですが、期待外れの結果になってしまいました。
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撮影してみて、改めて、自分の不明を感じるばかり。(無謀さを・・・)
風景の撮影には、フィルムなら従来とおり、大判カメラに、がっちりした三脚。いまなら、画素数の大きいデジタル一眼とがっちりとした三脚が、必須の組み合わせ。それを、35mmのレンジファインダーカメラに50mmレンズをつけ、白黒フィルムで手持ち撮影、たしかに正気の沙汰ではない。
風景は絞って、ピンを利かせて撮影するのが基本。ボケを生かす場合は、望遠接写に近い感覚。スローシャッターになりがちなので、三脚は必需品。メンバー全員(小生以外)がっちりとした三脚と高性能デジタル一眼を携帯していました。
がっしりとした三脚そのものを、所有していない小生は・・・風景写真を撮るなど、おこがましいのかも。
しかし、レンジファインダーカメラ、白黒フィルムで撮影すると宣言した手前、シャッターを押し続けた。

フィルムはRollei赤外400S、パンクロフィルムの感光域が赤外部まで伸びたフィルム。フィルター無しだと、パンクロフィルムとほとんど変わらない特性を持っている。感度はISO400である。曇り空、渓谷ないの光線状態は白黒向きではない。光の当たり方はフラットで優しく、光の強弱がなく、カラー向き。カラーフィルムなら、色温度が気になるところだが(どんな発色になるか)デジタルなら、ホワイトバランスはカメラが自動で合わせてくれるし、RAWで撮影しておけば、現像時、色温度をコントロールすればいい。
しかし、白黒のフィルムで・・・モノトーンの濃淡で紅葉の色彩を表現できるだろうか?! どうしたものか・・・
Rollei赤外400S、フィルター無しでは、階調性の高いフィルムになる。
撮影すると墨絵風写真になっていた。春の新緑の頃なら雰囲気ある写真が撮れそう。しかし、紅葉かなぁ? (粒状性も意外といいので風景に適している。むしろISO100のフィルムではないかと疑っている。)

Tri-Xフィルムに換え、緑のフィルターで撮影してみる。
フィルター無しより、明暗差が強調され、手前の紅葉が白く輝いた。

Rollei赤外400SにR72フィルター(720nmカット)を付けて撮影。陽がさしていないので、それほどの赤外線効果は期待できないが、白黒の対比は強くなる。
露光が1,2段足りないことも、対比を強めた原因になっている。
ISO400のフィルム、フィルター無しだと、f:5.6/250秒、緑のフィルターを付けると2段プラス補正して、f:5.6/60秒、赤外線の場合、さらに2段プラスして、f:4/30秒で撮影してみたが、さらに1,2段プラス補正する必要がある。f:2.8/15秒か、f:2.8/30秒を選ぶべきだった。(と、現像してから反省)
渓谷の紅葉、明暗差はあまりないものと予想し、明暗差を強調するため、黄色(Y2)、緑色(G)、赤色(R2)の三枚のフィルターを持参。試してみたら、意外とR2フィルターが効果的だったので、驚いている。ただし、デジタルでないので、効果は帰宅後現像し判明。今回の撮影では、Gフィルター多用していた。(後の祭りです。 でも、いい経験をしたと思う。)

これは、緑のフィルターを付けて撮影したもの。

同じ場所を、赤のフィルターを付けて撮影したもの。
階調性が、違います。紅葉の撮影に、意外と赤色フィルターがいいのですね。小生にとっては、意外な発見でした。(ベテランの人から見たら当たり前かもしれませんが・・・)
- 2014/11/14(金) 10:32:02|
- 写真の技法
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既に晩秋が忍び寄っているのを、見過ごしていた。

台風一過、散歩道に落ち葉が散っていた。
眼はむしろ濡れた苔の碧に惹きつけられていた。

夜景を撮ろうと、近くの公園へ。 落ち葉が道に・・・ 秋の終わりが近づいていることに ようやく気付く。それでは遅いのですが・・・・
尾瀬の紅葉の写真を見せてもらう。谷川岳、南会津、富士山五合目・・・ 参加している写真クラブの面々、紅葉を追って、関東近辺の紅葉の名所めぐり中。美しい紅葉の写真をゲットしている。
しかし、紅葉を上手に撮れたためしなし・・・・と、少し引き気味。
小生は、今年も、紅葉は都内で撮ることになるだろう。
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ただし、ワンチャンスだが、11月10日(月)、写真クラブの面々と、秋の撮影会で、秩父・浦山渓谷の紅葉狩りを行う。
前日、腕試しと近くの公園で、紅葉のテスト撮影をしてみた。(デジタルです)

撮った写真をPCのモニターに映し、検討する。
カラーかなぁ・・・・紅葉だし・・・カラーかなぁ・・・ どうしたものか、考えてしまう。
分からないなら、デジタルを止め、基本に帰ろう。
よし、モノトーンで紅葉を撮れるかにチャレンジしようと決心する。レンズは、50mm一本。交換レンズはもっていかない。(潔いなぁと・・・自惚れる) フィルターワークで、紅葉にどこまで切り込めるかと・・・勇ましいことを考える、ぼけ老人でした。
期限切れのカラーフィルムが、冷蔵庫の入っているのに気づき、そうだ、カラーはMinolta Hi-Matic F で撮影しよう。
11月10日の撮影会では、白黒フィルム3本+まだカメラの中の20カット。Minolta Hi-Matic F ではカラーネガ1本(24枚撮り)と、カメラ内に10カットを撮影していました。さて、どんな紅葉の写真が撮れたのか・・・今、フィルム、現像中です。
- 2014/11/12(水) 19:00:40|
- 樹、草、花
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Formapan400を詰めて、露光のテスト撮影をしてみた。
絞、シャッター速度は不明なため、カメラのフィルム感度ダイアルを、ISO400,ISO200,ISO100に替えて、コダックのグレースケールを撮影。(3カット)
また、散歩に持ち出し、フィルム感度を、ISO400,ISO200,ISO100の三水準に変え、撮影してみた。
撮り終わったら、Formapan400の標準現像条件(ISO400対応)で現像し、ネガを調べた。
結果は、感度ダイアルを、ISO100に設定したものが、一番階調性が良かった。ISO400では、やはり2絞りほど薄いネガになった。
最悪、二絞り薄くとも・・・・画像を起こすことはできますが・・・・

ISO100に合わせて撮影したもの。ネガの肉乗りが適当にあり、トーンカーブで、かなり無理な調子を出しても、階調性に破堤なく、使いやすい。銀粒子もそれほど目立たない。

ISO200に設定し撮影したが、カメラの露出計は暗い部分を拾ってくれたようで、適正な露光になっていた。
ススキが白く輝いて写った。
薄まで、約1m、ほぼカメラの最短撮影距離で撮影。38mmの広角レンズでは致し方ない・・・50mmレンズで撮りたいところ。
トリミングしてみた。

レンズは、3群4枚のテッサータイプらしい。コーテングしてあり解像度もかなり高い。逆光に少しフレァーが入ったか、ススキの穂が滲んだように輝いていた。これなら四つ切OKでしょう。

ISO400に設定し、撮影。舗道に落ちる影が面白く狙っていたら、都合よく日傘の女性が通り過ぎる・・・シャッターチャンスと、シャッターを切る。舗道を狙ったのなら・・・適正露光でしょう。
でも、女性を狙ったとしたら、二絞不足している。 悩ましいところ。これは、これで良いと思うが、階調性の豊かな写真を求めたら・・・・ISO100で撮影すべきでした。

影を狙って写すなら・・・こういうフレーミングにすべきだったのでしょう。トリミングしてみました。
「トリミング??」 写真上級者のかたから見ると、噴飯ものでしょう。「トリミングは救済処置、そんな安易な方法に頼っては駄目。ノートリが基本だよ。」 駄目だなぁという顔をされてしまいます。
でも、ネガのサイズ、35mmの1:1.5もあれば 6.6の正方形(1:1)、8×10インチの1:1.25 など様々。印画紙の比率からA判の印刷へ変わってきています。カメラの事情、印画紙の事情に従うより、どう表現したいかのほうが重要でしょう。
クーデルカは、EXperiment時代、ローライフレックスの6.6判ネガを、トリミングし、パノラマ風にトリミングしたり、一部を極端にトリミングし、焼き付けた作品を作っている。それが、彼の感性を、彼自身が磨く訓練になっていた。森山大道の「アクシデント」も、極端なトリミングして、新しい視点を写真に付け加えようとしている。(それは、成功していると小生感じた。)
撮影したネガを、トリミングし、新たな視点の発見をする・・・訓練には、いい方法だと思う。見て満足できるものに仕上がるなら、なおさらいい。
トリミングして、見栄えよくするのは、ずるいという思い入れが、特に写真上級者(アマチュア)にあるのだろうが、カメラアイの訓練ですから・・・と言い訳して、トリミングすべきものは、しています。
11月21日から一週間、クラブの写真展に参加しますが、一つはA3にプリントしほとんどノートリ。もう一つは半切にしました。半切だと、長辺はカットせざるを得ないし、しかし、作品として半切の比率が好いと判断し、長辺をカットしました。
印画紙に焼き付けていたころ、35mmフィルムでは、必ず長辺をカットしていたので、トリミングにあまり違和感を感じていません。デジタル写真の時代になってからですかね。
プリンターで印刷できるようになり、A系列の1:1.4の比率に統一されていく。35mmネガ比率に近づきました。それからノートリ至上主義の人が増えたのは?
- 2014/11/08(土) 23:10:17|
- 写真の技法
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古いコンパクトカメラ(バカチョン・カメラ) 使えるものか、試しにFormapan400フィルムを詰めて試してみた。
感度は、ISO400に合わせて撮影。
フレーミングし、ピントを合わせ、シャッターを押す。フィルムを巻く、撮り終わったら、パトローネに巻き戻す。露光が自動になりカメラ任せ、その点が進歩したところ。
しかし、露光に関し、撮影者の関与が拒否されたこと(露光をどうするかが、初心者の一番難しい点であるが。)は、小生の様な根性の曲った人間には許せないところ。上から目線で、このカメラを評価していたのだろう。(今となっては、恥ずかしい)
露光計の電池はMR44が入っていたが、すでに電池切れ、百円ショップでLR44のボタン電池を購入し入れ替えた。カメラのバッテリーチェックボタンを押したらランプがついたので、使用はできるだろう。
レンズは、Rokkor 38mm f:2.7!!明るい広角レンズすごい。並のバカチョンではない・・・というより、当時の人は、目が肥えていたのでは?騙せません。

新橋、汐留駅近くで撮影。モノレールの走る、近未来空間を・・・・

いずれも、逆光気味の光線、ネガを見ると、二絞りほど不足しています。解像度は高くなりますが、階調性は失われています・・・都会の風景を撮るには、好いかなぁ~~と、思うべきでしょう。(何事もポジティブに考えるべき)

これも二絞りほど不足。逆光に反応し、露光は不足気味になっている。まぁ、雰囲気はある~~なぁ。

スナップショット、38mmレンズの広角レンズ、3m位に距離を合わせておけば、ピントは大方合うだろう。
ファインダを覗き、すぐにシャッターを切れる。
カメラは小さいく目立たない、シャッター音もほとんどない。秒撮には最適のカメラ。もし、写りが良く、四つ切の伸ばせるなら・・・・このカメラ、使うことが多くなるだろう。

試しに花壇を撮影。一絞りほど、露光が足りない。

露光不足、一絞りほど足りない。しかし、暗いところでも よく写っている。おそらく絞りは開放のf:2.7だろう。画面の周辺で、画像が流れるが・・・それも愛嬌だろう。中心部の解像力とボケ味、悪くはない。

旧新橋駅、レンズの解像度は、文句なく良いが、順光でも一絞り不足している。
受光素子は、
シリコン半導体CdSだろう。光が当たると抵抗が変化する原理を使っている。劣化し、抵抗値が下がっているようだ。

新橋の烏森口へ移動。暗くなってきた。呑み屋が活気づく時間帯になってきた。
おそらく f:2.7/15秒あるいは1/30秒でシャッターが切れたのだろう。手ぶれしている。

これが、今回のベストショット。
中心に男性店員(居酒屋の)が居たのは、気づいていたが・・・・ストレートに焼くと、目立たない。
森山大道風に、その男性が浮き上がるよう、トーンカーブを調整した。もうあと、一二歩前に出て、シャッターを切れなかったか・・・・悔やまれるとところ(意気地もないくせに・・・)
長巻を切り、パトローネに20枚撮りで詰めたが、撮影できたのは24カットでした。そのうち9カット、ブログに載せるなんて・・・・上手な人から見たら、馬鹿にされますね。(今後は 厳選して枚数減らしましょう。できるかなぁ・・・)
- 2014/11/06(木) 22:13:06|
- 都会の景観 Tokyo
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カメラが道楽から、誰でも写真を!という大衆化の動きの中で、出てきたのが、キャノネットではなかったか。
母は、昭和40年ごろ、キャノネットを手に入れている。レンズ交換はできないが、F:1.9という明るいレンズがついていた。今手にすると、意外と大きなカメラ。レンズ交換できるカメラと大きさに違いはない。シャッター速度優先で、絞を自動で合わせてくれるのが良かった。35mmフィルムで、36枚撮るができるのも、心が惹かれた理由だろう。 マミヤ-6では12枚撮り、セミ判に切り替えても16枚しか撮れなかった。露光も、勘でセットした。それだけ、煩わしい。
写りはいい。四つ切まで伸ばしてもOKの画質である。
写真の大衆化には、大きな足跡を残してたカメラだと思う。キャノンの成功に、各社が、よりコンパクトで、使う易いカメラを市場に出してきた。その一つが、この、Minolta Hi-Matic F である。
このカメラも、良いカメラだと思う。母が、なぜ、キャノネットから、Minolta Hi-Matic Fに替えたのか? おそらくコンパクトなボディーが、ポイントだったのだろう。旅行なら、ハンドバックにいれておくこともできる。
カメラを、手にすると フィルムが入っていた。ASAの目盛り(I現在ならISO設定ダイア)400にセットされている。
どんな、写真を撮っていたのか、興味深々、Minoltaのカメラをもちだし、残りのコマを撮影した。
撮り終わり、巻き戻して、フィルムを見ると、長巻フィルムを切り取り、使い古しのパトローネに詰めたフィルムであった。
パトローネにはマジックでASA100と書かれているが・・ASA100は、ほとんど使ったことない。
フィルムの感じからして TRI-X フィルム。
写真屋に持っていかず、自家現像した。

母が使わなくなったこのカメラに目をつけ、散歩のカメラに使えないかとテストする目的で、長巻フィルムを切ってこのカメラに詰めたのだろう。入れた当人が忘れていた。現像し、なにが写っているか確かめた。
ストロボを焚いて写した写真、母、妻などの姿も写っていた。2008年の秋に写したものだろう。途中で、撮影を止め、そのまま、忘れていたようだ。全体に少し被りがあり、画像は薄くなっている。6年間、カメラの中に入ったっまま、撒き癖がつき、扱いにくい。一部、カビが生え、フィルムに変な紋様が入る。

これは、今回、撮影したもの。フィルム全体に被りがあり、階調性も狭くなっている。それでも、ビルの壁の「かわち乃酒場」の文字は判読できる。レンズの解像度はかなり高いようだ。

フィルムスキャナー 3200dpiで取り込んだ画像、「かわち乃酒場」の部分を等倍にして、載せました。(リサイズせず)
被りがあり画像は劣化、銀粒子も荒れています。ザラッとした感じは、Tri-Xの粒子より、昔のNeopan3Sに近い。
Minolta Hi-Matic 絞もシャッター速度も不明のまま、撮影するのは・・・・ちょっと不安。シャッター切れても、絞、シャッターは確かめようもない。それで、テストの途中で・・・やめてしまったのか?
バカチョン・カメラで馴らされ、コンデジを使い慣れた今、絞だ、シャッター速度だ、気にすることはなくなっている人は多い。簡単便利で、鮮明な写真が撮れれば それで いいでないか?
レンズの切れはよさそうだ。露光精度に劣化がなく 今でも使えるか・・・新しいフィルムでテストしてみよう。
- 2014/11/05(水) 22:32:50|
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「バカチョン」など言ったら怒られるかもしれないが・・・・
「あなたは、ボタンを押すだけ。あとは~~が」のキャッチフレーズで、ボックスカメラを売ったのは世紀末のコダック。
日本なら明治時代末期のこと。
カメラのキャッチフレーズなら、キャノンのautoboyも、このオリンパスのStyruasも、その範疇に入る。
もっとも、19世紀末、コダックのボックスカメラを買ってもらったスタイケンが、撮影後、コダックにカメラを送り返し、現像してもらたところ、Clearと評価し、焼き付けできたのは 50枚撮って1枚だけだったという。
それから百年、確かに、あなたはボタンを押すだけの時代になっている。
母が、似たようなカメラを2台持っていたのは、謎。オリンパスとキャノン どう使い分けしていたのだろう?
コシナのカメラのあと、富士のコンパクト(バカチョン)も、持っていた。2種類のレンズを(画角)を、レバーを切り替えて使えるカメラであった。そのカメラは、見当たらない。
キャノンのAutoboyは、ズームレンズで更にパノラマ切り替えができる。オリンパスは確かにスタイルがいい。
ファッションで購入したのだろうか?
1980年代は、まだ体力があったのか、シグマが初めて作ったという重い一眼レフも使っていた。28-78mm?かズーム付、交換レンズもあるようだが、もっぱらズームレンズを使用。確かに好いキレのある写真を撮っていた。外国に旅行するとき気合を入れて持っていていた。(バカチョンの持参していた)。時々、気に入った写真を(カラー)を4つ切りに伸ばしてもらって(カメラ屋さんで)、それを額に入れ、飾っていた。シグマの一眼レフ、10年もせず壊れ、問い合わせたが、修理不能ということで、それからは、体力のこともあり。バカチョンカメラだけにしたのかもしれない。
オリンパスカメラにはISO400のフィルムが入っていた。まだ、フィルムは残っている。カメラを片手に、散歩して、残りを撮りきり、すぐにカメラ屋へ現像を依頼した。

ISO400の高感度フィルム、昔 露光した画像は、全て、褪色し、被りの中に消えていた。なんとか、撮影年月日でも写っていないか、探したが、駄目だった。画像が、ほとんど失われている。
残ったフィルムを使い撮影したが・・・・被りがひどく、満足な写真にならない。これは、戸越銀座商店街で写したもの。ISO400の高感度フィルム、赤系統の色の発色が悪くなっていた。

桐ケ谷にて撮影。
逆光気味の光を捉えてみたが・・・・暖色系の色は出ない。色素カプラーがだめになっているのだろう。ブルーの色が目立つ。それも、また、趣があると思えば・・・いいか?階調性はかなり落ちている。普通のフィルムではこうは写せない。デジタルでも無理だろう。

目黒不動の池で撮影。フォトショップ・エレメントで、色の調整をしています。暖色系を強調して調整してみました。
2007年頃、散歩に、白黒フィルムを持って出るか、カラーフィルムにするか、デジタルにするか・・・・迷ったとき購入したネガカラーフィルムが、数本冷蔵庫に保管されています。これなら、そのカラーフィルム使えそうですね。
今年の紅葉、そのネガフィルムで・・・撮ってみようか。
- 2014/11/04(火) 22:06:22|
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写真は撮れればそれでいい、カメラなんて、なんでもいいのだ・・・などと嘯いてりると、昔、バカチョンカメラと呼んでいたカメラを思いしていた。母が写真好き・カメラ好きで、旅行になるとカメラを持ち歩いていた。
最初に持っていたのは、キャノネットではないだろうか?
押入れの中を探すと、大きな茶箱にカメラがたくさん入れてあった。

(1)懐かしいキャノネットが入っていた。手に取り動かしてみる。動作はするようだ。シャッター速度優先のカメラで、絞り環もついているので、露出計が故障しても、撮影することはできる。一番古いタイプの、バカチョンカメラ・・・・いや、レンズは45mm F:1.9という、高性能なレンズがついている。確か、とてもいい写りのカメラだった。(露出計が内蔵されただけのカメラだが、AEの始まりだろう)
(2)ミノルタハイマチック、このカメラも バカチョンとは呼べない好いカメラだった記憶が残る。手に取って調べると、まだフィルムが入っている。ASAは400に合わせてある!! このカメラから、絞り環がなくなっているが、ピントは、ファインダーを覗き合わせなければならない。(完全なAEで、絞環もシャッター速度ダイアルもない。露光はカメラに全て任せろということになった)
(3)コシナのバカチョン、これが我が家の最初の正統なバカチョンカメラだろう。このカメラからピント合わせは自動になった。フィルムを巻くこと、フィルムの感度を設定することはまだ自動にはなっていない。撮影終了後は、フィルムを巻き戻さないとならない。
(4)キャノンオートボーイ。 ただ押すだけで撮れる。しかもズームレンズになった。暗いと勝手にストロボが発光する。フィルムを巻くこと、巻き戻すこと、全てカメラが行ってくれる。完全フルオート、これぞバカチョンカメラの最終形だろう。レバーの切り替えで、パノラマ写真も撮れるようになっていた。
見ると、まだ、フィルムがカメラの中に入っていた。何年前のフィルム? 興味がわく。
(5)オリンパス、これもフルオート、ただし、ストロボの発光は、撮影者がスイッチを押さないと駄目のようです。このカメラにも、フィルムが入っていました。
(3)のコシナの電池は単三電池2本、入れたが、動作せず故障しているようだ。
(4)は、3Vのリチウム電池、入れると、生き返り、撮影は可能のようでした。
(5)のオリンパスも、同じ3Vリチウム電池で、動作し、撮影できそう。
どんな写真が取れているのか知りたいのと、もし、カメラが使えるものなら、どんな写真が撮れるのか・・・興味深々、オートボーイを手に取り、外へ出た。
夕方の曇り空だったので、少し暗いとすぐにフラッシュが作動する。24枚とり終わると、自動的にフィルムは巻き戻される。
液晶画面がないだけで、現在のコンデジと似た使い方になる。
帰り道、近くのカメラ屋(今はカメラ屋とは呼ばないかも・・・)で、現像を頼む。カラーネガの現像なら30分でできると聞き、びっくり。30分後、取りに行くとできていた。フィルムは長期間カメラの中で放置されていたので、褪色、被りもあり、ネガの濃度は高く、,画像が上に薄く乗っている。
帰宅し、フィルムスキャナーで、画像を取り込む・・・確かに取り込むのも・・・苦労するなぁ・・・
12年ほど前の光景が広がっていた。母の姿も写っていた。犬のカットもある。

全体にマゼンタ色がかかっていたので、フォトショップ・エレメントで色の調整をした。まあ、どうにか見れる写真になった。
フィルムはフジのISO100のネガカラーフィルム。
誰が撮ったか? 小生に撮った記憶がない。母か?
ズームを動かし望遠側で撮影しているようだ。自動でストロボが発光している。ピントも外れていない。大したカメラだ。フレーミングし、シャッターを押すだけ・・・後はキャノンが処理します。(実際には、現像するラボも必要だけど)
母が大事にしていた座敷犬の「マイケル」 この時すでに13歳、すでに老犬である。
17歳まで生きから、犬としては長寿だろう。それから5年後の2011年に、母は亡くなっている。こちらもわが家系では一番の長生きである。おそらく、母が撮影したものと思う。撮った当人も、撮られた犬も、もはや、この世にいない。2002年、我が家のカラー写真は、デジタルになった。おそらくこれが、母の撮影したフィルム写真の最後のカットだろう。それを見届けなかったわけだ。
小生なら・・・こうフレーミングすると・・・母に対する対抗心を燃やした。(笑)

ただし、このフレーミングだと、ピンボケになっていたでしょう。
- 2014/11/03(月) 21:32:03|
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レンズの解像度は、高いほど鮮明に像が捉えれれるので好ましいが、
可視光線を像として記録するので、解像度には光の波長による限界がある。
光学顕微鏡は、倍率1000倍くらいが限界である。1万倍は、逆立ちしても無理。
可視光の光の波長は、0.34μ~0.68μ程度。その大きさになると、ぼんやりとでも、判別できるが、
しっかりと像として判別するには、波長の2,3倍の大きさは必要だろう。
限界は1μ(ミクロン)、1ミリの間に1000本のドットを識別するのが、実用的な限界だろう。
一方、その像を記録する写真フィルムは、銀塩を使うため、粒子の大きさによる解像度の限界を生じる。
1つの線(或は点)を、判別するためには、なるべくたくさんの銀塩粒子があるほうが好ましい。
点を表現するため、その直径にたいし、少なくとも数個は欲しい。
銀粒子の大きさは、細かくても0.6μ程度が製造の限界。
1つの線を5個の銀粒子で描いたとすると、3μ幅辺りがフィルムの限界になる。
実際、文書の保存に、以前は(今もか)マイクロフィルムを使っていた。
そのフィルムの解像度は370本/mmとも言われている。
370本/mmとは2.7μ(ほぼ3μ)の線を判別しフィルムに記録できることを意味している。
しかも撮影には、特別に設計したレンズ(製版用)を使わないと、それだけの解像度はでない。
おそらく 製版用レンズは、限界の1μまでの能力があるのだろうが、
フィルムのもつ解像度の限界でストップせざるを得なかっただろう。
昔市販され、誰でも入手可能な35mmのコピーフィルムは、270本/mmの解像度があったようだ。
3年ほど前、ネットサーフィンして見つけた一覧表。面白いとプリンして保存した紙を、再度、スキャナーで取り込みました。(無断で、転載します。ごめんなさい。)
これは、昭和32年から昭和54年の主要な50mmレンズの解像度をまとめたもの。
各データの、出典が明らかでないので、どこまで、信用していいものか、疑問も残るが・・・
労作である。

(http://nikonfan.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/01/02/50mmf2a.jpg) 今も、このサイトに載っています。
著作権云々の場合は、このサイトを開いてください。
記載のデータは、コピーフィルムを使って測定した結果であろう。コピーフィルムは明暗差を出すため、階調性は犠牲にしている。
実際に使う写真フィルムでは階調性がないと、写真表現にはならない。
昭和40年の初めごろ、朝日カメラに載っていた記事が面白く、TRI-Xフィルムを使い、愛用のNikon F 50mm F:1.4のレンズの解像度を確かめたことがある。
テストチャートが、付録という形で、雑誌についていた。それを切り抜き、襖にそっとセロテープで貼り付け、2m離れたところから、三脚に固定したカメラで撮影する。ネガを現像し、顕微鏡の倍率50倍で、ネガを観察し、解像度の数値を読む。
当時の、現像スキルがそれほど良くなかったのか、ネガ中心部で80本/mmをハッキリ判読できたが、100本/mmは、判読できる限界かなぁという状態であった。

これは、手持ちのレンズを評価するため、小生が使っている方法。
昭和20年代あるいは、戦前のレンズを評価するにはいい方法だと思っている。(1960年以降のレンズは、どれも優秀。テストする必要を感じない)
できれば、5回 撮影し、統計処理すればいいのだが、単に使えるか、使えないか判断するだけなので、1回撮影し、現像、評価している。
絞りは 開放、f:2、f:5.6、f:16の 最大4カット。60本/mmが ハッキリ見える限界と判断。テストチャートは10cm間隔に置いている。2mの位置にピントを合わせ、撮影。5回ほど撮り、解像度と距離をエクセルなどでグラフにプロット、2次関数に当て嵌め、最小二乗法(エクセルにある)で、ピークを計算すれば、ピントの位置が1cm程度の精度で出せるでしょう。
物差しを斜めから撮影し、ピントの位置をミリ単位で議論し、レンズを評価する人がいるが・・・どうしたものか?
許容錯乱円を考慮してピントの可否を議論すべきでしょう。ハッキリとピントが合ったとする最低の錯乱円は、60本/mmの解像度に相当する(ツアイスの考え)2mの位置で、被写界深度は前に対し10cm、後方に対して11cmある。レンジファインダーカメラで、一番精度の高いのは、ツアイスのコンタックスⅡ、S型ニコン、キエフⅡ。ピントを合わせるカメラの精度も重要なファクター。基線長×ファインダー倍率が不足し、mmで議論するには、精度は不足している。
もっとも、デジタルになり、ピント合わせを液晶画面で行う場合、ピクセル等倍に拡大してピントを合わせることができるようになったので・・・mm単位の議論ができるようになったのだろうか?こういう薀蓄を聞く(読む)のは、面白いが、時々、眉に唾で聞いています。(読んでいますとすべきでしょう)
精度の高いレンジファインダーカメラでも、暗いところでは二重像が合わせづらい。ピンボケの写真を撮ることが多い。f:2とか、f;1.4とか使う場面なので なおさらである。でも、それが楽しいと割り切っている。ピントの利いた写真が撮れると、「やったぁ」という気分になれる。
一覧表には、2つのSummicron載っている。
昭和34年のズミクロンは衝撃の解像度。当時250本/mmの解像度が出たと評判になり、
当時、空気レンズなる言葉が、行き交ったのを覚えている。
それが、53年のズミクロンでは、解像度の値は下がり、一方国産のレンズ解像度データは良くなり、埋没してしまう。
ライカのズミクロン、写りが悪くなったという噂も聞かない。相変わらず有名であり、高い評価を受けている。
レンズの性能とは、数値の差だろうか??
小生の愛用するレンズは、戦前のツアイスが開発したゾナータイプが多い。S型ニコンの主要なレンズ。戦前、ツアイスから技師を招き、設計法を学んだという。49年の欄に記載のジュピター8は、戦争に負けたドイツで、戦勝国によりドイツ技術の奪い合いが起こり、ツアイスの工場はソ連の指揮でキエフに移築されてしまい、そこで名を変えて生産されたレンズです。Jupiter(ユピテルと呼ぶらしい) f:2ゾナーそのもの。戦前の設計のままのレンズである。
数年前、面白いからと、LマウントのSummicron 50mm F:2(1953年製)と、S-Nikkor 50mm F:2 このレンズは1960年製か?(純正なゾナー系統のレンズです)を それぞれカメラに付け、同じ被写体を、同時に撮影し、レンズにより差が出るか試したことがある。
チャートを使ったレンズテストでは、数字上、若干ではあるが、ズミクロンにほうが値は良い。しかし、f:5.6以上だと、ほとんど変わらなかった。
これが、テストに使用したカメラとレンズです。比較に、Kiev Ⅱを一緒に載せました。距離計精度の優劣は、明らかです。



同じ場所を、ほぼ同じ時間、同じ露光で撮影しています。f:4以上絞ると、画像の差は・・・4つ切りに伸ばしても・・・小生の眼力では見分けがつきませんでした。f:2、f;2.8くらいまで開けると、若干の差を感じる程度。
もし、混ぜて見せられたら、どれがズミクロンでどれがニッコールか区別つかないでしょう。ガウスタイプとゾナータイプの見分けもあやふやな眼力です。
街頭の光や、木漏れ日そのものが、画面の周辺に入れば、眼力ない小生でも、判別できますが・・・・
差が出たなと感じたのは、f:2の開放絞り近辺。
ツアイスのゾナー系統を見慣れた小生には、ニッコールレンズのほうが、好みです。しかし、その差はごくわずか、ズミクロンも、いいレンズだと思います。(微細な描写力の差が、作品の良さを左右するとは思えません。)


このレンズの差を読み取れますか?
四つ切に伸ばし、手に取ってみないと判然としないでしょう。PCのモニター画面は100万画素程度、ハイビジョン対応で200万画素程度。それで、800万画素の映像を評価する・・・ レンズの解像度と、フィルムの解像力の関係のようです。(アンバラン)
よく見ると、ニコンに軍配が・・・・ニコンのほうが良く写っています。ピントは、中央の樹の幹に合わせました。
S型ニコンの距離精度は,コンタックスⅡと同等、正確です。一方、L-ズミクロンは、一式カメラに付けています。暗いところでは、二重像が見づらく、前ピンになってしまいました。おそらく、ピントが合えば、ニコンと同様だったでしょう。コシナが作ったBessaRも、距離精度はあまり高くありません。(ファインダーは見やすいが)。50mmならf:2.8くらいが、限界ではないでしょうか。


このカットが、唯一差の出た写真ではないだろうか。
一番前のキノコにピントを合わせたが、ズミクロンは、後ピンになってしまった。Nikonは正確に合っています。
ズミクロンも前のキノコに合えば、写真としてgoodなのでしょうが・・・バックのボケ方は、ニコンと差が出たように思います。
見慣れているからか・・・草むらのボケ方がふぁとしている。ズミクロンは固い感じがあり、眼になじまない。
夕方の空をバックにした木漏れ日が、丸くぼけ、改めて、ニコン(ゾナー)、いいなぁと思う。
フィルムの解像力が120本しかないTRI-Xフィルムに、250本の解像力を持つレンズは必要ないのでしょう。それ以外のファクターのほうが、描写力として、重要。では、そのファクターとは??
撮ってみんなければ・・・わからないかぁ~~。単なる収差ではない・・・空気感というか・・・(収差が、よく補正された現在のレンズ、優等生です。しかし、使っているうちに、写りが単調に感じるようになり、また、古いゾナーのレンズに戻っています。)
ライカの二線ぼけ、ゾナーの三角ぼけ、そんな評価をしているが、それが言えるのは、おそらく昭和20年代のレンズまででしょう。現在のレンズは、いずれも優秀です。
写真のクオリティを決定するのは、撮る人の感性、撮影者の技量が一番。カメラは二の次、三の次のもの。
レンズに至っては、優秀なレンズが出回り、もう考慮する必要ないと感じています。
考慮するとしたら、光をうけて、記録する部分。そんなこと、昔のカメラマンも十分承知していた。声に出さなかっただけだと思う。

これは、Formapan400を手に入れたので、現像条件を探すため、テストしたときのもの。条件を12通り変えて実験し、決めました。これでいいだろう決定した条件に対し1/2の時間で現像したものは、極めて薄いネガになりましたが、解像度は非常に高い。
おそらく140~160本/mmの解像度になるだろう。標準濃度のネガになったと思われるネガの解像度は80本/mm程度ではないだろうか。 現像時間を2倍にすると、増感現像となり、ISO1600で使用できでしょう。
解像度からすれば、1/2の現像で打ち切るべきだが、それでは、写真の階調性は失われ、白黒の線がはっきりするだけ、薄いネガに僅かに残った銀粒子が印画紙を汚くよごし、写真の出来は良くありません。(その効果を狙い、1/2にすることはあるでしょうが・・・)
現像を延長し、全体のネガ濃度を上げると、白から黒までの階調性が豊かになる。しかし、解像度は犠牲になる。
原因は簡単、感光する乳剤層には厚みがある。高感度フィルムほど乳剤の厚みは増す。(今もそうだと思います)入ってきた光は、表面だけでなく、内部にも入り、乱反射して感光剤を活性化させる。現像の初期ならば、表面近くの銀粒子が還元され、像を作るが、それでは濃度不足となる(階調性が出ない)、現像を続け、内部の感光剤まで現像が進むと階調性が良くなるが、解像度は下がる。それが理由だろう。
白から黒まで、階調性が高いことを、「コントラスト」の高い写真と呼んでいた。白黒だけのコントラストをさしているわけではない。様々な濃さの灰色を表示できて、コントラストが高いと、評価される。
解像度とコントラスト(階調性)が相反することは、現像と焼き付け作業でも起きている。写真は、撮ったらそれで終わりではありません(と銀塩時代には言えました。)むしろ、現像・焼き付けの作業の上手・下手も大きなファクターでした。
昔のカメラマンは、カメラの機材以上に、現像を含めた暗室作業の重要性を知っていた。プロとアマを分ける大きなポイント。コツを声だかに、話すプロはいません。(時々漏れ聞こえてきましたが・・・)カラーフィルムが、写真撮影の中心になると、版元(編集者)、絵師(カメラマン)、彫師・摺師(ダークマン)の分業体制は、確立していたのでしょう。プロから、暗室作業云々の話は、でなくなりました。
昭和40年ごろまでは、レンズの解像度とコントラストも相反する要素と考えられていた。解像度の高いレンズは、輪郭がきりっと写るが、コントラストはでない。一方、コントラストの高いレンズでは、輪郭はボーと空気に溶け込むように写るが、精細な描写力はない。日本のレンズは、解像度志向で、何処までも精細に写る。ヨーロッパのレンズは、コントラスト志向で、しっとりとして目に優しい。ヨーロッパの町のスナップには、やはりヨーロッパのレンズだよ。そんな話が、まことしやかにかわされていました。(最近は、設計技術と硝材の発達で、解像度もコントラストも両立するらしい、そんな 記事・・・メーカーに対する、「よいしょ」ではないでしょうね・・・が載っていました。すごいレンズなのでしょう。購買意欲をそそります。画像処理プログラムのおかげでないことを祈ります)
最近の写真雑誌を読むと、レンズの解像度云々の話は出てきません。レンズの解像度では話題を組立てることができなくなったのでしょう。MTF値が話題になっています。レンズのコントラストに話題を移したようです。収差とかレンズの癖など話題にすることになるのでしょうが、小生、これにも興味をなくしています。レンズの開発は限界にきている。写真用レンズには、200年近い開発の歴史がある。コンピューターとの融合がこれからのテーマだと思います。
画質を決める要因は、もはやレンズではなく、撮像素子と画像に変換するプログラムの出来具合でしょう。
それが、写真表現の幅を決めていると思います。
一番重要なのは、写す人のカメラアイですが・・・・それもデジタル技術の進歩で怪しくなってきました。
小生、未だフィルムカメラを使い、白黒写真を撮っているので、デジタル写真が嫌いなのか?と思われてしまいますが、決して嫌いなわけではありません。むしろ、早くからその可能性を感じていました。
1988年に16ビットの映像処理ができる・・・・だろうと思った、シャープのX69000というPCを購入しました。(高かった!)それに、イメージユニットを同時に購入したので、小型車に手の届くような金額になりました。マイナー機種なので、取り込むソフトは市販されていません。そこで、25万画素の映像をPCに取り込み処理するプログラムを自製し、楽しんでいました。(理系のせいか親和力があり、意外と簡単にプログラミング言語をマスター、時間のかかる処理はマシン語で、全体の処理はC言語で書きました。)
まだ、カシオの30万画素カメラが発売される前です。家庭用の日立のビデオカメラから、イメージユニットを通し、画像をデジタル化、X6900に取り込み、画像処理し、最終的にはプリンターに打ち出す。そんな遊びをしながら、来るべきデジタルカメラの時代を待っていたのでしょう。25万画素では、サービスサイズの半分くらいの写真にしかなりません。
カシオから30万画素が出ても・・・・へぇ出たか・・・しかしまだまだ~~と待ち続け・・・・
ついに あのコダックから100万画素のデジタルカメラが発売。そのニュースを聞き、小躍りしたのを覚えています。

1998年春、念願のKODAK DC210を入手。発色が好いのが気に入りました。サービスサイズまでなら、フィルムで撮影したものより綺麗です。キャビネに伸ばすと・・・あらが出始めます。画素数が足りない。しかし、PCのモニターは100万画素程度、モニターで見て、サービスサイズの写真でいいとなれば、ほとんど完璧な写りです。(今もそう思っています)
コダックのカメラ、よく使いました。特に出張で海外に出るときは重宝です。インターネット回線を使い、報告書に画像を添付して、会社に送ていました。100面画素でサービスサイズなら、200万画素でキャビネはOK、400万画素もあれば四つ切まで伸ばせるだろう・・・というのが、当時の考え。間違っていないと思います。そこで選択肢は2つ、400万画素のデジカメを待つか?フィルムスキャナーを購入するか? デジタルの400万画素に対応するニコンのデジタル一眼販売されたが・・・・150万円だったか・・・・とても手の出るものではありません。
手に届く価格まで下がるには時間がかかるだろうと・・・・フィルムスキャナーのほうを選びました。2002年頃だたっと思います。
当時、ニコン、キャノン、ミノルタ、コニカなどが、そろってフィルムスキャナーを販売していました。購入したのは、キャノン製 取り込みは最高で4000dpiのものでした。同時に、キャノンデジカメ、IXY200aも購入しました。
キャノンのデジカメも良く写りますが・・・・コダックの色彩には負けていました。でも、200万画素は魅力的、八つ切りまで伸ばせました。
デジタル・カメラの進歩は、予想以上。2006年にニコンのCoolPix P1 800万画素のカメラに、手が伸びていました。(これなら念願の四つ切OK)
しかし、CoolPixP1 評価の難しい(小生にとって)デジカメです。
2007年から、散歩にカメラを持っていくようになりました。

デジタルで撮るか、フィルムで撮るか、悩んでいました。
これは、デジタルカメラでモノトーン(白黒写真)ができるか、試していたころのテスト撮影です。
Noktonのレンズで撮ったものは、フィルムで撮影。それを、キャノンのフィルム・スキャナーで、2000dpi(534万画素)と4000dpi(2100面画素)で取り込んだもの、も一つはCoolPixP1で撮影し、白黒のモノトーンに変換したもの。原寸倍率で示しました。
800万画素と解像度はOKだが、まだフィルム並のコントラスト(階調性)は無理。焦ることない、そのうち追いつくだろうから、その時までまとう。これがその時の結論。しかし、カラーに関しては・・・ほとんど並んでいる。それぞれの欠点長所はあるが、どちらがいいかと聞かれたら・・・・利便性からデジタルに軍配。

散歩にカメラを持ち出した頃、カラーで撮るか、白黒のモノトーンにするか・・・迷っていました。カラーフィルムで撮ると・・・金かかるだろうなぁ~~できればデジタルで撮りたいが・・・・ カメラは、BessaR2S、ニコンSと同じマウントということで、思わず衝動買い、ついでにNokton50mmと、SC-Skopar 35mmも同時購入。ヨドバシカメラでした。時代はデジタル、コシナのフィルムカメラを購入するなんて、物好きも程がある。ニコンの中級デジタル一眼も買える値段でした。

CoolPix P1の画像と比べれば・・・・ほとんど同じ。コンパクトデジカメといい勝負。階調性はフィルムのほうが若干良い。しかし、電柱の文字などは、デジカメのほうが優れている。

フィルムのほうが、色に深みがある(階調性豊か)とは言いますが、早晩、デジタルも改良され、追いつき、追い越すのではないだろうか。まだ、階調性では一歩リード、解像性(シャープさ)は、すでに、デジタルに軍配。(コンデジにも負けている・・・ショックでした。)それから、散歩に、カラーフィルムはなくなり、ひたすら白黒フィルムを使っています。フィルムを超える階調性のあるデジカメの出現を待っています。(現在 デジタルカメラはSonyNEX-3を愛用しています)
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Kodak DC210 100万画素 1/3型 計算すると 1画素 4.17μ角
これは撮像素子が240本/mmの解像度に対応することを示している。
カタログには レンズの中心で200本/mmの解像度を持つレンズを使用していると記載。
コダックは、良心的だなぁ と思いました。
CanonIXT200a 192万画素 1/2.型素子 計算すると 一画素 3.30μ角
撮像素子 303本/mmの解像度を有する。
ズミクロン並の250本/mmのレンズ?を使用しているのか、レンズの解像度記載なし。
Nikon CoolPiXP1 800万画素 1/1.8型素子 計算すると 一画素 2.18μ角
撮像素子には 459本/mmの解像度がある。
それに対応するレンズ・・・・さすがステッパーのニコン、ほとんど理論値に近い
製版スペックのレンズを使用しているのか?レンズの解像度、記載有りません。
しかも、光を捉えた一画素は、RGBのいずれか一色のデーター。それを、周りの色データから計算し、一画素のRGBを決めている。~~なんとなく、騙されているような、いないような・・・・・
でも、デジタル・モノトーンなら、すごい写真が撮れるだろう。
フィルムの時代、(製版用以外)写真フィルムの解像力は、レンズの解像力には負けていました。
それが、デジタル撮像素子の出現で、レンズの解像度をこえたデジタル・フィルムができたわけです。
今までの、歴史に残るレンズを この新しいデジタル・フィルムで試したい。これ正当な要求だと思う。
SonyNEX-3 APS-C 22.3mm×14.9mmのCMOS 撮像素子 1400万f画素 計算すると 一画素 4.87μ角
撮像素子 205本/mmの解像力有。
レンズ性能とデジタル・フィルムの解像力、バランスはいいだろう。(昔の名レンズを試せるぞ!)
NEX-3に手を出した理由です。
- 2014/11/01(土) 16:48:51|
- 写真の技法
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