3月23日 満開。薄日が時折差すも、曇り空。昨日とは異なります。

目黒川沿いの桜を撮り始め3年目、撮り尽くしてしまったかなと 思う瞬間です。
五反田駅に停車する電車を背景に入れてしまいました。モノトーンだと、桜の花びらがくすみますね。やはり陽の光が欲しいところ。Elmarレンズ、逆光気味で撮影すると、光芒が出やすく、その効果を狙ってカメラにつけてきたのですが、その効果発揮できません。

雅叙園のところです。

大崎の再開発ビルの壁面に写った桜と、行き交う人たちを撮影してみました。3年目となると、撮影スポットと思われるところは、全て撮影したような気になっています。視点を変えないと 同じような写真の再生産、月並化してしまいますね。

3月26日 上流の中目黒の桜は散り始めています。下流の大崎、居木橋付近の桜は満開です。Nikon SPで撮影、この頃は夜桜の撮影に挑戦していました。そして、このNikonSPに悲劇が・・・

3月30日 葉桜になりました。 花筏が撮りたくて、目黒川をさかのぼったとき撮影した1枚。
スポンサーサイト
- 2013/04/29(月) 06:50:37|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
散歩にカメラを持ち出して、桜を撮るのも今年で7回目を迎えました。
桜を撮ると同じような写真ばかりになってしまいます。進歩ないな~~と嘆息。少しは 視点を変えてみなければ、と思案していたとき、急に暖かくなり、桜の開花が早まったとのテレビ報道に、慌ててデジタルカメラを携え、目黒川沿いを歩き、桜の開花状況を調べました。
デジタルカメラは、SonyのNEX-3 レンズは純正 E16mm F:2.8 固定焦点のパンケーキレンズ。軽くて携帯に便利、ピントから露光までカメラ任せ、撮った枚数の心配も必要なし。それでいて ビックリするほど よく撮れます。技術の進歩ですね。フルサイズに換算すると24mmレンズです。50mm標準を多用する小生には、ワイドすぎる画角です。
撮影は、東京の満開予想の前日 3月22日。大崎から目黒川沿いに中目黒まで。

目黒川沿い 例年なら 大崎あたりの桜は、上流の中目黒あたりより少し遅れるのですが、今年は ほぼ同じ状態でした。ワイドレンズなので、大崎の再開発ビルを背景に1枚。桜の季節、あまり晴れることないので、空を写しこむことが少ないのですが、今日(22日)は快晴、天気に恵まれました。

東急池上線の五反田駅のところです。対岸の桜は北側に面しているので、開花は遅れ、七分咲きというところでしょうか。電車がくるまで待って写せば、「構図、決まっている」と言われそうだが、作為がありすぎるのも・・・問題かと ここでシャッターを切りました。鳩も穏やかな陽を浴び お花見しているようです。

同じ場所で 振り返ると 南に面した桜は満開。広角接写?と呼ぶのですかね。1枚アップで撮影。レンジファインダーカメラではできない芸当です。

目黒の雅叙園から池尻大橋まで目黒川沿いに遊歩道があり、桜見物の名所?になっています。天気が良いので、散歩を楽しむ人がでていました。

同じ場所で振り返り、逆光で桜を撮影してみました。

川面の暗さに注目し、桜を接写してみました。広角レンズを持つと、このような撮り方になりがちですね。
引いて全体を撮るか、近づいてアップにするか。あまり得意な撮り方ではありません。

小生の好きな撮り方は、中庸 こんな具合の撮り方が好きです。
今年(2013年)の桜、ほぼ毎日、1週間 撮影を楽しみました。
- 2013/04/27(土) 07:37:04|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
2007年、戸越公園の桜です。「お散歩カメラ」を始めた初期の桜の写真です。
この年、桜を写した写真は僅か3枚、そのうちの1枚です。

4月1日 ほぼ満開。桜の下には場所取りのシートが広げられています。花見をしようと、来る人は、お弁当を持ち込み バックを抱えています。撮影したのは 土曜か日曜の昼前だったと記憶しています。

これは、翌年の2008年4月 撮影の戸越公園の桜です。
正確な日付は 前後のネガを調べないと 確定できませんが、現像ノートによると4月2日か3日の撮影です。桜が満開になっているのに、それほど人が集まっていないのは、ウイークデイの昼ということでしょう。珍しく35mmの広角レンズを使っています。

コシナ製のSC-Skopar 35mm F:2.8レンズです。最近発売されたレンズです。S型ニコン、コンタックスⅡ、kievⅡ用など、使えるカメラが、かなりマニアックです。50年以上前の古いカメラに使えるレンズを生産し販売するなど、常識では図れない会社ですね。これらのカメラを使う小生にはありがたいレンズですが・・・
Jupiter-12、biogonなどのツアイス系35mm F:2.8レンズに比べ、コーテング技術、レンズ設計技術が進み、抜けの良い、ゴーストの出にくいいいレンズです。良すぎて優等生。そこが、飽きにつながるのか・・・ゴーストを嫌う写真の時は、使用しますが、写真を楽しむときは ソ連製のJupiter-12を使うことが多いですね。

フィルムはNeopanSSを使用。解像度の高いこのレンズ向きですが、空に銀粒子のざらとした感じが出やすく、小生としては使いにくいフィルムです。NeopanSSを使いこなすためには、おそらく現在使用している現像液を替えないといけないでしょうね。
- 2013/04/25(木) 10:31:34|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
今年(2013年)1月の夕刻、戸越公園を散歩すると、奇妙な姿の木に気づいた。普段は気に留めることなく通り過ぎていくのだが、このときの印象は、おやっと立ち止まらせるには、充分であった。
弱弱しい冬の陽が差仕込む空に向かい、細くすべすべした、栄養失調を連想させる腕を天に伸ばし、何か叫んでいる人間の姿に思えた。
それは、葉を落とした百日紅(さるすべり)であった。

これから春を向かえ、夏になり、そして秋、この百日紅はどう変化していくのだろう? 雨、曇り、晴れ、風の強いとき、この樹はどんな姿を見せてくれるか? 朝の光、昼の光は・・・、レンズを替えて写したら・・フィルムを あるいは、フィルターを・・・替えたら その写り具合はどうなるだろう?と思いをめぐらせ、そうだ、この樹をオブジェとして、どこまで写真表現で迫れるか、1年間 撮り続けようと決心した。
- 2013/04/25(木) 09:40:29|
- 百日紅(さるすべり)
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
桜開花の基準である靖国神社より少し遅れて、戸越公園の桜は咲き始めます。
例年通り、4月初めに満開となりました。

この桜は、戸越公園入り口近くにある保育所の桜です。見事な枝振りの老桜、何人の園児を見守ってきたのでしょう。

大人は、桜の木の下で花見を楽しみ、子供たちは遊びに興じている。いつもの戸越の里の春となりました。(江戸を越えたところの「とごえ村」が、戸越の地名の由来です・・・たぶん)

富山を旅行したとき、市内の松川で桜並木を散策しました。見事な桜並木です。東京の桜は散ってしまったのに、富山は満開です。約1週間 遅いのですね。2回も花見を楽しめた年でした。富山市は市電が通っています。もう少し待てば、背景に市電の姿を納めることができたでしょう。旅行中、残念ながら、心の余裕がありませんでした。
- 2013/04/24(水) 10:53:08|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
日ごろ見慣れた光景が、ふとしたことから、見知らぬ光景になってしまう瞬間がある。
たとえば、鏡に映された、部屋の様子。雨戸の節穴を通して天井に映し出された、外の世界。
この写真は、寅さんで有名な帝釈天に行った帰り道、せっかくだからと、押上で途中下車、建設が進むスカイツリーを カメラに収めよう、浅草まで散歩して、スカイツリーを撮影した。
業平橋近くに来たとき、風は穏やかで、スカイツリーが運河に綺麗に映っている。「ああ映り込みだ」と、美しいポスターのような映像を期待し、シャッターを切った。
しかし、現像し、ネガをスキャナー取り込み、A4にプリントしてみると、意図した風景とは異なる世界を捉えている。

展望台は不気味なピエロの顔のよう。PCのモニター画面では気づかないが、実際の紙の上に定着した画像では、胴体の くねくね曲がった線は盛り上がり、奇妙な立体感をだしていた。
日常の変哲もない美しい風景の裏に、ぴったりくっつくように、このような世界が広がっているのでは・・・・と思うと、戦慄を覚えた。この写真のイメージが、心の底に溜まっていたのか、「水」という対象(オブジェクト)に心引かれ、1年後、水底の世界を撮り始めていました。この後も、眼前に、水の世界の広がりを感じたら、機会を逃さず 撮っていくと思います。
- 2013/04/23(火) 14:53:10|
- 読み解く写真、心に残る写真を・・・
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
毎年 冬になると 戸越公園の池に、鴨が飛来します。餌になる水草は少ないのに・・・と疑問に感じていましたが・・・。

パンくずをあげる人が、数人いるようです。確かに「鳩に餌をあげないで」という看板がありましたが、鴨にあげないでという警告はありません。鳩のように居ついてしまう鳥は問題なのでしょう。
午後3時頃の撮影です。曇天でしたので、シャッター速度1/500秒 絞りf:2.8で撮影しました。レンズはヘリオス53mm F:1.8 ソ連製です。よく写るレンズだと思うのですが、中古市場で2000円程度で購入できるのでは?コンタックスマウントのソ連製KievやContaxⅡ(戦前)、ContaxⅡa(戦後 西ドイツ)のカメラに対応。日本で対応するカメラを使用する人は かなり少ないでしょう。需要と供給から 値段は安くならざるを得ません。
2週間ほどたち、そろそろ 鴨は帰ったかな? 確かめに戸越公園へ行くと、同じ「おじさん」が パンくずをあげていました。数は減ったものの、鴨はまだ残っていました。家にとってかえし、180mm望遠をつけたNikon Fを持ち出し、飛んでくるところを撮影。

鴨までの距離は 4m~6m 望遠で撮っているのですが、右にいてパンくずを投げている「おじさん」、自分の姿も撮られているのでは、と訝しげな顔をしていました。写ってはいませんよ。
- 2013/04/22(月) 15:46:09|
- 猫、犬、鳥
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
2010年の桜です。この年は3月末に満開を迎えたようです。

近所の戸越公園で撮影。お花見を楽しむママ友集団でしょうか、子供たちが、お花見道具を運んできた荷車に乗って遊んでいました。桜の木下で、遊ぶ子供たちの動きが面白く、絵になっていると思い1枚。

洗足池は桜の名所としても知られています。例年たくさんの人で混雑しますが、そこから少しはずれ、線路際を歩くと、石川台駅まで、桜並木が続きます。茣蓙を敷いて花見をする人はいません。人影も少なく、花見の散歩楽しめます。写真を撮るには絶好のスポットです。

目黒川沿いは、桜の名所になってきました。目黒の雅叙園から、池尻大橋まで、桜並木が続き、桜の頃だけ 両岸は桜見物の人で 大賑わいとなります。川幅が狭く、両岸から桜の枝が延び、他の桜の名所と違った景観を楽しめます。
戸越公園、池上線の石川台付近、それと目黒川、この3箇所が、小生の桜撮影スポットです。全国には、桜の名所として有名なところがたくさんありますが、出かけてまで撮影しようという気にはなれません。モノトーンの写真なので、桜はより抽象化された対象物、具体性が減ります、有名なといわれても、具体性に欠けるので、どこが名所の?ということになりかねません。カラーデジタルで撮るようになれが、足を伸ばし、桜の名所巡りをしたくなるなるのでしょう。
- 2013/04/21(日) 10:25:55|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
スカイツリーは 話題性があり ツリーの姿が見えるとつい1枚撮ってしまいます。写真を整理していたら、スカイツリーを撮った写真が 多く出てきました。
浅草へ散歩でおもむくと、カメラを抱えた人が墨田川の遊歩道や、橋に鈴なりになっていることがあります。小生もその一人ですが・・・ 携帯でも撮っている人を見ますから、おそらくスカイツリーを撮った写真を合わせたら、何億枚もあるのでしょう。

散歩にカメラを持って4年。 近所の散歩に飽き、散歩の範囲が広がって来た頃の撮影です。
スカイツリーの姿が、上に伸び、ようやく その存在が注目されるようになりました。
東京の冬は好天続き、どんよりとした空は、もうすぐ春になるという知らせでしょう。カモメまで 寒そうに見えました。

同じ年の12月 冬 再び浅草を散歩しています。空は 冬晴れ。スカイツリーもかなり高くなりました。レンズは「鷹の目」と評されたツアイスのテッサー。1934年製、当然ノンコートです。鳩の目に鷹の目で対抗しました、問題ない画質だと思うのですが いかがでしょう?

2011年2月9日に撮影。電波塔の部分が少しずつ上に延びています。約1ヵ月後には、あの忌まわしい地震が発生しました。建設中の、きちんと固定されていない電波塔、地震の揺れに耐えたとのこと、さすがですね。新幹線も自動停止し、無事故。高い技術力を示した建築と新幹線、外国への輸出に弾みがつきますが、福島はどうなるのですかね?技術系の仕事に従事したものには、複雑な思いです。
レンズはコンタックスマウントの ヘリオス-103 53mm F:1.8、ソ連時代のレンズです。1980年~83年頃の、ごく短い時期に製造されたレンズではないでしょうか? 作りはおもちゃみたいという人もいて、あまり高い評価を得ていない(軽んじられている)ようです。F:1.8は少し無理をしているようで、絞り開放では、ハロがでて、コントラスト、解像度とも 首を傾げますが、ほんの少し、F:2まで絞ると、ハロは消え、ビックリするほどの解像度、抜けのよさを発揮します。最初から 開放絞りを2.0としていけば、よかったのに・・・F:2.0の標準レンズは たくさん保有していますが、F:2.0では このレンズが一番解像度が高く、F:2で、きりっとした感じに撮りたいとき重宝しています。
コンタックス由来のゾナーの味わいは消え、むしろ ライカレンズのような切れ味のレンズです。調べると、レンズの構成が、ゾナータイプからガウスタイプに変更されたようです。

電波塔も完成し、645mの威容を発揮しています。話題になっているスカイツリーを撮ってみようと、21mmレンズを付け、ツリーの近くで 撮りまくりました。 その帰りの1枚です。 振り返るとスカイツリーが・・・と思っていると 鳩が飛び上がったので、とっさにシャッターを切っていました。Kentmere400のフィルムを使っていますが、コダックがデジタル写真の影響で、経営が傾き、Tri-X長巻の値段が上がってきたので、代替の より安価なフィルムを探し、Kentmere400を使いだした頃の写真です。

冬の1月は、好天続き、今年(2013年)撮影したものです。最初(2010年撮影)と同一ではないと思いますが、カモメはカモメ、同じようなポーズで止まっています。
- 2013/04/20(土) 22:38:51|
- 猫、犬、鳥
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
2011年春 散歩中撮影した桜の写真の中から選びました。フィルムはT-MAX100を使っていました。

4月3日 ほぼ満開です。例年並か、少し遅い程度でしょう。大崎駅近くの高層マンションが、すぐ近くのように望めます。曇り空をバックにでは、冴えた桜という感じはでてきません。青空に桜の花なら、フィルターを使ってくっきりと写すことができるのでしょうが・・・よく言えば、墨絵の桜か。

これも、墨絵風?? 少し露光オーバーだったようで、ネガ濃度が上がっていました。曇り空だったので、その印象になるよう、空の濃度に合わせたのが、この写真です。1,2段 絞るか、シャッター速度を上げれば、もう少しガンマーのでたメリハリある写真になったかも。しかし、これはこれで、その場の雰囲気を出していると思います。

4月8日になると、桜は散り始め、葉桜になりかかっています。天気は晴れ、時々陽が差してきます。ようやくアップで桜の花を撮ってみました。モノトーンより、やはりカラーのほうが 良いでしょうね。敢えてモノトーンにこだわってみました。

帽子に散った桜の花が、あまりに素敵なので、思わず、失礼を省みず 1枚撮影。 ごめんなさい。
撮影した、携帯の桜の写真を 互いに見せ合っているようでした。
- 2013/04/18(木) 16:06:48|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
デジタルカメラの場合、画質は、映像を記録する半導体素子の大きさ、画素数そして処理プログラムにより、決まってしまいます。良い写真を撮りたければ、より高機能な(高価な)一眼デジカメへ手が伸びていきます。
フィルムカメラの場合、良いレンズをつけさえすれば、安価なボディーであれ、高級機であれ、差はあまり出ません。画質を決めるのは、フィルムであり、適切な露光であり、適切な現像操作です。
フィルムが全盛の頃は、有名なカメラのマウントに対応したカメラが、流通していました。Lマウントレンジファインダーカメラ、プラクチカマウントの一眼レフなど、種類(メーカー)も多かったですね。
鳥を撮影した写真を整理していたら、意外と多くのフィルムを使っていました。画質、露光感度など気にして、フィルムを変えて 試していました。 それから数年、デジタル化が進行し、市販されているフィルムの種類が少なくなってきました。寂しい限りです。

2007年撮影ですから、カメラをぶら下げ、散歩を始めた頃の写真です。目黒川から、恵比寿の駅へ抜けようと坂を登って行くとき、見上げると鳥が(おそらく鴉でしょう)が飛んでいったので、思わず撮影しました。富士のNeopan1600を使っています。当時は、写真撮影を再開したばかり。(Tri-X 以外で、)どんなフィルムが使えるか、フィルムの特性はどんなものか、模索中でした。Neopan1600 100フィート缶 1缶購入し試しましが、ISO1600は魅力ですが、粒状性を小生の許容限界内に抑えることができず、常用での使用を断念しました。
雲のトーン、奥行きがあり、立体感を感じますが、ざらとした粒子がでているのが、小生の好みではありません。

これは、富士のNeopanSSフィルムで撮影しています。昔からあるフィルムですね。40年以上前には使っていましたが、100フィートの長巻を切って使うようになってからは、Tri-Xが 常用フィルムになってしまいました。解像度からいうと、当然ですが Tri-X より高解像度です。しかし、大きく伸ばすと、粒子が、ざらとした砂のような感じになります。Tri-Xは 粒子が大きいのですが、タイルのようになり、画像が滑らかな感じです。
感度もNeopanSSの4倍です。撮影の範囲が広がり、Tri-Xは 小生の常用フィルムになりました。

目黒川に電線が渡っていて、鳩の溜まり場になっています。面白いので、時々、カメラを向けます。
2010年頃、大崎の高層ビジネスビルの屋上付近に、隼とおぼしき猛禽類が巣を作ったことがあります。そのとき ここの鳩の数は減りましたが、このごろは再び数が戻って来たようです。(2013年現在)弱肉強食の世界、しかし、子供を育てる環境ではないと、隼 引越ししたのでしょう。自然の摂理、バランスが働いたのか?
フィルムは T-MAX100 解像度は、NeopanSSのほうが若干高いように感じます。しかし、粒状性は明らかにT-MAX100でしょう。コダックは当時Plus-Xのフィルムも販売していましたが・・・どういう棲み分けか?
Plus-Xは 伝統のある有名なフィルムで、使った感じはNeopanSSに似ていると思います。コダックはT-MAX100とT-MAX400を 旧来のPlus-X、Tri-Xの 置き換えにしたいと計画したのでしょうか?確かに、Plus-Xは 生産中止となっています。超微粒子フィルムのPanatomic-Xもなくなりましたね。

Tri-X フィルムを使って撮影しています。4つ切りまでなら、粒子をださず、滑らかな引き伸ばしができます。半切までなら、実用上OKでしょう。Tri-Xは 歴史に残るフィルムだと思っています。T-MAX400は、おそらくTri-Xより更に粒状性が改良された良いフィルムだろうと、想像していますが・・・・それを知るのが嫌で、まだ、T-MAX400一度も使ったことありません。Tri-X 100フィート缶の販売は続けて欲しいと願っています。
- 2013/04/17(水) 16:49:06|
- 猫、犬、鳥
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
カメラを片手に散歩を始め、数年もたつと 季節の移り変わりに敏感になるようです。サラリーマン時代には、考えもしませんでした。日月の推移は、予算であり、予算に合わせた開発スケジュールに追いまくられ、年度はあれど、季節の移ろいを感じるデリカシーに欠けていたと 今、つくづく思います。
散歩し、面白いなと思ったものを 写真に収めていると、失った感性が戻ってくる気がします。大きな自然のサイクルのなかで生きている、しかもそのサイクルは、循環ではなく、螺旋状だと実感しています。決して、後には戻れません。
2007年 「お散歩カメラ」を始めてから 春になると「桜」にカメラのレンズを向けていました。年がたつほど桜を撮影したショット数が増えていきます。少しは内省的な人間になれたのでしょうか?
2012年春、撮影したショットの中から 桜の画像を選びました。

4月10日 目黒川の桜 満開の時期でした。例年並みか、少し遅いですね。一式カメラにLマウントのInduster-22をつけ、家を出ました。レンズはソ連製(ロシア)、ツアイスの3.5テッサー(50mm)をまねたものです。古いレンズで、当たり外れがあるようです。当たりのレンズはエルマーより良いという人もいますが、小生のレンズ、可もなく不可もなしという感じです。沈胴レンズ(Crushable)なので携帯するにはいいレンズです。カメラは、設計は日本の安原氏なれど、製造は中国製です。
絵葉書的ですが、目黒の桜並木を、まず撮影。桜は散り始め、川面に花筏ができ始めています。

あと2,3日で、花筏となるのでしょう。

このときのネガを調べると、花見をする人のスナップ写真に 良いものがたくさんありました。桜の下では、皆浮かれ良い表情です。しかし、個人情報がクリアーできないでしょう、割愛させていただきました。点景的に写っているものなら差し支えないでしょう。

目黒川も中目黒に近くなると、浅くなり、鷺が降り立ちます。絞ってパンフォーカス気味にして撮影しました。
二日後、目黒川を少しはずれ、目黒不動を散策し、撮影。

桜は散り、一面の桜の絨毯になっていました。

更に二日後、葉桜。春雨に公園を訪れる人影もなし、でもこのオブジェ、すこしホットしますね。
- 2013/04/15(月) 21:36:52|
- 桜
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
古いカメラを1台 肩にぶら下げ、ぶらぶらと散歩するだけの小生の眼に飛び込んでる鳥は、そんなに多くはありません。
今年、散歩で撮影した鳥の写真を探したところ(2013年4月現在)、枚数は10枚にも満たないが、意外と違ったレンズで撮影してました。

1月、浅草の浅草寺に新年のお参りに行ったとき撮影。レンズは、戦前のツアイス。有名な、と言っても、今の人はピンとこないでしょう。1.5ゾナー 50mm 1939年製です。しかもTコートゾナーです。戦前 コーティング技術はツアイスの独占で、1941年まで、技術は軍事機密となっていたようです。オールドレンズですが、絞り開放のF:1.5から、シャープな像を結びます。周辺は少し流れ、画質は落ちますが、小生の美意識からすれば問題ないレベルです。今はただ尊敬を込めて使用しています。

このレンズは、戦争中ライカのカメラやレンズがアメリカ合衆国に入らなくなったため、アメリカで設計され、製造しようと計画されたレンズとのこと。Lマウントレンズです。製造元はニューヨークにあったようですが、つぶれてしまい、今は不明です。レンズを販売する頃には戦争は終結し、出番はなくなったようです。そのため会社はつぶれたのでしょうね。
2000本程度は製造されたようです。このレンズ面白いので、2本所有していますが、どうもヘリコイドのピッチが違うようで、距離計とうまく合いません。換算表をつくり、ピントを合わせています。非常に使いにくいレンズです。ミラーレスカメラで使うのが最適でしょう。トリオータータイプ(レンズの枚数が3枚)のレンズで、暗いけどピントが合うとびっくるするほどの切れのよさがあります。 鳥を写すというより、枝振りが面白いので撮影、鳥も写っていたというのが真相です。

立会川河口の勝浦運河を散策中撮影したショット。女性がえさをあげるので、鳥が集まっていました。ライカ純正、歴史に名の残る?レンズです。同時代のF:2ゾナーに比べると、かなり見劣りする画質ですが、それでも独特な描写力があり、捨てがたい味がある・・・(ライカファンを考慮した表現です)レンズの製造番号から1933年製です。当然 ノンコートレンズです。 ピントの合ったところは問題ないが、見かけの視写界深度が小さく、ぼけ量が大きいので、ふぁとした画像になりやすい。ポートレート向きかも。

有名な、ライカのエルマーレンズです。製造番号から1937年製、これもノンコートレンズです。テッサーは、1900年ごろ ツアイスの特許ですから、ライカがカメラを作ったとき、特許が切れていたでしょう。そのまま使えば良いのに、技術会社の意地ですかね、テッサーが2,3枚目のレンズの間に絞りをもういけているのに、エルマーは1,2枚目の間に絞りを置いています。これで、特許を撮ったのでしょうか・・・・
同時代のノンコートテッサーを持っていますが、両レンズとも、高画質です。ただし、絞りの位置の影響か、ボケ味は、エルマーのほうが小生の好みです。テッサーのほうが「鷹の目テッサー」といわれるだけ、高解像度のような気がします。(というだけで、ほとんど変わりません。)
絞りf:6.3(大陸絞りと呼ばれるものです)まで絞れば高解像度、現代のレンズと同等でしょう。逆光ではゴースト、ハレーションなどで、現代のレンズと比べようありませんが、順光なら引けをとりません。
- 2013/04/14(日) 18:51:44|
- 猫、犬、鳥
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
散歩にカメラを持ち出し、面白いと思ったらシャッターを切るようにしています。何年か続けると、猫の写真がたまっていました。犬より多いですね。犬は綱につながれ、飼い主と一緒です。カメラを向けるのが少々憚れます。猫は自由に動き回っているので、撮影する機会が増えるのでしょう。

ノラですね。警戒心が強く、近づこうすると、さっと草陰に逃げ込んでしまいました。

看板猫?招き猫? 老猫でしょうか、人間なら皮膚が、猫なので毛並みが、潤いをなくしています。老人と同じ、寝たきり猫状態? 撮影場所、残念ながら現在は(2013年)ビルに建て替えられています。この光景はもう望むべくもありません。

林試の森は小生の散歩コースの1つ。猫が何匹か住み着いています。公園に来る人が皆優しいのか、人間慣れし警戒心をあまり持っていません。平気で お腹を見せています。でも、なんだか与太っているようにも感じます。「なにかうまいもの 持ってきたか?」と言っているようにも感じました。

ノラです。丸々と太っています。カメラを向けても無関心。堂々としています。

このノラ猫は、警戒心が強く、こちらの行動をじっと見ていました。若き一匹猫(狼ではありません)という風貌。将来この地区のボス候補か、逆光に勇姿が映えています。近づくとさっと走り去りました。

飼い猫と思うのですが・・・眼は、小生を見ていません。物思いに沈んでいる様子の眼、良いですね。所さんの家の近く、猫の姿の多い場所でした。近くの家が壊され、3軒ほどの建売分譲になってからは、猫の姿が少なくなりました。猫はそこの子かな。

この猫も所さんの近くで撮影しました。撮影する小生をじっと見つめる眼がいいですね。

これも、林試の森で撮影。雨が降りそうな天気で人影もまばら。この日は 猫はこの1匹しか見ませんでした。

最後はSony NEXで撮影した本門寺の猫です。お寺を縄張りにしている猫にしては、猫相が悪いですね。やくざ者の目つきです。カメラを向けても、逃げようとも、こちらに眼(がん)を飛ばすこともありません。恐れ入りましたと、退散しました。
- 2013/04/13(土) 07:50:20|
- 猫、犬、鳥
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
秋をかんじるものは何だろうと?散歩中考えた。
大崎のThinkParkを通り、大崎駅に向かう途中で、薄(すすき)が生えていたのに気づき、そうだ、10月になったら、この薄を撮ったら面白いと、記憶に留めていました。8月終わりのころの話である。

これが その薄(すすき)。穂が開いて、光を浴びたら白く輝くすすきが撮れると期待していました。
ところが、9月の末になると、雑草と判断されたのか、綺麗に刈り取られていた。代々木公園を歩いてみたが、やはり すすきの姿はない。なんということでしょう、管理された公園に、すすきはふさわしくないようです。
「撮影するなら、線路の土手ぐらいか、線路沿いを歩き探してみよう」と思っていたところ、意外にも、近くの戸越公園に、管理され綺麗に植えられたすすきを発見。今年は、この薄(すすき)と定め撮影してみました。

これが、戸越公園のすすきです。幼稚園児が遊んでいました。目の綺麗な、日本の女の子がこちらを見たので、思わず1枚 撮影してしまいました。個人情報が声だか叫ばれる世になり、アップでの写真は問題ですが、この程度の点景ならば許されるでしょう。(と期待/判断しています。)

コシナ製SC-Skopar 21mm F:4 いい切れ味です。古いS型ニコン、コンタックス、キエフを使う小生には うれしいレンズです。(この3つのカメラ実は同じマウントです。S型ニコンは、フランジバックあるいはヘリコイドの回転角が微妙に異なり、ピントが少し狂うとなっています。しかし、被写界深度の深い広角レンズ、あるいは、標準レンズでもf:5.6以上に絞れば、問題なく使えるとのことです。)
オールドレンズで、太陽を入れたら、ゴースト、フレアーが盛大にでて、写真になりません。さすが現代のレンズ、コーティング、レンズの構成(光学計算)が良くなったのですね。

同じすすきです。これはLマウントのオールドレンズ Summarit 50mm F:1.5を使用しています。カメラはこれもディープな、一式カメラ(Lマウント・カメラです)。2000年ごろでしょうか、安原氏(おそらく京セラを飛び出た技術者、元ヤシカ?の技術者、ヤシカは京セラに吸収されましたから、そう想像しますが、確証はありません。)が作った、世界一小さなカメラ会社製です。

これは 立て位置で撮影、R60フィルタをつけて撮影しているので、薄は白く輝き、空は落ち、コントラストをつけることができました。秋の空の雰囲気が出たと思います。R60フィルターを使用せず、1~2段くらい露光を下げて(絞って)、少し押し気味に現像しても雰囲気ある写真が撮れたかも・・・

これは、逆光気味に撮影してみました。青鷺だと思うのですが、白鷺になっていますね。絞っているので、パンフォーカス気味です。フードをつけてハレ切りしています。

前日、同じ場所、時間もほぼ同じ時 Jupiter-3で撮影していました。フィルター無しでも、逆光に輝くすすきの穂を捉えることができています。
Jupiter-3は、戦前のコンタックスⅡのゾナー 50mm F:1.5そのものです。1950年製ですが、おそらく硝子は、ドイツのものでしょう。戦後ソ連が、ドレスデンにあったコンタックスⅡの工場をキエフに移築し製造したのがKievⅡ、レンズも同様な運命をたどりました。

ここからは 洗足駅まで足を延ばし薄を撮影しました。天気は曇り空でしたが、荒涼とした風景に、すすきが映え、強調している写真になったと 思いました。

洗足池から石川台までは1駅、一駅散歩です。線路際には、刈り取られないすすきが群生しています。薄を撮影するなら、洗足池/石川台間は、撮影スポットの多いところです。特に電車と絡めると、池上線沿線ではベストスポットでしょう。石川台駅に下る坂から撮影しました。

これは、洗足池駅に近いところで撮影。

最後のショットは、場所を変え山手線、恵比寿駅近くの線路際。珍しく、135mmレンズで狙って見ました。後ろに下がれないので、これが目一杯の撮影。105mmレンズで狙うべきでした。山の手線も、線路際ならばススキを見ることができます。
薄(すすき)を単独で撮影することの難しさがよく分かりました。華やいだところがない薄なので、それ以外の要素を入れないと、インパクトありませんね。
今年(2013年)の薄は、デジタルカラーで撮影ということになるのでしょうか・・・・・
- 2013/04/10(水) 20:37:45|
- 樹、草、花
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
1930年代、マン・レイが ソラリゼーションの技法を用いた作品を出しています。シュールリアリズム運動のなかで生まれ発展した技法のようです。
この技法で、白/黒が逆転したような奇妙なインパクトのある写真表現ができます。
しかし、現像途中に光に晒すなど、現像の常識からすると考えられない技法なので、失敗するのではないかという懸念から、かなり敷居の高い方法です。
いまでは、言葉だけ有名。使った作品を見るのはまれになりました。
現像途中、光に晒すので、どうしてもネガの濃度は高くなり、粒状性に 問題がありそうです。大判カメラ向きの手法かも知れません。フィルムも、微粒子フィルムのほうが良いでしょう。
とはいえ、ISO400のKentmere400、35mmフィルムで ソラリゼーション現像してみました。
現像自体は、それほど難しいものではありません。

現像途中、電灯にかざしているので、パーフォレーションのところまで感光しています。ネガがポジになったフィルムをえました。

左から光が当たり、影の部分は ちゃんと暗くなっていますが、顔の調子、木の葉の調子、ステンレスパイプの構造物、見慣れた風景と異なり、奇妙な感じを与えています。

夜のような印象を与えますが、これは午後2時ごろの撮影です。完全なポジフィルムにはなっていませんが、それに近い印象ですね。
写す対象の明暗差、ソラリゼーション現像条件 つまり、どの段階で光に晒すか、更に現像をどこまでするかで 作品の印象は 大きく異なります。

これは、撮影に先立ち、現像条件を割りだすためテスト現像したときのものです。グレースケールを一緒に写し込んでいます。通常の現像では、Aが白、19が黒となり、Aから19へ段階をかけて暗くなっています。
ソラリゼーション現像では、光に晒すタイミングと、その後の現像で、 Aが黒、19が白に変換したフィルムから、途中に黒の最大があり、左右が白のフィルムまで作成することができます。途中にピークが来るよう調整したフィルムが、ソラリゼーション画像として面白いのですが、どのあたりに極大を持ってくるかとなると、経験が必要になってきます。
ところが、デジタル写真で使われるレタッチソフトを使うと、容易にそのコントロールができることが分かりました。擬似的ですが、ほとんど同じ効果の画像を得ることができます。ピークの位置も簡単に動かせ、効果もすぐ確認できます。これでは、銀塩フィルムで、ソラリゼーション現像する意味合いを失っていますね。
コンピュータによるデジタル写真、恐るべしです。

原画をInvert(逆転)すればポジ画像、Curves(トーンカーブ)を凸にすれば、コントロールしたソラリゼーション画像にそれぞれ変換できます。
- 2013/04/09(火) 09:55:11|
- 写真の技法
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
去年(2012年)の暮れから、正月初め、水底の世界を撮ろうと洗足池をぶらぶら散歩したとき、撮影した水辺の光景です。

水面に映る樹の文様が面白いので注目していると、3羽の鴨が泳いできます。起こす波の形がいいので、狙ったところに来た瞬間シャッターを切りました。カメラは もう45年年以上使っているNikon SPです。

冬の夕方、といってもまだ3時半を少し過ぎたころ、もう休日モードの人でしょうか、スワン型のボートをこぐ人がいました。空を鳥が飛び、スワン型のボートが進み、遠くの杭にはカモメが留まっている。そして、目の前を鴨が泳いでいく・・・とっさにカメラを構え、ファインダーで確認し、シャッターを切りました。カメラはこれも45年以上付き合っているNikon Fです。小生の癖か、白と黒の対比を強くするのを好みません。諧調の豊かな写真を撮りたいという気持ちがベースにあるようです。この写真も、諧調性を重んじるあまり、眠いような調子に上がっています。パンチ力ありませんね。

SonyのNEX-3にアダプターを付けMicro-Nikkor 55mm F:2.8で、同じ場所を撮影。この日は晴れ、3時半ごろですが、陽はすでに傾きかけていました。水面は暗くなってもかまわないと、露光は切り詰めて撮影。眠い諧調性重視より、パンチ力に力点を移してみました。やればできる。撮影結果がすぐ確認できるデジタルの威力です。

調子に乗ってもう1枚。

これは、年が開けた1月4日撮影。
大きな鯉が泳いでいて、水中をゆったり泳ぐ様子は、なかなか面白く、水の透明感と鯉の動きをと思って撮影しましたが・・・・グロテスクに写ってしまいました。これも面白いですね。美しい写真より、印象に残る写真の方が小生の好みです。
水がぬるむ春になれば、もっと活発に泳ぐでしょう。そのとき、鯉の撮影に再度挑戦してみます。水の透明感と、鯉の鱗のヌメとした質感を 撮影できたらと良いと思っています。
- 2013/04/07(日) 22:01:30|
- 水辺の光景
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
デジタルカメラ全盛の世、未だフィルム・カメラで遊んでいる小生は、「まだフィルムなのか!?」と好奇の目で見られ、はなはだ肩身が狭い思いをしている。おそらく、コンピュータ(デジタル)が苦手な、アナログ老人と思われているのでしょう。
そろそろ、デジタルに撮影スタイルを変えねば・・・それが、時代の趨勢だ。
とは思えど、変えるににしても、デジタルで表現できることの限界が良く分からないでは始まらない。まず、デジタルとフィルムの比較を行おう。
手始めに、比較するための素材は滝。イメージは「深山幽谷の滝」です。滝の白い流れが、暗い谷間から流れ落ちていく幽玄なイメージを表現できないか?と試してみました。

SonyのNEX-3(ミラーレス一眼)にNikonFアダプターでMicro-Nikkor 55mm F:2.8をつけて撮影した。フルサイズ換算で約85mmになる。
液晶画面でのピント合わせ、老眼が混ざった目には少々面倒ですが、露光はデジタルカメラ任せ、楽だと思いました。その分、光を読む訓練がおろそかになるのでしょうね。画像は、問題なく、すっきりり写っていました。すぐに 撮影結果を確認できるのもデジタルの良いところですね。しかし、すぐに画像の良し悪しが分かり、駄目なら撮りなおしでは、「撮影するぞ」という緊張感に欠けるきらいがあります。撮影が安易にならないでしょうか?
この画像を、PhotoShopで白黒変換すると、

文句ない画像です。しかし、「深山幽谷の滝」というイメージではありません。
明るさ、コントラストなど PhotShopで調整しましたが・・・・

暗い部分がつぶれてしまい、「深山幽谷」の幽玄な感じには なりません。かさかさとした乾いた感じがします。湿度の高い、深山幽谷というイメージが 欲しいところです。これなら むしろ、ソフトレンズフィルターを使用したほうが 狙った感じがでたかも知れません。
後日談ですが、Sony NEXカメラの説明書を読むと、ピクチャーエフェクトという撮影モードに、Toyモードがあり、これで撮影すると、周辺部を暗く抑えることができるそうです。これで撮影すれば、深山幽谷というイメージ 達成できたのかも・・・デジタルカメラ 恐るべし。デジタルカメラの将来は、騙し絵の世界へも分け入っていくような予感がします。これは良いこと?懸念すべきこと?
開発技術者は 「騙し絵でありませんよ。一定の法則に従い計算し、画像を補完しているだけです」と答えるでしょう。経営者は、「お客さまが欲しがる以上、そういう機能は どんどん付け加えていきます。」と回答するでしょうね。いいような、悪いような、しかし、技術の進歩なのでいいことなのでしょう。

つぎに、フィルムカメラで試写してみました。
カメラは Nikon F Nikkor 105mm f:2.5。露光計は内蔵されていません。絞り、シャッター速度は 撮影者の判断に委ねられます。光を読み、経験値で絞り、シャッター速度を決めます。
デジタルより少し長めのレンズですが、ほぼ同じ写真が撮れました。
デジタルを白黒変換した画像と、フィルム撮影の画像、それほど大きな違いはありません。フィルムのほうが、少し諧調性、豊かかなという程度です。実際の撮影では ほぼ同等と判断し間違いはないでしょう。
ここで、フィルム現像派の心に火がつきました。
撮影では、少したっぷり目の露光をし、軟調現像液で、浅めの現像をすれば、期待する効果が出るのでは?と撮影と現像をコントロール。

しかし、これでは すこしやりすぎですね。周りは暗くつぶれてしまいました。中心部の滝の流れは白くボーと輝いています。

いろいろ試しましたが、これが、ちょうどよいと思われる画像です。
周辺部は暗いが、ディテールは出ています。滝の白い流れも、ボーと輝いています。
この画像を作成するための撮影テクニックは、煩雑で面倒です。大変な思いをしたところで、デジタルとの優位性はごくわずか、デジタル技術は今後も更に発展していくでしょう。そして、やがて(すぐ)銀塩・モノトーンの世界も飲み込んでいくのではないでしょうか?恐ろしい時代に入りましたね。
番外ですが、Sony Eマウント用 Pinkkor 57mmレンズで撮影した滝の写真を載せます。

このほうが絵画調で、「深山幽谷の滝」という感じがします。
この滝、種を明かせば、近所の戸越公園の滝です。深山幽谷の場所ではありません。
- 2013/04/06(土) 18:41:06|
- 写真の技法
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
目黒川も大崎近くになると、海が近くなり、川の高低差はわずかとなり、流れは緩やかになります。潮の満ち引きで、川の流れが、朔流することさえあります。風がないと、水面は穏やかで、再開発で立てられたビル群が、川面に写しだされます。カメラを向け撮影すると、見慣れたビルの姿が、鉛色の水面に、びっくりするような風景になって広がっていることを 発見するでしょう。これは その3回目、目黒川で撮影したものです。

ビルの上部が燃える炎のようです。シュールリアリズム(超現実主義:Surrealism)的な写真でしょうか・・?

「これは現実の世界ではない。」と思いながら、そう断定できない 感覚が残ります。なぜなら、水面に映し出されている世界の裏側に、我々は住んでいるから。どっちが表で、どっちが裏??

これは、「水底の世界」の最初のシリーズの回答のような写真です。もし、こちらが最初で、最初に載せたものが結果なら、悲しい別れとなります。時系列を変えれば、解釈は、悲劇となり、逆ならハッピーエンド。
- 2013/04/05(金) 20:18:40|
- 映し出された世界
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
ソニーのNEX用に レンズを自作しました。焦点距離は約19mm。レンズの名前はPinkkorと名づけました。Nikkorレンズは 高嶺の花 せめて名前だけでもあやかろうと、もじりました。わる乗りでしょうか?
フルサイズ換算で28mmと 使い易い広角レンズです。

現代のデジタルカメラのレンズは、どの会社の製品であれ、高解度、高精細、ピントの合った抜けのよい(クリアー)な写真が撮れます。しかし、このレンズ、時代の流れに背を向け、低解像度、超軟調(ソフトフォーカス)レンズになりました。
比較に ソニー純正 E16mm f:2.8で 同じ場所を撮影した写真を載せました。

ソニー純正レンズは16mm フルサイズ換算で24mm、Pinkkor19mmより 少し広角レンズです。先鋭度はソニーのレンズにかないませんが、水面の揺らぎを撮っているので、それほど劣っているという印象はありません。(贔屓目ですが)

品川区と目黒区のさかいに、林試の森公園が広がっています。ここも小生の散歩コースになっています。林試の森の小さな池に レンズを向けて撮影したところ、思いがけないような 異次元の世界が広がっていました。

グリム童話も、よく読むと 不気味で、恐ろしい話が多いとおもいます。
この写真を見ている人に、
「池の底では、こんな物語が続いているのだよ・・・・・」
と、グリム童話の一節を 説明したい衝動に駆られます。
- 2013/04/03(水) 12:51:04|
- 映し出された世界
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
その昔、ストロボを購入したとき、遊びで水滴の落ちるさまを撮影しようとしたことがあります。
ガイドナンバーから計算し、減光するためガーゼを発光菅にかぶせ、撮影。現像し、露光にミスがないかチェック。そして再び撮影。しかし、思い描いた絵になかなかならず、フイルムを無駄に浪費した覚えがあります。40年以上前の話ですが・・・。
今回は、デジタルカメラで挑戦しました。ソニーのNEX-3には、小さなストロボが同梱されていました。自動調光のストロボ!!になっています。これなら 簡単に撮影できるだろうと、NEX/NikonFマウントアダプタに、Micro-Nikkor 55mm F:2.8をつけて テストしました。ISO400 絞りはf:16 1/60秒で撮影。(2012年12月の撮影です)

ビューレットから水を1滴。(小生はAlchemistです。滴定用のビューレットぐらい持っています。)
自動調光のストロボは いいですね。最初から ドンぴしゃりの露光です。
自動調光機構が働き、発光が途中で止まるので、おそらく ストロボの発光時間は数万分の1秒でしょう。
これなら、落ちる水滴も止められる。

背景にANAのカレンダーを置きました。水滴に紅葉した木が逆さになって写っています。

水滴の径は約4mm。レンズと水滴の距離は20cm程度でしょう。フィルムで写すとなると、かなりのフィルムが無駄になりますが、デジタルではその心配はありません。ビューレットから、水滴を連続的(5秒間間隔程度)におとし、ストロボが充電できたら すぐに撮影。100枚も撮ると そのなかには 良いショットも混ざっています。後で選択すれば良い。 撮影は 思いのほか 簡単でした。技術の進歩ですね。

メインの光はNEX-3についたストロボです。水滴の右背面に鏡を置き補助光としました。補助光は、メインの1/3~1/4の光量になると思います。

グラスに落ち、水がはねたところも捉えることができました。昔見た科学雑誌の高速度写真の世界ですね。
それが、簡単に再現できました。

小さな水滴は分離し上へ、水のうねりは再びグラスに戻る。
写真を観察すると、落下する水滴が振動し、径が変わっていることが分かります(おそらく振動し、やがては 扁平の水滴で平衡に達するのだろうな~~)。
ビューレットから水滴が離れたとき、境目に小さな水滴が1つでき易いようです。ビュウレットと水滴の付着力と表面張力の綱引きの結果でしょうか。全てでは有りませんが、多くは小さな水滴を伴って落ちていきました。
眼でとても見る世界ではありません。カメラを使って初めて認識できる世界です。
とり終えた後、あまり達成感を覚えませんでした。あまりに簡単に撮れたので、これ以上の追求するとしたら・・・・演出的写真になる。
- 2013/04/01(月) 21:48:08|
- 写真の技法
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0